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防災訓練にて、誰を助けるか

トリアージは功利主義的だろうか?
目の前の人だけではなく、
助けるべき対象者を洗い出して順位付けすることで
社会にとって最大人数を助けるという意味で。

防災訓練に参加した。
怪我人役として。私は足を怪我していて、支えられたら自分で歩ける。
火事のあった建物から消防士さんに助けられて、 
一時避難所へ。

そこでトリアージタグを付けられた。

残酷だった。
自分は意識があり、隣で重症の人が先に手当てされて運ばれていくのがわかる。
「専門家」が分類しているんだから、
ひとりがワガママ言ったって変わらない。
変わってはいけないとも思う。
でも、より先に死にそうな人より自分を、
もしくは自分の大切な人を、
先に助けてほしいと考えてしまうと思う。
その人が誰かの大切な人だということを脇に置いて。

救助にあたる側も苦しいのではないだろうか。
本当は全員助けたいけど、
一気に全員は助けられない…。

いっそのこと意識がない方がおとなしく待てるからいいかもって
ちょっと思ってしまった。

そんな中で、やっとストレッチャーに載せられ
晴れた空に目を細めた私に
「眩しいですよね、すみません」
と手をかざしてくれた隊員さん。
こういうちょっとした気遣いに助けられました。

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