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BitcoinのSegWit導入は進んでいるのか?

SegWit(Segrigated Witness)とは?

SegWit とは、BIP141 において提案された Bitcoin の規格です。BIP141 では witness というトランザクションマークルツリーから別々にブロックをコミットする構造を定義しており、署名スクリプト(<ScriptSig>)を別の構造に移すことで以下のメリットを得ることができます。

  • トランザクション展性(Transaction Malleability)を排除

  • 署名検証の効率化

  • ブロックあたりの処理可能トランザクション量の向上

SegWit やトランザクション展性についての詳細は以下のブログを参考にして下さい。

暗号通貨取引所のSegWit対応率について

SegWitは、Bitcoin のアップグレードとして比較的成功しているにもかかわらず、Binance や Gemini を含む暗号取引所は、Bitcoin(BTC)の送信に SegWit アドレスを使用することにまだコミットしていないようです。

ほとんどの取引所や個人が SegWit に対応するためにいち早くインフラをアップグレードし、2019 年には Bitcoin トランザクションの 50% に到達しましたが、最大の取引所である Binance は足を引っ張られています。

Glassnode のレポートによると、Binance は 「2021 年末までの SegWit 導入率はわずか 10% という些細なものだった」といいます。しかし、2021年末近くになってようやく「SegWit 採用を推し進めるための本格的な努力をした」とあります。その採用率は現在 50% のようです。これは、採用率 100% の Coinbase や FTX と比較すると淡白なものです。

暗号通貨取引所を合わせると、Bitcoin のブロックスペースの約 40% を消費しています。Coinbase と Binance はブロックスペースの大部分を占め、先月は「消費されたブロックスペースの 25%」を占めています。つまり、Binance や Gemini のような大手が SegWit を完全に採用しない場合、Bitcoin はその真のスケーリング能力を発揮するのは難しいでしょう。

SegWit利用率

Glassnode のレポートでは、SegWit 利用率も紹介しています。Glassnode が調査した 18 の主要な取引所のうち、3 分の 1 は 90% 以上の採用率で正真正銘の SegWit 支持者のようです。Binance を含む 3 分の 1 は、50% から 80% の範囲で SegWit の採用に最善を尽くしており、残りの 6 つは SegWit の 3 ではなく、1 から始まる Bitcoin アドレスをまだ使用しているようです。

https://insights.glassnode.com/segwit-adoption/

また、以下の図は SegWit の導入率上位 6 つを除いた取引所における SegWit 導入の時間的推移を示したものです。

https://insights.glassnode.com/segwit-adoption/


参考文献


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