見出し画像

再開、海外旅行 14

ホテルに戻って、PCR検査に使ったパスポートをセイフティボックスに格納して一旦休んだあと、せっかく一日乗車券があるのだから、トラムで空港とは反対の方向に行ってみようと思った。夫は一連のPCR騒動でぐったりしてホテルに残ると言うので、私は一人で出かけた。
地図で見ると、メインビーチという駅から、トラムは海から離れて行くようだった。別に海から離れてもいいのだが、メインビーチで降りて、私たちのいるサーファーズパラダイスと違う海を見てみようと思った。
しかしメインビーチの駅からビーチまでは少し距離があった。駅から歩いてビーチには出たものの、同じところを歩いて帰るのは、少し面倒だと思ったので、海沿いを隣の駅まで歩いてみようと思った。
メインビーチとサーファーズパラダイスの海は、そう大きくは違わなかった。どちらもそう離れているわけではなく、海岸線で繋がっているのだから、まあ当然だろう。砂浜の上をしばらく歩いて海を満喫したが、歩きにくいので途中から遊歩道に切り替えた。ちゃんと隣駅に辿り着けるのか不安になったころ、駅が見えてきてホッとした。

トラムを待っていると、電車が来る時に電車の邪魔をすると、罰金が取られる、と駅の逆サイドに書いてあったし、電車の車体には、無賃乗車すると罰金だと書かれていた。そういえば土ボタルツアーの日、ガイドの一人か、車を運転しながら携帯電話を触ったのが見つかって、罰金を2000ドル取られた、と言っていた。
私が入国時に罰金を食らって過敏になっているのかもしれないが、この国は意外にも罰金大国だな、と思っていると、なんと私が乗り込んだ電車には検札官が2人乗り込んでいた。高校生がなにか違反をやらかしたようで、検札官が次にやったら罰金だ、といたく怒っていた。それでいて、後から乗り込んだ私のところは、もう通り過ぎた後だったようで、私は切符の提示を求められることもなかった。まあなんの違反もしていないので、提示を求められても別に問題ないのだが。
そういえばビーチでお酒を飲むのも禁止だと書いてあった。もし飲んでいるのが見つかったら、これもまた罰金なのだろうか?
本当は私は降りる駅の一つ先まで行って、またビーチ沿いを歩こうかとも思っていたのだが、そんなやりとりを見たらげんなりして、遠回りするのはやめることにして部屋に帰った。

夕飯は、近くのイタリアンレストランが美味しいとガイドブックに書いてあったし、実際に見に行ってみたら感じがよく、私たちが滞在中に食べたいと思っていた生牡蠣を置いていたので、そこで食べることにした。本当はビーチ沿いの店で食べたい気持ちもあったのだが、よく考えたら暗くなったら海は見えないので、海(雰囲気)ではなく料理(実)を取ることにした。牡蠣は美味しかったものの、パスタは柔らかかったりと、日本の基準でいくと、格別に美味しい店とは言えなかったが(そしていつものように値段は高かったが)、それでもオープンエアの中での食事は心地よく、何より無事帰国できる安心感から、食事を楽しむことができた。

翌朝は空港への迎えの車が朝7時に来るので、夜のうちに荷物を作らなくてはならなかった。忘れ物がないよう気をつけながら、パッキングをした。ようやく日本に帰れる。さすがにこのあとは、帰国便が飛ばない、とか、パスポートをホテルに置き忘れた、みたいなハプニングは起きなかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?