令和5年度 狩猟日記 11月19日 初出猟にてカルガモ戦

2023/11/19

今期初出猟
本当はもっと早くに出られる予定だったのに予定ぶっこまれて台無しになっている。悔しいのでたまたまできた1時間で周ることにする。時間ないのにマガジンない、双眼鏡ないとないないやってから出猟。

時間は15時、気温は19度もあるとのことで少し動くと汗ばむ陽気。

うちの柿は豊作とまではいかないけどよくなってる。
カメムシめっちゃいる。
アオクビはチラホラみた。

さて、今日はどうかなと近くの池へ

対岸の池の淵に何かが見える。
双眼鏡で覗いてみるとカルガモが1羽、木の下の日が入るところで休んでいた。こっちを見ていると思う。首を畳んだ状態なので超警戒体制ではない。動かずやり過ごすことに決めているらしい。準備する。

マガジンオッケーだし、エアも200近く入っている。

カルガモに見えない位置を伏せながら歩く。
双眼鏡がそこそこの大きさなので邪魔なのだけど、スコープより広くよく見渡せるので使いたくなるときもあるので頑張って持って進む。

依託できそうなところで相手を確認。動いていない。
隠れながら撃てるような隙間はないので、依託できる位置はカルガモから見える位置になる。ゆっくり銃を出し構えてみる。

すんなりスコープ内に収められた。

右側を向いた状態、光にあたって明るい茶色のカルガモ、姿勢は変わっていない。

余裕があるのでスコープの倍率をちょっと上げてみる。いい感じ。距離は35メートルで良かったはず。

首を狙いたいけども細い枝がかかっている。細い枝の隙間を狙うしかない。枝があるからおちついているのかもしれない。できるだけ首元に近い、胸より少し高めで狙って一発。

バタついた。入った。と思ったら茂みから1羽カルガモが飛び出してきた。でもまだ水面にいる。

あたったにしては元気、他に水しぶきが見えた気がする。当てたやつが飛び出したか、半矢が茂みの中にまだいて別のやつが驚いて飛び出したか……
半矢は最悪茂みに入り込んで籠城してしまう。そうなると探し出すのは至難の業。さっさと止めるが良。でも先程のは飛び立てないほどしっかり入った感があった。飛び出したヤツの方を狙う……とほんの一瞬で判断して構え直す。

めっちゃ手が震える。猟期最初だし緊張というか、興奮というか……武者震いだからと気持ちを落ち着けて構える。

背中を向けた、いや右を向いた、首元めがけて一発、ほんの手前に着弾、カルガモは飛び立った。

飛び立ったカルガモを姿勢を低くして隠れつつ眺める。もし最初に撃ったやつであれば半矢の可能性が非常に高く降りてくる可能性がある。しかし、カルガモは池の周りを2周ほどまわって高度を上げ飛び立ってしまった。

カルガモを見送ったあと改めて最初に撃ったあたりを双眼鏡で確認する。茂みの中にカルガモが1羽いた。まだ生きているな、と思ったら足がグーッと水面から突き出して変な方向に伸びた。神経をやられた動きに見える。しかし、頭はこちらを向いている。どうもカルガモやマガモなんかの大きめのやつは矢に強いというか、致命傷にならない程度だと頑張って飛んでしまう気がしていた。このまま回収に向かっても最後の力で飛び出すかもしれないので止めをしておこう。姿勢を崩しながらもこちらを見据える頭を狙って一発。頭がきれいに揺れて動かなくなった。

回収にうつる。対岸に向かいながら、そういえば飛び出してきたカルガモはこちらに背を向けたのだから少し奥へ移動したわけだ。だったら最初に撃った時と同じ感じで撃ったら手前に着弾するよなぁと反省。

池に覆いかぶさるように伸びている木の枝の下にカルガモはいる。タモを持っていったのだけど、どうにも届かない。

仕方がないので一回家に帰って胴長を取ってこよう。池に入るしかないと戻る。家に帰って気がついたが、出発してからまだ15分しかたっていなかった。

今期最初の猟は15分もかからずに終わってしまったらしい。

その後がまた長いのだけど。胴長を回収、カメムシを払って、入念にチェックしてから着用。無事にカルガモを回収した。初めてその池に入ったけど、自分の腰ぐらいの深さがあるのね。淵しか歩いていないのにそれなんだから、ちょっと入ってみようかなって飛び込んでみなくてよかった。

帰ってすぐに解体。

脂はもったいないが時短のために皮剥。自分の呼吸器系へダメージを少なくするための自愛でもある。

頭は目のすぐ後ろにヒットしていた。これは最後の止め。

胸から皮を開く。脂はついているけどちょっと痩せ気味の個体かも。竜骨突起周りの肉が少し少ない。左の翼が折れている。あと左足の付け根から一発目のたまが入ったようだ。内臓は損傷がなく、背骨が砕けている。これだと脊損みたいな状態、双眼鏡でみた足を伸ばす変な動きも納得。翼が折れているので飛び立ちはできなかったろうが止めたのは正解だった。

皮をはいで肉付きを見たら胸骨外して中を確認。

カルガモはわかりにくいけどオスメス間違い探しのような違いで鑑別できるというが、せっかくお腹開いたので生殖器で確認。ちょっと色々どかしてみると精巣があったのでオス確定。

心臓と肝臓と砂肝を外す。肝臓取る際に胆のう破ってしまってあわあわする。砂肝は開けてみたけど砂しか入っていなかった。

モツ類はくしに刺してマキシマムふりかけて焼く。味噌ダレと柚子胡椒を用意してつけながらいただく。もう美味しい。やっぱりカモカモしているだけど、素材の味も生かさずたっぷり調味料つけちゃう。どれだけつけても肉が負けないのが好き。普通の焼き鳥なんかだと優しすぎて物足りなくなってしまう。

これが最近のスタイル。調味料や香辛料、ハーブなんかを駆使してそれでも負けない肉のくせを楽しむ。鹿はクセなくなっちゃうけど……

胸ともも肉はとりあえず真空パック。何に使おうかな?


ということで今期最初の獲物はカルガモ

自分は猟期のはじめくらいにしかなかなかとれないカルガモ。だいぶ動きや判断も板についてきた感じがある。自分で言うのも何だけど。慣れは怖い部分もあるので事故を起こさないようにと頑張ろう。次はいつ出られるんだろう……?

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