以前からメーレンをずっと使っていましたが他にピンも来るレシピがなく、ないなら自分で書いて叩き台にしてもらえばいいじゃん！ということで、久々に備忘録も兼ねてデッキレシピを書いてみようと思いました。
いろいろ改良案はあると思いますので、皆さんの知見を共有していただけますと幸いです。

レシピ

現在私が使用しているレシピがこちら。

そもそもメーレンって誰？

そもそもネル・トース族のメーレンとは？

まずはこのデッキの主役、≪ネル・トース族のメーレン≫について知らない人向けの説明。

メーレンはC15で登場した対抗色ジェネラルの一角です。
能力は2つあり、1つ目が「自分のコントロールしているクリーチャーが死亡するたび、自分自身が経験カウンターを1つ得る」という能力。
トークンでも誘発することからC15で登場した経験カウンターの中ではかなり貯めやすく、直接盤面に影響はないですが2番目の能力に直結した能力です。

2つ目の能力が「自分の終了ステップ開始時に、自分の墓地のクリーチャーカード1枚を対象とし、自分の持つ経験カウンターがそのクリーチャーのマナコストより小さければ手札に入れ、それ以上であれば戦場に戻す」という能力。
メーレンの本体であり、1周回るうちに1回だけと現代edhにおいてはかなり悠長でありながらも統率者に指定する理由でもあります。

基本的にメーレンが即死や無限コンボに関わることは稀なのでわりと放置されがちですが、経験カウンターとターンを重ねて行くたびに
・墓地の生物が実質カウンター不可の手札になる。
・クリーチャー絡みの1-1交換になるカードが0-1に化ける。
・コンボとも言えるとんでもシナジーを発揮するカードが存在する。
と、いつのまにか手のつけようがない盤面が完成することがあるので、狙いがバレてないうちはおとなしくしておくのがいいタイプの統率者になります。
Q. ならこんなところに解説記事書いてええんか？
A. このデッキ使う人以外はみた後に交通事故で記憶失ってしまえ。

勝ち筋はなに？

メーレンの勝ち筋は概ねコンボによる勝利ですが、前述の通り統率者本人は勝ち確になる無限コンボに関与していないため、少し勝ち方が回りくどいです。

STEP1
マナクリやファクトからメーレンを展開、妨害置物、除去や置物破壊を駆使して全体のゲーム速度を低下させる。

STEP2
コンボをちらつかせつつボードコントロールに移行。メーレンの誘発が一回増えるごとにデッキの強みが増すので、1ターンでも長く遅延することが逆に勝ちに近づくことが多いです。
なお、「メーレンからコンボをゴリ押ししてしまうとカウンターを喰らって、別の人がコンボを決めて勝ってしまう」という現象が多々発生するので、全員同時に締め殺すか、妨害できる人と走らないと死ぬ人を残して戦うのがベストですが…まあ概ねメーレンは全員を締め殺してしまうので難しいです(

STEP3
そのままロックしたまま殴り殺すか、ロックから抜け出そうとして動いたところをコンボでとどめを差しましょう。

なお、上の方でも言ったようにメーレンは現代edhにおいてはかなり悠長な部類なので、まともにやってもミッドレンジ系の骨太デッキには対抗しづらいです。
そういう場合はいきなりコンボに入って、死んだふりしながらSTEP1に戻るのもゲームプランとしてはアリです。

パーツ解説

全部解説するのは 正直めんどくさい 余白が足りないので、重要なところだけかいつまんで解説します。

生物編

蘇りし悪夢、ブレイズ
雑にトークンや使い終わったエンチャなどをサクってドロー還元するためのカード。
メーレンの場合、展開を終えたあとのマナクリやあまり刺さらない妨害置物を、cipでも起動型能力でもない方法で処理しつつ、経験カウンターをためながらドローに変えれるというところがポイント。
メーレンと同じく一周で1回の悠長な能力ながら、クリーチャーをサクりたいメーレンとの相性も非常に良好です。

目覚めた潜伏工作員
3マナで瞬速を持ついわゆるコピーカードですが、青ではないので単純コピーではなく「このターンに死亡してまだ墓地にあるクリーチャーになる」という一風変わった能力。対戦相手の生物を誰かが処理したものになったり、自分の≪疫病造り師≫を連打したり、メーレンが殺されたらこれがメーレンになったりといろんなことができます。
…が、そんなものはほぼおまけで、基本的にはハルクの死亡誘発で3マナで出せるハルクです。コンボにしか使えない≪ボディスナッチャー≫や、再活性内蔵ながら5マナとライフが重い≪ファイレクシアの発掘者≫と比較して、スタックを用いない点やマナ域が軽いおかげでコンボルートに幅が出るのが気に入っているので採用してます。

