アニメーターの仕事道具

ここでは自分がアニメーターの時に使っていたアナログの道具を紹介します。

■ライトテーブル(トレス台)


マクソントレーサー(A3サイズ)ですが、現在出ているものではなく一昔前のもの。

紙のサイズはA4が多いのだけれどA3の仕事も来るかもしれないので

大きい物を持っていて損はないはず。

長時間使っていると若干温かくなるけどそこはさすがLED。

以前使っていた蛍光灯のものとは比べ物にならない。目にも蛍光灯よりはいいはず。

あとそのままだと硬いのでホームセンターで買ったビニールのマットをのせています。

さらに目にやさしいように間に緑の紙を挟んでいる。

■鉛筆


デジタルになって彩色は楽になったといいますが作画は相変わらず鉛筆が中心ですね。

デジタルになったことにより表に色鉛筆で影指定が塗れなくなったり

線を綺麗に書かなくちゃいけなくなったり

逆に大変になったイメージ。

クリンナップにはBか2Bか3Bがオススメ。

トレスが苦手な自分はいろいろな鉛筆を試してみたがようやくこのMONOの安い奴に落ち着いた。

高ければいいわけでもないので自分の好みを見つけよう。

■シャーペン

描く部分によって太さを変えると説得力のある絵になります。

例えば目とか顔の中の細かいところは0.3とかですね。

高級だけどグラフ1000がお気に入り。

色トレスもシャーペンだと削る手間が省けます。

ただ普通の芯に比べてめっちゃ折れやすいカラー芯だけどオレーヌなどの折れにくくなるシャーペンを使うことにより多少対策が可能。

それでも折れにくいことには変わりないが。

ただカラー芯はお値段が高いのが難点なので結果的にはやっぱり色鉛筆のほうがいいかも。

ちなみにuni color芯は水色以外が廃盤になってしまった

■色鉛筆

色トレスや裏塗りに使用。

裏塗りとは、ここが影、ハイライトなど彩色の人への指示のため紙の裏から塗ります。

これが非常に面倒くさい。ちなみにデジタル化する前は表に塗ってよかった。

「裏に塗るから表に塗った時の一枚としての完成度みたいなのが実感できなくなってかわいそう」と馬越さんもコメント。

基本ハイライトは黄色、影は水色や緑、2号影はピンクなど。

あまり濃くない色ならばなんでもいいかと。(各作品の作画注意事項を確認してちょ)

丁寧に塗らないと彩色からどこが影なのか分からねーよ!ってクレームが来るので注意。

アニメは集団作業なので他の方にご迷惑をかけないようにしましょう。

■ミリペン

今の仕事はペンでの作画の依頼も珍しくないのでその時に使っていたのがコレ。

ミリペンというとピグマが有名だけどすぐにペン先が潰れてしまうので

自分にはこちらのペンがあっている。にじまないし、なによりほかと比べて安い。

0.03~0.8までほとんどの太さを揃えてある。

くわしくはこちら


■消しゴム&電動消しゴム


消しゴムはMONO。特にこだわりはないです。

FORMイレーサーとかも好き。

綺麗に消すためには電消しもあったほうがいいかも。

消しゴムで消すよりも楽。自分は先輩にもらった。

電池式とコンセント式があるけど電池式でeneloopを入れて使っている

電池式のほうがパワーがある。コードがいらないので自由度も高い。

自分は付属の消しゴムじゃなくてMONOなどを四角く加工して使っていた。

■クリップ

トレースするときに紙がずれないように止めるもの。

なんでもいいけど止める力が弱いのがあったりするから気をつけて。

ふつうのものよりも画像のような前髪をとめるものがオススメ。

...しかしコレを作っている方々はこんな使われ方しているって知っているのだろうか...笑

■鉛筆削り

自分が愛用していたのは子供の頃から15年以上?使っている三菱のES-19。

無駄削りストップがついていたけど分解した時にどっかいじっちゃったみたいでストップ機能がなくなった。

おかげでどこまでも削れる代わりにすっげーとんがるようになりアニメーター仕様にバージョンアップ!

最近の鉛筆削りはあまり尖らないようにできてるらしいので重宝してます。

シャーペンも便利だけどやっぱり鉛筆ですね。

そんなES-19ですがアニメーターにはなにげに評判はいいらしく、

これを当時買ってきてくれた親に大感謝!(そんなことは微塵も知らなかったろうに...)

ただ今はもう生産中止になってしまったので壊れたらどうしよう、と日々ヒヤヒヤしてます。

現在は上記のデビカのものがアニメーターには評判が良いようです。

■タップ

本来アニメーターの命だけど最近は全く使ってない。

ただ使っていた時は薄すぎるものよりも厚みがあったほうが好きだった。

薄いとその分出っ張りが大きいので紙をセットするのに時間が掛かるのです。紙の量は膨大なので其の時間も積もれば大変な時間に。

今はデジタルでの作業が多いので使っていません。

■動画用紙

普通スタジオに置いてあるもの

会社によって手触りなどぜんぜん違う。

いいものはつるつるしていて描き心地がいい。ジブリの動画用紙はすごい描きやすかった。笑

コピー用紙と変わらないほどザラザラの会社もある...。自分で買おうとするとかな~りお値段高いので注意です。

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