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狩猟日記 1.10 コガモ2羽

風が久しぶりに落ち着く。出猟だ。

久々、いつもカルガモがついてる池を通るの氷が張っててカモたちがいない。皆どこへ行ったのだろう。

次の池、池の隅にすっと動く影がある。双眼鏡を覗いてみるとアオクビ。マガモのオスだ。一羽だけらしい。近づいてみる。しかし、スーッと草影に隠れてしまった。こうなると持久戦になるのだが、根比べをしたところでカモに勝てるわけがない。

これがもう1人散弾銃持ちがいれば、私が歩いて行って飛ばして、運が良ければ撃てるという状況になるのだが。今回は一人だし、というか今日も一人だし。

考えあぐねていると茂みからコガモが2羽出てきた。

あまりこちらを警戒している様子はない。獲物は小さくなるがアオクビよりこちらを狙った方が現実的なようだ。コガモの方が肉が臭くないしな。

距離は40 M 空気は約180気圧。前に猟に出たときは獲物より奥に着弾することが多かったので気持ち手前を狙う。2羽のうち近い方に狙いを定め一発、ヒット。バタバタしているが致命傷になっていると思われる動き方だ。

もう一羽は何が起こったのか分かっていない様子。弾を装填しもう一発。羽が散ったのが見えたが泳いで茂みに入って行ってしまった。かすめただけだったのだろうか、ダメージが見られない。

1羽目のコガモの回収にうつる。

岸からはそれほど離れてはいないが、ひどいボサの中に入ってしまった。細い竹の中をかき分けながら進み、折った竹を一生懸命伸ばしてカモを岸近くまで寄せるのに成功。しかし水面までは1 M 近くの段差があり手が届かない。ちょい考え、枝を二つに折って V字を作りカモの首にひっかけて吊り上げた。無事回収できてホッとする。

車に戻ると手が細かい傷だらけ。トゲ抜き作業に少し時間をさく。藪漕ぎは手袋必須なのだけど、素手でやってしまって後悔。

 

畑にハトがついているのが見える。地図を確認すると猟区内だ。 畑脇に車をつけようと進むすると見慣れた看板発見。猟銃禁止区域と書かれている。地図上ではそこの畑ではなくもう一つ先の道が境なはずなのだが。たまに地図と看板の場所の位置がずれていることがある。地図の方の但し書きには現地の看板をあてにしろと書いてあったはずなので、多分看板の方が強制力が強いのだろうと考える。どっちみちあやしい場所は避けたほうが良い。

ハトはスルーする。

 

川の中にコガモ発見。 今年なんぼかコガモがついている川だ。しかし、一度も猟に成功していない場所。アプローチが難しくてうまく近づけない。けど狙えたら狙いたい。

土手の上からコガモを狙う。距離は70Mあるが、どのみちこれ以上近づくのは無理っぽい。狙えるだけマシなのだからと一発、かなり近いところに着弾したようだが当たらなかった。2羽飛び去ったがまだ残っている。

橋の上からはコガモたちが確認できるが、土手の上に行くと草が邪魔して川の中が見えない。仕方がないので土手沿いをゆっくり走り、コガモ達を開けた場所まで移動させる。飛ぶ可能性もあるが仕方がない。

ゆっくり移動していると、草の切れ目に1羽見える。移動せず岸の方に上がって警戒している。草のの隙間から見えたこれはチャンスかもしれん。距離は30 M ピリピリと警戒しているが他のカモが飛び立たないのでいまいち踏ん切りがつかないのか、それとも水面から出てしまったので飛び上がるのに躊躇しているのか分からないが、こちらもゆっくりと動き銃を構える。一発当たった。バタバタ羽ばたいているが飛び上がれそうにはない。回収しに行く。

川の中をバタバタと逃げ回るコガモ。飛べはしないけど致命傷にもなっていなかった。手負いのままでは逃したくない。必ず回収しなければ。幸い川は非常に浅く、くるぶし程。バシャバシャと川の中に入りコガモを追いかけ回しなんとか確保。

川から上がったところを通りすがりの方に見つかる。まあバシャバシャ騒いでたし。子どものカモかい?って聞かれた。確かに小さいものね。良かった。種類はわからなくても一目でカモだとわかるし、カルガモ基準だろうか?一般的なカモの大きさも認識できる人だ。コガモといって小さい種類なのだと説明する。

これが時折、全く鳥に興味のない場合だとハトだなんだ言われることもあり、一言二言の世間話で訂正は難しいものだから、なあなあとなってモヤモヤすることもあったりする。うむ。

思った以上に川の水は冷たかった。今日は撤収。

コガモ回収後、何事もなかったかのよう現れるカワセミ。

 

回収したコガモ。見ると右の翼だけきれいに折れていて体に傷がない。車に戻ってナイフを忘れたことに気づく。鳥の首の骨を折ったことはある?ポキっというよはグニャといった感じの柔らかさがありうまく折るの難しい。コガモには悪いが知り合いの家まで5分ほどのドライブに付き合ってもらうことにした。翼と胴体全体を布切れでぐるぐる巻いて、周りが見えないよう上着をかぶせて連れて帰る。

包丁借りて首を切って放血。可愛いコガモではあるが食べるために狩っている。私は嫌じゃないが、嫌がる人がいるのもわかる気がする。話がそれたが解体していく。

締めたてのカモを解体して気づいた。最初にとった方のカモが臭い。鮮度的には1時間も変わらないはずだが、内蔵をとるときにムッとしたにおいがした。腸を破ったのかと思ったがそれらしい形跡がない。これが腸の匂いがつくと言う話なのだろうか。肉にまで影響があるのかはわからないが、確かに比べてみると臭う。今まではこういう匂いなんだと思っていたけど違うのか?これ、すぐに腸を引き出していれば臭わなくなるのか?私は腸を猟場で抜かないのだけど、少し考えてみる必要もあるのだろうか。要検討。

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