※採点の方法の詳細については、★採点方法の詳細★以降をご覧ください。

【全ての問題で共通のルール】

●文末ミスは１点減点。

●誤字脱字はその都度１点減点。

※ただし、同問題内で同じ漢字や送り仮名等のミスは１点のみ減点する。

●句点なしは１点減点。

三　問二　８点満点　文末は「から」

【解答例】医者になるのが夢だった亡き息子の姿を「私」に重ね、役に立ちたいと思ったから。

【採点基準】
１（理由）
「私」の役に立ちたい／医師たちの労をねぎらいたい　…③点

２（１の理由）
医者になるのが夢だった亡き息子の姿を「私」に重ねた／医師たちに医者志望だった息子の姿を重ねた　…⑤点
※「医者になるのが夢だった」「医者志望だった」にあたる内容がない場合、２の要素から２点減点。

三　問三　７点満点　文末は「から」

【解答例】お茶をもらえる理由を知りたかったから。

【採点基準】
１（「私」が知りたいこと）
お茶をもらえる理由／なぜお茶をくれるのか　…⑦点
※部分点なし

三　問七　１０点満点

【解答例】医者としての誇りを持てずにいたが、自分は徳田さんの想いを背負っているのだと知り、前向きにがんばろうと思うようになった。

【採点基準】
１（変化前）
医者としての誇りを持てずにいた／自分に自信を持てずにいた／医者の仕事に精を出しきれずにいた　…③点

２（きっかけ）
自分は徳田さんの想いを背負っているのだと知った／お茶に込められた徳田さんの思いを知った　…④点

３（変化後）
前向きにがんばろう／医者としての自分を肯定できるようになった　…③点

三　問八　７点満点　文末は「ため」

【解答例】感極まったことによる涙をごまかすため。

【採点基準】
１（目的）
涙をごまかす／涙をさとられないようにする　…⑦点
※部分点なし

四　問六　１２点満点　文末は「こと」

【解答例】現在あたりまえと見なしている物事について問い直すためには、過去の歴史を解釈することで現在を見つめ直せるように、歴史と現在は密接な関係にあるということ。

【採点基準】
１（＝線部の言いかえ）
歴史と現在は関係がある　…③点

２（１の理由）
歴史を解釈することで現在を見つめ直せる／過去の世界を理解することで現在について知ることができる　…⑤点

３（２の「歴史を解釈する／過去の世界を理解する」目的）
現在あたりまえと見なしている物事を問い直すため／現在の自明性を問い直すため／現在あたりまえのように見なしている物事が、いつからあたりまえなのかを考えるため　…④点

★採点方法の詳細★

すべての採点基準の記事の先頭に次の【全ての問題で共通のルール】を載せています。

【全ての問題で共通のルール】

●文末ミスは１点減点。

●誤字脱字はその都度１点減点。

※ただし、同問題内で同じ漢字や送り仮名等のミスは１点のみ減点する。

●句点なしは１点減点。

１つ目の●は、文末ミスについてです。例えば、「気持ちを答えなさい。」と問われているのに記述の最終部分を「から。」や「こと。」にしてしまっている場合には、１点減点してください。

２つ目の●は、誤字脱字についてです。漢字の誤り、送りがなの誤り、かなづかいの誤りのほか、単純に一文字抜けてしまっている等のミスについて、その都度１点減点してください。ただし、※にあるように同じ漢字や送り仮名等のミスは１回のみの減点で構いません。

３つ目の●は、句点の不備についてです。記述の最終部分に句点がない場合には、１点減点してください。

次に、例を挙げながら説明していきます。

【問題例】「のび太くんが目に涙を浮かべてバンザイをしている」とありますが、なぜですか。説明しなさい。（１０点満点）



ここでは、解答例を次のようにします。

【解答例】好意を寄せるしずかちゃんに、バレンタインのチョコをもらえたうえに、自分の優しさを認めてもらえてうれしかったから。

採点基準は、以下の通りとします。

【採点基準】

１（きっかけ）

Ａ しずかちゃんにバレンタインのチョコをもらえた／しずかちゃんが自分を気に入ってくれていることが分かった　…②点

Ｂ　しずかちゃんに自分の優しさを認めてもらえた／自分の優しいところが好きだとしずかちゃんに言ってもらえた　…②点

２（しずかちゃんについての説明） 好意を寄せている／好き　…③点

３（気持ち） うれしい／喜ぶ／幸せ　…③点

※全体を通して「しずかちゃん」がないと、１点減点。


大きな解答要素は１・２・３の３つで、そのうち１はＡ・Ｂから成るので、実際には１Ａ・１Ｂ・２・３の４つを解答要素として採点していくこととします。
すべての要素に　／　で区切った複数の文言を載せていますが、言い回しが異なるだけで内容は同じであることを示しています。採点する際には他の言い回しでもＯＫなのだということの参考にしてください。

では、子どもの答案を想定して、採点の練習をしてみましょう！

【答案例１】

しずかちゃんからの好意が伝わってきてうれしかったから。

【答案例２】

大好きなチョコを食べられて最高だったこと。

【答案例３】

好きな人からバレンタインのチョコをもらえるなんて夢のようだったから。

順番に見ていきましょう。

【答案例１】は、「しずかちゃんからの好意が伝わってきた」の１Ａ②点＋「うれしかった」の３③点＝５点です。

【答案例２】は、「チョコを食べられる」ことと「チョコをもらえた」ことは意味が違うので１Ａ無得点＋「最高だった」は気持ちではないので３も無得点＝０点です。最後が「こと」になっていて文末ミスもありますが、０点から減点することはできないので０点のままです。

【答案例３】は、「好きな人からバレンタインのチョコをもらえる」の１Ａ②点＋２③点－「しずかちゃん」がないことによる１点減点＝４点です。「夢のようだった」は気持ちとしてカウントできないので、３の得点は与えられません。

以上のような感じで採点してみてください！
子どもたちも一生懸命書いています。目くじらを立てる必要はありませんから、おおよその方向性が合っていれば加点してあげてくださいね。