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【やるつもりなくても知っておこう!】証拠金取引の怖さ…

 投資と聞くと、どんなものを想像するでしょう?

 多くの方は『株』と答えるでしょう。もしかしたら、投資信託や債券という方もいるかもしれません。

 ですが、投資はそれらだけではありません。

 株式投資も怖いイメージが強い傾向がありますが、本当に怖いものがあります。

証拠金取引とは?

 『投資=株』というイメージが定着しているため、それ以外の投資はあまりよくわからないという方が多いのではないでしょうか?

 しかし、投資をすると株式投資以外の商品がたくさん出てきます。投資信託や債券はその代表とも言えます。ほかにも有名なものでは外国為替証拠金取引(FX)がありますね。

 これは、外貨預金のように外貨に投資をするもので、日本円と米ドルのように二つの通貨を売ったり買ったりした場合に発生した差額で利益をねらうものです。

 シンプルな例でいえば、1ドル=100円のときに米ドルを買って、1ドル=150円のときに売った場合には50円の利益が得られます。これを1ドルではなくもっと大きな額で取引すれば、もちろん利益も大きくなります。

 そして、このFXの特徴は、『証拠金』という単語がついているように、証拠金として先にお金を証券会社に預け、その預けた額の数倍〜数十倍の額の取引きが可能になることです。証券会社が預けた現金を担保にして、大きな金額の取引ができるようにしてくれるのです。信用取引と呼ばれるものの一つです。

 ですから、仮に20万円しか現金がなくても、それを証拠金として数百万単位で取引ができてしまうのです。

魅力的だけど…本当は怖い

 この仕組みのおかげでわずか数日で何百万も利益を出してしまうような人も出てくる一方で、わずか数日で何百万も損を出してしまう人も出てくるのです。

 通常の株式投資の場合、購入した金額以上の損は絶対に発生しません。株価はゼロになってもマイナスにはならないからです。

 しかし、証拠金取引では違います。証拠金取引では、損が出るとそれは証拠金が減ることを意味します。手持ちの現金よりも多い金額の取引をすると、一度に発生する損も大きくなります。大きく損をすると証拠金がその分大きく減ってしまい、最悪の場合、証拠金がそこをついて取引が続けられなくなります。しかし、取引は続いている以上は証拠金がなくてはいけません。そうなると、投資家は追加で証拠金を払う必要に迫られます。

 例えば、現金100万円を証拠金として数百万円分もの米ドルを買います。買った後に米ドルの価格が大幅に下がると、数百万円の取引をしているわけですから、マイナス100万円程度の値動きはあっという間です。マイナスがさらに拡大してしまうと、証拠金を追加するよう証券会社から催促がきます。まだ、数十万円ならなんとかなりそうですが、取引単位を大きくしてしまっていた場合には…

 考えただけでも恐ろしいですね…

 この追加の証拠金を『追証』(おいしょう)といい、投資家から恐れられているのです。この追証を払うために借金をしたり、大切な財産を売却しなければならなくなってしまった投資家もいるほどです。

 投資を始める人は少なからずギャンブル好きだったりします。FXに限らず証拠金取引は、株式投資以上にギャンブル性が強いため、その魅力にハマる人も多いのですが、人生を棒に振ってしまい、投資の世界からいなくなるどころか生活に苦しんでしまう人も多くいるのも事実です。

身の丈に合った投資を!

 たしかに、短期間でしかも少ない現金でも大きな利益を得られる可能性があるこれらの取引は投資としても魅力的に映ります。

 しかし、ギャンブル性が強く、誰にでもオススメできるものではありません。

 もちろんこれも金融商品の一つですから、チャレンジすることは否定しませんが…

 投資はお金を増やすことが目的ですので、生活が成り立たなくなってしまっては本末転倒です。

 お金に目が眩むこともあるかと思いますが、このような難易度の高い投資商品はきちんとご自身の資産額や投資経験と照らし合わせてから、チャレンジするようにしましょう!

 また、手を出す予定はないとしても、このような商品があることを知っているだけで、知らずに手を出すリスクは避けられます。

 どのようなものか特徴をきちんと把握して、役立てましょう!

 

 

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