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【長岡花火大会】大型花火を撮る!

 私は東京住みだったが隅田川花火大会に行ったことがない。多摩川花火大会も一度のみ。人混みが苦手だったので行っても地元の小規模な夏祭りが限界だった。
 年を重ねるうちにそれが大して苦じゃなくなったと思う。「むしろ人が集まる=観て損などしないもの」という法則に魅力を感じ始めたのだろう。疫病の大流行によりイベント事への恋しさも倍増、「観れるうちに観ておかなきゃ」と強く思うようになったのはきっと私だけではないはず。

 という事で今回、私の『人生で一度は訪れたい・見たい』リストの一つにあった長岡花火大会に行ってきた。交通的にも車移動でいける富山に住んでいる間に行っておきたいと思っていた事でもあり、仕事の同期を巻き込んで参戦。写真を勉強中なので初の花火撮影にも挑戦した。
 まず撮り方を学ぼうとネットワークを漁っていると、こんな言葉を見つけた。

 【撮る前にまず、花火大会のことを知らなければいけない】

 …そうだ!!そりゃそうだ!!
 職人さんたちが手掛けた巨大な花火たちをフレームに納める前にやるべきことはまず花火大会への理解を深めるのが礼儀の一つだろう。そして何よりその方が花火を観る気持ちをより高めてくれるというものだ。

毎年華やかに繰り広げられる「長岡まつり」
その起源は、長岡の歴史に刻み込まれた、
最も痛ましい、あの夏の日に発しています。

昭和20年8月1日。
その夜、闇の空におびただしい数の黒い影
―B29大型爆撃機が来襲し、
午後10時30分から1時間40分もの間にわたって市街地を爆撃。
旧市街地の8割が焼け野原と変貌し、
燃え盛る炎の中に1,488名の尊い命が失われました。

見渡す限りが悪夢のような惨状。
言い尽くしがたい悲しみと憤りに打ち震える人々。
そんな折、空襲から1年後の昭和21年8月1日に開催されたのが、
長岡まつりの前身である「長岡復興祭」です。
この祭によって長岡市民は心を慰められ、
励まされ、固く手を取り合いながら、
不撓不屈の精神でまちの復興に臨んだのでした。

【長岡花火公式サイトより】

 花火は鎮魂の意もあり、あの隅田川花火大会は享保の大飢饉や疫病による死者慰霊と災厄収束祈願として打ち上げたのが始まり。
 戦後初の中止が続き、3年ぶりの開催となる長岡花火大会はもっと様々な意味を持つ花火になるんだろうなとしみじみする。そして私自身も何年ぶりかの大きなイベントへの参加。感染対策、熱中症対策をしっかりしつつも花火に浮き足立つ人々の中に入るのは懐かしい。わくわくしてきた。

 さて、気持ちを作った次は撮影の準備だ。
 今回用意したのはFujifilm-xt20にXF18–135のレンズ。そしてミニ三脚とレリーズである。もっと広角が欲しくなるかなと思ったけど初めてには丁度良い画角にできたレンズだったと思う。
 観覧場所は南エリア席。といっても長江川の左岸ズラーッと並んだエリアの好きな場所に座れる。以前行った経験があるという同期におすすめ場所を選定してもらい、当日は開場時間の15時に入れるように逆算して10時出発に決定。旅に出る前の計画立てる時間が旅の中で一番高揚するな…。旅の当日は大体楽しむことに必死になってしまうからね。

 迎えた当日。同期の車で出発。ATのみの免許持ちである私はMTの車を運転できないので帰りが確実に遅くなることに不安を抱える同期をひたすら応援するのが今回の役割だ(花火の最後までいるとまず駐車場に着くまで1時間は掛かるという…)。
 そして同期がいうに、東京から新幹線の方が断然楽じゃない?とのこと。真理はわからぬがうーむどうなんだろう…切符戦争、ホテル合戦に勝てれば後は行くだけだものなあ。その争奪戦が大変なんだけどね。

 仕事の話、未来の話、愚痴や不安をこぼしつつ合間に楽しい話で気分転換していたらあっという間に長岡に到着。まだ開場時間まで3時間あるのでお昼ご飯の場所を探す。新潟といえば米、タレカツ丼、ラーメン…B級グルメも豊富だ。悩無ねえと車を走らせること20分…完全に昼飯難民と化した。長岡花火大会だもの、全国各地から人が殺到しているしているのは分かっていたとはいえ、どこも入れないとは。
 すき家やマックは空いてるが、なんだかそれは悔しい。ということで選んだのは"麺場ふうらいぼう"だ。

選んだのは淡麗塩ラーメン

 さっぱりとした塩味とネギが合う合う。空きっ腹にゆっくりと溜まっていくエネルギーが心地よかった。器がかなり深めだったのでどこまでも麺があるように感じて後半はなかなか苦しかったけど…。

 お腹もいっぱいになり、花火大会用に用意されている駐車場へ向かう。会場時間まであと1時間半くらいなので駐車場として用意されていた国営越後広陵公園を少しお散歩して、いよいよ会場へ向かうバスに乗り込む。

夏らしい景色にテンション上がる

 バス停から観覧場所まで30分弱歩く。長い河川敷を沢山の人が歩いている光景はなんというか…夏祭りだなあ。辺りから聞こえる虫の声がこれまた雰囲気を出していて最高だ。
 予定していた場所を無事確保できた。あとは始まるまでの時間イオンに行って食料を確保(イオン前では屋台が立ち並んでいたので私はフランクフルト、同期はケバブを購入)し、河川敷でだらだらと話をしていた。内容は8割方仕事だったけど。

 そんなこんなで花火大会開始!しっかりプログラム毎にアナウンスがあって、次は撮影しよう、次はゆっくり観覧しようと決められてありがたい。長岡花火大会専用アプリにもプログラムが書いてあって、時間に応じて今何が打ち上がってるか教えてくれるからこれもありがたい機能だった。さすが大きな花火大会。

 たくさんシャッターを押したけど花火に見惚れてレリーズを持つ手が働かないことが多々あり、上手くいったのはこちらの5枚。いやあしかし楽しい!!こんなに綺麗に花火の線が残るのね!
 実際見た花火とカメラで収める花火は少し見え方が違う。だからこそどちらも楽しみたい。終わった後も「ここはこんな風に表現されているんだなあ」と終わった後も思い出と共に楽しめるのが自分で写真を撮ることのメリットだ。

 しかし視界いっぱいに広がる花火を見上げて見たのは初めてで本当に感動した。花火の奏でる音や光の演出は現地にいるからこそ味わえるもの。だんだんと規制も緩くなりつつある昨今、そしていつか規制のない日々が訪れた時には惜しまず行きたいところに行こう。
 今度は大曲も行って見たいな。隅田川も、再開した時には行ってみよう。人混みもきっと愛おしく感じるのかもしれない。

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