人生を始める

20代後半になり、人生を考えることが増えた。
結婚、出産した友人も増え始め、恋人がいるのが当たり前。
仕事でもある程度責任のある立場になり、転職する同期も多い。

わたしの人生ってなんなんだろう。

そんなことばかり考えて日々を過ごしている。

ふと、幼い頃の記憶を引っ張り出してくることが増えた。
わたしはずっと、キラキラした存在に憧れていた。
と言っても、見かけ上はキラキラしているもの、が正しいかもしれないけれど。

一番初めに持った夢は、アイドルだった。
某アイドルが大好きで、歌って踊る姿を真似ていた。
でも、幼稚園の文集にはアイドルになりたいとは書けなかった。
周りに合わせて、お花屋さんやケーキ屋さんと書いた。

思えばあの頃からわたしは、自分がそのような夢を持って良いと、心から思えていなかったのかもしれない。
何かと言い訳をして、自分の気持ちに蓋をした。


小学生・中学生になり、段々アイドルから女優、アナウンサーへと夢も移り変わった。
でも結局、その本音を人に話すことはできなかった。
所謂"現実的"な夢を持たなきゃ。
そう言い聞かせて緩やかに夢を諦めていった。

当時は今ほど簡単に情報は得られなかったし、わたしは田舎に住んでいたから、尚更挑戦する機会もなかった。

これが言い訳なのもわかってる。
本当に夢ならばつべこべ言わずに何度も挑戦できたはずだし、家族だってきっと協力してくれた。

わたしは結局、あの頃からずっと夢から逃げ続けて、数度の挑戦で諦めて、今のこの人生を選んでいる。


ここにくるまでに、挫折もたくさんしたし、自分に失望することもたくさんあった。
楽しかった思い出だってたくさんあるし、出会いと別れも重ねた。

さすがに自分という人間の弱さや愚かさも、性格もある程度わかってきたつもりではいる。


わたしは常に失敗を恐れて挑戦ができない。
継続して努力することも苦手で、人と関わることは好きだけれど、誰とでもすぐに打ち解けて仲良くできるようなタイプではない。



そんな自分が大嫌いで仕方ない。
理想の自分とは真逆のところにわたしはいる。


重ねた後悔を振り返って今後の人生を考えるに当たって、今できることを全力でしたいと思った。

さすがにこの歳になると、失敗に対する恥ずかしさよりも挑戦しなかった後悔がいかに大きいかを知っている。


失ったものを数えるより、これから得られるかもしれない幸せのために努力したいと思う。
やりたいことを、やれるだけやってみる。

当時の夢を叶えることは難しくても、今の自分の心に正直に生きてみる。


ここからがわたしの人生の第二章。




わたしの人生の記録。

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