モンタナ州東部での伐採

ポール・バニヤンがモンタナ州東部で伐採する仕事を請け負った年の冬は最悪の冬であった。それは初秋の降り止まない雨から始まった。雨があまりにも激しくなったせいで、インディアン川沿いにあるポールの飯場に煙突から雨が流れ込んだ。雨が流れ込む量は、開いた扉や窓から流れ出る量よりも多かった。それから寒くなった。とても寒かったので、ポールの巨大な青い牛やベイブの世話をしていた10人の男たちは、アルコールとグリセリンを使って牛たちの飲み物が凍らないようにした。 狂乱したベイブがベアトゥース高原の一部を100マイル[160km]も北に引っ張ってクレイジー山脈を作ったのはその時のことだ。ポールの大きな調理用ストーブの炎が固く凍ってしまったのはこの寒い時期のことだ。そこでポールは温かい水をのこぎりで切り出すように4人の男たちに指示しなければならなかった。