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営業再開のお知らせ

みなさん、こんにちは。

9月14日(月)より「ラ・ボッテガイア」の営業を再開致します。

8月から休業に入り1ヶ月半。少し時間がかかりましたが、ようやく来週からリニューアルオープンです。

500円からお料理、ワインが楽しめるわいわいがやがやとした賑やかなバル業態から、
落ち着いた雰囲気の中で、こだわりの産地の食材を使ったお料理とナチュラルワインを楽しんでいただくレストランへと生まれ変わります。

実は今週水曜から金曜までひっそりとお店を開けて、一部のお客様にお料理やワインを召し上がっていただきました。

わずか3日間ではありますが、お客様の反応を見て、私もシェフも確かな手応えを感じています。

「ラ・ボッテガ・デルマーレ」で利用していた私の故郷富山の食材はこれからも引き続き使っていきます。
またシェフの故郷新潟佐渡からも今後ジビエが届くことになっています。

そして野菜は山形のお日さま農園さんから自然農法で育てたお野菜を分けてもらうことになりました。

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一部ですが、メニューをご紹介します。

≪アミューズ≫
富山県産 白海老と雲丹、カブのムース

≪前菜≫
宮城県産 スモークしたカツオ ビーツのマリネ リコッタチーズ 2000
熊本県産 馬肉のタルタル 青茄子とフランス産ジロール茸 2400
徳島県産 鱧のフリット 焼きパプリカとアーモンドのソース 1800
北海道産 つぶ貝とゆり根、マッシュルームの香草バター 2700
山口県産 甘鯛のうろこ焼き ラディッキオのサラダ 2800

≪メイン≫
富山県産 池多ファーム池多牛うちもものロースト 4500
青森県産 鴨フィレのロースト 3700

≪パスタ≫
山形県 お日さま農園サンマルツァーノトマト スパゲッティ 1600
フランス産 ジロール茸のカッチョ・エ・ペペ ジッリ 2000

≪ワインと一緒に≫
富山県産 Y&Coヤギのチーズ

≪ドルチェ≫
テリーヌ・ショコラ 400
林檎とクルミのゴルゴンゾーラチーズケーキ 500

※お一人様6500円(税別)でコースでのご用意も可能です。
※4名様以上のご予約はコースでのご提供とさせていただきます。

少しだけお料理の写真↓

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小さいお店ですので、これまではお隣とのテーブルの間隔も狭く密な状態にしてたくさんのお客様に入っていただかないとビジネスとしては成り立ちませんでした。

コロナ以前は熱気溢れるその雰囲気がお店の空間作りに貢献してくれていましたが、今はそれが出来ません。

新しいラ・ボッテガイアはしっかり感染対策をした上で、これまでの半分の3~4組のお客様に入店制限をさせていただき、ディナー営業のみ行っていきます。価格帯はこれまで弊社で運営してきたどの店舗よりも高めの設定となります。

先ほど手応えを感じていると書きましたが、昨日お一人でふらっとお越しになった常連のお客様が11,000円のお会計をご覧になられて、

「美味かった!
でも高いな。
こんな値段だったら、誰も来ないよ。
まぁ俺は来るけど」

とおっしゃってお店を後にされました。

これまでのようにふらっと行けるお店ではなくなるかもしれません。
これまでご支持いただいていたお客様を失ってしまうかもしれません。
(※コースだけの提供も考えたのですが、ふらっとお越しいただきたかったのでアラカルトも残しました)

しかし、重要なのは
「まぁ俺は来るけど」
と言っていただけたことです。

厳しくもとても嬉しいお言葉でした。

こちらの常連のお客様のように
「他の人は分からないけど、俺(私)は引き続き行くよ」
と一定数のお客様に思っていただければ、なんとかやっていける見込みです。

またこれまでは出会わなかった新しいお客様との出会いもあるはずです。

前に進むために、痛みを伴うのは致し方ありません。
まあこの半年の間、コロナウイルスには散々痛めつけられましたので、正直もう痛むところがないぐらいの状態になっていますが...(^^;

思えば日本の飲食店の価格は異常なほど安いと常々思ってきました。それに抗うつもりがあったはわけではありませんが、弊社はどの店舗も価値に見合った全うな価格設定をしてお客様からお代を頂戴してきました。

価格競争をしてこなかった我々ですが、高価格帯を主戦場にしていたわけではないので、スタッフ皆が朝から夜遅くまで週6日必死に働いてもいつもギリギリの経営でした。

私に経営のセンスがなかったといえばそれまでですが、今回のタイミングをチャンスに、生産の過程がしっかり分かる食材を使って、プロの料理人しか作れない料理に拘ることで、今まで以上の価格<価値を創出していきます。

そして、過剰労働による経営もこの機会に見直し、
週休2日を何とか実現したいとも思っています。

今年6月からYouTubeを始めてみて改めて思ったのですが、イタリア料理はシンプルなものも多く、(元々は家庭料理がベースなので当たり前ですが)レシピ通り丁寧に作ることで、お店に近い味を再現することは家庭でも可能です。そして余程特殊なものでない限りはどんな食材でも手に入ります。

例えばこのような料理でも↓

たくさんのレシピが無料で手に入り、また通販やテイクアウトが充実してきている昨今「家でも食べられる料理」の選択肢が増え、わざわざ外食に出かけることに価値を見出していただくのは今後どんどん難しくなっていくかもしれません。

買い出しや準備をせずに、美味しい料理やお酒が出てきて、後片付けもしなくて良いという外食でしか得らえないサービスはそれだけでも十分魅力的な価値なのですが...。

業界にどっぷり浸っている私が言ってしまっては元も子もないですが、
飲食業やそれに携わる人たちのステータスが1つでも2つでも上がって、もっとリスペクトされる職業になってもよいはずです。そのためには、業界の給与水準が上がって、労働環境がもっと良くならなければ、ステータスやリスペクトなんて夢のまた夢です。

何の影響力もない私やこの小さなお店に何ができるかは分かりませんが、まずはこれまでと違うスタイルでお店をしっかり成り立たせることが1つの道標になるやもしれません。

ただの営業再開のお知らせだったのが、
ついつい筆が進んで、ずいぶん長くなってしまいました。

レストランとしての営業に加えて、
閉店した「トラットリア・ダ・フェリーチェ」ブランドで引き続き、テリーヌショコラチーズケーキを販売、そしてお店で使う美味しいパスタやオリーブオイル、お塩などの物販も店頭で行っていきます。

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まだまだ人通りも少なく銀座の夜は静かです。コロナウイルスは秋冬にかけて益々猛威を振るうかもしれませんが、そんな中でもしぶとく生き残っていけるよう試行錯誤を繰り返していくつもりです。

7月末に閉店した後も多くの励ましのメッセージをいただき、また通販でもたくさんお買い上げをいただきました。本当にいつもありがとうございます。この場を借りて御礼申し上げます。

そして新生「ラ・ボッテガイア」で
皆様とお会いできるのを楽しみにしております。

お待ちしております!


ラ・ボッテガイア
東京都中央区銀座3-12-15銀座細谷ビル1F
TEL 03-6264-3565
営業時間 17時~23時
定休日 不定休(日曜+α)
※9月15日までは東京都営業時間短縮要請により22時閉店となります。

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