キジバトのホイル焼き

料理に手間をかけることは愛情なのか?そんなことはないがとことん手間のかかった、でも簡単なキジバト料理。

材料……

キジバト 一羽
玉ねぎ 4分の1個
ジャガイモ 小さいの1-2個
乾燥ハーブ(お好みのものを)
バター 5グラムくらい
塩コショウ 適量

事前準備

1.キジバト猟へ行きます。

捕まえ方は法に則った方法でなら何でもいいです。キジバトを仕留めます。仕留めたキジバトは羽をむしり、細かい羽を火で炙って焼きます。このあとに解体、胸肉、ササミ、手羽先、モモの部分を切り出します。心臓、肝臓、砂肝は今回使わないので別に焼いて食べるといいです。

※捕まえるのが厳しい方はハンターへ依頼すると撮ってもらえることもあると思います。解体まで頼むのであれば、猟に加えて解体料まで考えた謝礼をお支払いすると良いと思います。  

2.野菜をとってくる

春に植えたジャガイモは掘り出して保管してあるのでそれを使います。玉ねぎも収穫して干してあるものがあるので使います。

※野菜がなければスーパーで手に入れることもできます。

3.乾燥ハーブを用意する

お好みのハーブは収穫時期なら生で使いますが、乾燥させると使い勝手が良いです。バジルを乾燥機で乾燥させたストックがあるので使います。

※乾燥機がなければ作ります(作りました)。また最悪スーパーでも揃います。

4.バターを用意する

牛はいないので飼っているヤギ乳を絞ってバターを作ります。いや、今回はヤギバターのストックないので市販の普通のバターを使いました。実は塩コショウも準備ができなかったのでスーパーで買ってきました。

4.薪ストーブの準備をしておく

作り始める前に火をおこしておくと良いです。薪の準備も忘れずに、乾かすのに時間かかるので。

※薪ストーブでなくても七輪や石油ストーブの上でも可。最悪トースターや魚焼きグリルでも。

 
 
 

作り方

1.ジャガイモ、玉ねぎは薄切りにします。好みで厚さは変えて良いです。

2.アルミホイルを広げ、ジャガイモ、玉ねぎを敷き詰め、上に塩コショウを振ったキジバトの胸肉、もも肉、手羽先、ササミをのせます。その上にバターをのせ乾燥ハーブを好きなだけかけます。

3.アルミホイルを包んでピッタリ隙間がないようにします。

4.ストーブの上に置いて30分ほど待つ。ゆっくり火を通したほうが焦げないので火力が弱いところにおいてゆっくり時間をかけて火を通します。

5.アルミホイルを開けて肉を切ってみて火が通っていたら完成。

感想

キジバトは胸肉だけよりも、他の骨付き部位を入れたほうが風味が良い気がします。だしでも出るんでしょうか?

野菜はどんなものに変えても合う気がします。キノコとかも入れると良さそう。

キジバトの胸肉はレバーっぽいです。飛ぶ鳥の筋肉なので赤みが強いんですね。独特の風味もあります。ハーブはそのへんの調整役で入れるのですが、ハーブをたっぷり入れても肉の味が負けません。ハーブの匂いしかしない肉ではなく、ハーブ鳥となります。ハーブが嫌いでなければちょっとかけすぎたかな?ぐらいでも美味しいです。

コガモの肉を使っても美味しいです。小さい肉となるので単体でローストにするより、まとめて蒸しちゃったほうが楽です。付け合せの野菜もできるので。

 

 
蛇足

私はキジバト好きです。でもハトを食べるというと「げっ、嘘でしょ食べられるの?」とか「ハト食べるなんて中国人ぐらいじゃないの」とか言われます。だいたいそういうことを言うのはドバトしか知らない人、ハトに種類があることを知らない人なのですが、キジバトは地域によっては食べます。

また、これだけ時間と手間を惜しんで作っても、養殖鶏を食べて育った舌は、養殖鶏が最高だと認識する場合もあります。天然ものを使っても受けが悪いのがジビエの辛いところです。養殖鶏も作っている人たちは美味しいものを目指しているので勝負的には不利なのですが。

手間は愛情ならこれだけのものを作れば男が落とせるかといえば、落ちる男はいません。会ったことないです。

料理作ってと言ってきた男は3人はいましたが、どれも料理に夢を見ているだけで実際の手間を愛情で推し量ることはできませんでした。

だいたい生きている鳥をさばけるよと言ってクリスマスにチキン作ってもドン引きされるだけです。

狩ってくることの手間、捌くことの手間を想像できず、でも惣菜は嫌がりスーパーで鶏肉を買って調理することを望みます。そう、相手は自分が思ったとおりに料理することこそ愛情があると取るのでしょう。自分の想像が及ばないところは評価もできませんしね。でも、評価できないことは認めません。なので自分のやり方を押し通すのです。

相手に手間のかかった料理を振る舞いたいのであれば、キジバトのホイル焼きより、何に重きを置いているかを探って合わせるのがいいと思います。

最悪だった思い出は、調味料も食材も一切ない相手宅で、材料全部自腹で持ち込み、朝食にインスタント味噌汁を作ったら、「出汁の効いた味噌汁が好きなんだけど」と言ってのけたやつだ。実家では出汁とっていたのか聞いたらわからないという。

わからんのかい。

出汁のとり方も知らない、出汁からとった味噌汁の味もわからない、料理ができる環境も整えられない、そんな男でさえ、そんな男だからこそなのか、料理とはこういうものだというイメージで相手に要求してくるのだからたまったものではない。インスタント味噌汁といっても具材は別に切って作ってやっているのにこの言いよう。「じゃあ、顆粒だしでも入れとけば?あなたの家には何もないけど」で味噌汁取り上げる苦い体験もある。

料理の味もわからない男として記憶されております。知りもせずに要求なんて恥ずかしいからね。

手間というのはかけたければいくらでもかけられるので、結局のところ趣味の延長というのが私の思うところです。自分でやるにしろ、相手に求めるにしろです。

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