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気持ちの良いチルポップを君に「Still woozy」 【ANTENA #2】

チルやエモという言葉は、ここ最近はつい使ってしまいがちだが音楽に詳しい人たちはその意味をある程度理解しながら使っていることと思う。
ジャンル的にはチルは、ダウンテンポのゆったり・まったりとした曲を表す。

特に日本の夏なんかは、素早い動きは禁物である。穴という穴から汗が出て
コンビニに入らないことには止まらない事態に陥るからである。
だからこそ、素早い動きはせずゆっくりまったり動きたい。

カリフォルニア・オークランド出身の本名Sven GamskyのプロジェクトであるStill Woozyはそんなのんびりと過ごしたい夏のパーティー、車の中でのBGMにぴったりの曲だ。
そのインディ感とドリーミーなエレクトロポップはたちまちチルな気分にさせてくれるから、まったりと体を揺らして楽しめる。
そして何よりそのポップさで、ぼくらの耳からすっと比較的安易に体に馴染んでくる。

彼はバンド活動後、2017年ごろからソロで活動を開始したようだが、
これまでにアルバムの発表はなし。
EP「Lately EP」を2019年にリリース、シングルは今も精力的に発表し続けている。
こういったアーティストの活動を追っていると、メジャーデビューにありがちなアルバムを作るという行為は、このストリーミングの世の中ではアーティスト自体の活動方針が大きく変わってきているのを感じる。

こういったアーティストたちは単体で曲を発表し、ストリーミングサービス上でまとめることができてしまうから、その形態に拘ることがないのかもしれないし、
こういった記事をみていると、アーティスト自体が実業家的な感覚を強く持って最善のタイミングを待っているのかもしれない。

アルバムというそのアーティストを象徴するような作品があると、メディア側としても評価しやすくはあるのだけど笑

 話がそれたが、まず彼の楽曲を知るにはこの曲を聴いてみてほしい。

ソウルフルなファルセットボイスと、ギターから入る「Goodie Bag」は2017年の作品。生音と電子音をうまく組み合わせて、ゆるやかに体を揺らしながら聴きたくなる極上のポップサウンドだ。

しかしよくよく見てみると、クールなダンスからとてもマスロックバンドをやっていたとは思えない、オタク的ださカッコいい世界観を作り出していたりもする。

2019年に発表されたE.Pは5曲入りではあるものの、全体が13分と「ちょっと長めのシングルか!」と言いたくなるぐらいの短さである。
ビートルズ時代のポップソングのように、ラジオで流すため短い時間に詰め込まれた音は、街中のBGMのようにすっと通り過ぎてしまうような感覚とともに耳を捉えて離さない力強いメロディラインも持ち合わせてる。

彼の楽曲はこれまで発表されたシングルを聴いていくと、本当にどの曲も耳に残ってしまうので、
「あれ、なんでこのアーティスト知名度まだ低いんだろうな?」と疑問に感じることが多い。

4年前の作品から、どの曲を聴いても遜色ないにも関わらず、
あまり知名度がないのは過小評価されているようにも思えるが、
そもそもこの企画の趣旨は良いアーティストを発掘することであるから、まさにそれにはうってつけ存在であったりする。


※追記

先日、遂にアルバム『If This Isn't Nice, I Don't No What Is』がリリースされたので、ぜひそちらも聴いてみてください。
でもまずは過去のシングル曲の方が聴きやすいかな。


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