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名前の威力


皆様の中で普段の自分と仕事での自分は違う方が
いらっしゃるかもしれません。

というのも私がまさにそのタイプ。

メンズエステにいる時と普段の私が切り替わる
境界線が名前です。


源氏名が本名と一緒の場合は除きますがお店では源氏名という私生活とは別に自分の名前が存在します。


入店していざ源氏名を決めるとなった日、
自分のことですが名前を決めるってなんだか責任を感じるような重さがあって親が子供の名前を決める時の心情はこんな感じなのかなと母のことを思い出してなんだか感慨深くなったものです。
1度名前を決めたら変更できないことも気になって決めるまでに数日悩みました。

スタッフさんに決めてもらう選択肢もありましたが
私の中でその選択肢は最初からありませんでした。
そんなことはないのでしょうけど、人に決められた名前を使っていくことになんだか名前に見合うような自分にならないといけない。形にハマらないといけないような気がして少し抵抗があったから…


あーでもないこーでもないと
いくつかの候補と睨めっこしながら決めました。


源氏名で呼ばれはじめた頃は
自分の名前と認識するまで少しラグがあったり、
どこか他人事として捉えていたのに月日が経つにつれて源氏名で呼ばれるとまるで変身したみたいに普段はしないような振る舞いができるメンズエステモードになっている私がいます。不思議です。


なんだか愛着も湧いてきてお客様から砕けた呼び方をされるとちょっと嬉しくなります。いつか呼ばれなくなる日が来ると思うと今から寂しいくらいです。

けれどお店を退勤して本名に戻ると魔法が解けたみたいに源氏名の自分がどこか他人事に聞こえる。

自然にこうなった訳ではなくて
意識的にするようにしています。


メンズエステでお客様と接していると深い悩みや、欲望に触れることがあります。
解決できない悩みを真剣に考えて思いに寄り添いすぎてしまったり、欲望に答えられないことに葛藤があると気持ちが疲れます。


人を癒すどころではなくなってしまう。

そうならないようにお客様の気持ちを考えるのは源氏名で呼ばれている時だけにすることにしました。

かなり気持ちが軽くなったし、普段の自分じゃないと意識することで今までみえなかった自分の一面がみえてきたりもして面白いです。

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