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教育に絞る、と決めたから-OB・村上こころ

2021年度で6年目の活動を迎える【未来の教育イノベーターズ・スクール】通称:FEIS(フェイス)は、これまで様々な人財を輩出してきました。
FEISで学び、それぞれの道へ旅立って行った先輩が今、どのようなことをしているのかインタビューをするこの「OB・OG図鑑」という企画で、これを読む方々に少しでもFEISの魅力を知って頂ければと思います!

今回のOBは「村上こころ(むらかみこころ)さん」です。
ある時は参加者、またある時はメンターとして、長年FEISに携わってこられました。

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(いつも笑顔が素敵なこころさん)

それでは早速、こころさんのインタビューをご覧ください!


1.こころさんについて
「大学卒業後、民間教育の道へ」

---(インタビュアー:松葉。以下、松)今どんなことをされていますか?

今は、マジで何もしてないです(笑)。授業2個と、卒論書いてるぐらいですね。(2021年1月上旬ごろ)
卒業後は、大槻さん(FEIS顧問の1人)のいらっしゃる栄光に行くことが決まっています。
自分にとってすごくいい選択をしたと思っていますが、見方によってはFEIS顧問の方々の思惑にすっぽりはまった感じですね(笑)。

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(先日、大学を卒業したこころさん:左)


2.FEISでの経験が今に与える影響
「教育に目覚めるキッカケをくれた」

---(松)FEISでの経験が今にどう影響しているか、教えて下さい。

大きく分けて2つあります。
一つ目は、教育に興味を持ち始めるキッカケを与えてくれたことです。
二つ目は、教育者には「イノベーター」の資質も必要だと気付かせてくれたことです。

まず、自分が「教育を面白いな」と思い始めたキッカケは、間違いなくFEISでした。
大学1年生でFEISのサマースクールに参加した時、教育にアツい人たちの多さに驚きました。当時所属していたアイセック(大学生対象の海外インターンシップを運営する学生団体)は意識高い系集団だけど、中にはかっこいいビジョンを語るだけで中身が伴っていないと感じる人もいました。しかし、FEISはいい意味で泥臭い感じの人が多かったですね。(FEISでは)みんなリアルな話をしていました。それが、中身が伴っていないビジョンを語っている自分とは違って、いい刺激でした。
また、教育を変えたいと思っている人はこんなに色んな種類の人がいるんだなと気付かされ、面白い分野だなと思いました。

次に、佐藤先生の「授業の作り方」についての授業が面白かったです。
僕は高校生の頃、偏差値70ぐらいの高校に通っていて、先生の授業も面白かったんですよ。
FEISで佐藤先生が授業の作り方、教え方を説明してくれた時に、面白かった授業の裏側のからくりが分かった気がしてそれが面白いな、と感じました。

あと、FEISではリーダーシップ系の話が多かったことも僕に大きな影響を与えてくれました。FEIS顧問の方々は、「1人の”授業うまい人”を育てたい」と考えているわけではないですよね。それはもちろんのことですが、周りを引っ張っていけるリーダーを育てようとしていると感じました。そのため、教育イノベーターは“教育者”と“イノベーター”の要素を併せ持つことが必要だとよくおっしゃっていました。
その“イノベーター”の部分が、今までの自分にとっていい刺激になりました。
FEISで教育イノベーターの話やリーダーシップ論を聞いて、自然と周りの人やアルバイトで働いている人たち、AOI(AO入試専門塾)の校舎の人たちのような、周りを動かすことを意識するようになりました。教育の分野で頑張る人にとってリーダーシップは必要だ、ということをFEISで学んだことが大きかったですね。

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(高校生相手にプレゼンをするこころさん)


3.FEISで身に付いたこと
「教育業界を引っ張っている社会人の考え方を学べた」

---(松)こころさんはFEISの運営メンバーとしても活動されていましたが、その中で身に付いたことはありますか?

FEISと長い間関わらせてもらってるけど、運営として活動していたのは短期間でした。運営として、1年生の後期の約半年に活動して学んだ次の2つの視点を中心にお話します。

ミクロな視点:イベント設計の方法
マクロな視点:社会人顧問の考え方

まず、FEIS運営として活動する中で、「イベントの作り方」を学びました。
FEISのイベントも「何かしらを参加者の人たちに学んで欲しい」と考えながら作るので、1つの授業だと思っています。何かを人に学んでもらうとか、ポジティブに変化してもらうとか、そういう時間や空間を設計するスキルや経験が一番身に付いたと思っています。

次に、学年が上がるにつれて、社会人の人たちがほんとにすごいと実感していきました。
社会で力もある人だったり、そのフィールドを引っ張っている人の近くにいて、「こんなことを考えているんだ」、「今の教育業界の変化をこう捉えているんだ」、という大局観、教育業界に対するマクロな視点は社会人顧問の近くにいたらめっちゃ考えました。
1年の頃は、「考えてることでけぇ~」ってぐらいだったんですけど、今思うとすごく良かったです(笑)。業界の先端を作ってる人たちにはそうそう出会えるものじゃないので、振り返るとすごいよかったなと思います。運営してた時は、正直そのありがたみが分かってなかったですが(笑)。

---(松)印象に残ってるアドバイスやエピソードはありますか?

自分へのアドバイスというよりは、社会人顧問の方々が考えてることの規模がすごかったことが印象に残っています。

佐藤先生は、
日本の大学の制度を変えようとしてるから、「みんなの子どもが大学生になるころには、日本の大学教員のクオリティをもっと上げたいと思ってるんだよね。」とおっしゃっているのを聞いて、「そういう時間軸で仕事しているんだ。来年再来年とかではなく、もっと遠い未来のことを考えてやってるんだ。」ということが衝撃でした。

かっしーさんも、
「日本の若者」が常に主語でした。ちゃんと社会の状況を見てるというか、「今の若者は、○○という理由だから、○○な人が多いよね。」という感じだったのがすごいと思いました。

大槻さんは、
日本の民間ビジネスの最大手にいらっしゃって、「民間教育は常に自分達がフロントランナーで変えていかなきゃいけない。」ということを話していて、こういう規模感で仕事をしている人がいるんだ、ということが記憶に残っています。「大人ってこんなに教育業界にガチなんだ。」と思いましたね。

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(サマースクール2019には、参加者として参加したこころさん)

④FEISでの経験が今に与える影響〔Part2〕
「教育に絞るキッカケになったひと言」

---(松)社会人顧問の方々からこころさんへのアドバイスで印象に残っていることはありますか?

自分へのアドバイスで一番印象に残っているのは、佐藤先生に「(アイセックや色々な活動をしているけど)広く浅く色んなことをし過ぎ。次のフェーズは、深く狭く何かに絞ってやっていくべきだ」と言われました。佐藤先生の授業で、最終回の後にお礼を言った時に言われたので「ここでそんなこというの!?」みたいに思いました(笑)。
でも、図星でした。「色んなことしてるけど薄いな自分」と思っていたところにグサッと言われたので、反省して「一回教育に絞ってみよう」と思いました。
アイセックも迷った末、教育系のプロジェクトに参加しましたし、AOIにも入ることができました。
佐藤先生の「絞れ」という言葉がなかったら、教育の分野にいなかったかもしれないです。

FEIS運営をすることは運営してない人からしたら、すごい人とお近づきになれる(=ステータス)のように見えるけど、僕からしたら
・視座が上がる
・自分の小ささが実感できる
・教育分野の広さ、深さを実感できる
ということが(運営をする)メリットだと思います。

もちろん、バイトのように給料も出ないし時間の制約もあるから誰にでも勧めるわけではないけど、僕としては(運営をすることは)いいなと思っています。


⑤最後に一言
「教育業界で生きるスキルがついてくる」

---(松)最後に、これからFEISに関わる人(イベント参加者、運営メンバーなど)に一言お願いします。


「何に興味があるんですか?」と聞かれて、教育が出てくるなら運営メンバーをしてみるといいと思います。

FEISの運営メンバーとして活動すること自体が、教育業界で生きるスキルがついてくることになります。
社会人顧問から近くでアドバイスがもらえる、というありがちなメリットの裏側の
・自分の小ささをより実感できる
・教育業界を見る目が広くなる(視座が上がる)
・教育分野の奥深さや広さを実感できる
というメリットを実感できると思います。

「教育に興味があります」という人にとっては、今挙げたような点で教育への視点が深くなると思うから、(運営を)やってみるといいと思います。FEISの改善点は、月500円でもいいからアルバイト代出たらいいなって思うぐらいですかね(笑)。身を粉にして活動する必要はないし、全てを捧げろとも言いません。自分ができる範囲で、FEIS運営をやると教育に関するスキル・知識・経験が身に付きます。
(運営と)参加者との違いは、表面的な知識やスキルだけではなく、アドバイスを通しての経験を得られること。それは運営メンバーでしか得られない価値だと思います。

---(松)貴重なお話を聞かせて頂き、ありがとうございました。


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