精神を刻むもの
pigで全員の手札を全て捨てるという普通のデッキならよくわからんカードですが、メーレンの場合はメーレン本人+墓地だけでさまざまなことができるため、メーレンが場にいて他の盤面に脅威がないなら盤面固定目的でとりあえず出して殺すだけで対戦相手全員から熱い罵声を浴びます。
後述するハルクからのコンボにおいて、何らかの理由でコンボ完走できないときにはこいつとサクリ台でお茶を濁してターンを返すこともある程にはゲームに大きな影響を与えるカードになります。

秘密を知るもの、トスキ
自軍クリーチャーをすべて≪泥棒カササギ≫に変えるカード。
edhでよく見る競合相手としては≪オーランの凍り牙≫ですが、あちらと比較した場合、

【長所】
・打ち消されない
・マナコストが1軽く、シンボルも薄い。
・破壊不能があるため、出たターンはとりあえず高打点のブロックに入れる
・タフネス1であり、使い終わったら≪頭蓋骨締め≫でドローに回せる。

【短所】
・相手の高タフネスへの貫通性能がない
・強制アタックがついていて防御に回れない
・打点が低くダメージソースとしての期待値が低い
・4マナと絶妙に軽いせいで、異界の進化からハルクルートに入れない

このあたりが挙げられるでしょうか。
ただ、こいつを出しても誰も殴れない状況=メーレンというデッキがやりたい生物の人権を奪うという行為がそもそもできてないという状況なので、概ね負けです。割り切りましょう。

通りの悪霊
edhではあまり採用されない圧縮用カードですが、メーレンの場合は「0マナかつライフ2点だけでメーレンの誘発対象を創出でき、経験カウンターが4以下の場合は繰り返しサイクリングを使いまわせる」という唯一無二の性能のため能動的に採用できます。
初手にこいつがいるだけでとりあえず4マナ到達からメーレンを出せば回収対象を確保できる、といえばその強さが分かるかと思います。

経験カウンターが溜まり切った後は稀に戦場に出てきてしまいますが、5マナなおかげで異界の進化からハルクに対応しており、3/4という何とも言い難いスペックも沼渡りというインクのシミもアーボーグなどとあわせてPWの処理などには困らないので及第点。そもそも経験カウンター5溜まってこいつしか墓地にいないことある？

苦難の収穫者
5マナでCIP全体-2/-2修正、さらに手札から魂力もどきで対象の生物に-2/-2ができるメーレンの新強化パーツ。
元々メーレンは布告除去や単体除去で盤面を固めるデッキなので、小型の生物が並ぶのが著しく苦手なデッキであり、その対策として
・自分では打ちたくもない≪毒の濁流≫
・無限パーツにはなるがマナも食うしサーチも薄い≪食肉鈎虐殺事件≫
・墓地ループ対策および大量展開を劇的に咎められるとはいえ6マナの≪虐殺のワーム≫
このあたりをしぶしぶ採用せざるを得なかった、という過去があります。

苦難の収穫者は虐殺のワームと違い自分の場も巻き込んでしまうものの、手札から墓地におけるのでメーレンでの繰り返し再利用が可能、生物なのでサーチが容易な点で今までの小物対策とは一線を画す存在です。
実際の評価は使ってみないとなんともですが、個人的には今回のサンダージャンクションにおけるメーレンの最大の収穫かなとは思います。

変幻の大男
基本的にはこいつで無限に入るのがメーレンの勝ち方になります。
基本的には墓地に置いてから各種釣竿、≪再誕のパターン≫から登場、たまーにクレイドルやアークラでのビッグマナあたりが主な出し方。
勝ち方はそこまで多くは積んでいませんが、よく出す組み合わせとしては以下の通り（1マナサクリ台は臓物の予見者or屍肉食らい）

①目覚めた潜伏工作員＋1マナサクリ台＋血の芸術家
　→潜伏工作員がハルクになりサクり、バリスタとミケウス。
きわめてスタンダードなルート。
自分の場に無のロッドがある場合は無限にはいれなくなるため、その場合は血の芸術家の部分は献身のドルイドに変えるとミケウスと合わせて無限に死ぬことができる。
なんらかの死亡誘発、cip、サクリ台、≪陰湿な根≫などあれば別の無限に派生可能。

②目覚めた潜伏工作員+ダウスィーの虚空歩き+1マナサクリ台
　→潜伏工作員がハルクになりサクリ、精神を刻むもの+2マナ余り
　→精神を刻むものをサクって全員ハンデス
とりあえずお茶を濁すパターン。ハルク死んだのに全員死ななかっただけ易しいでしょ許して？あとターン返してくれたらダウスィーでお前らのハンドにあったやつ使ってやるから覚悟しとけよ（多重人格）

このあたりのルートがよく採用しています。
コンボで勝ち切るのが理想ですが、コンボパーツがどうしても墓地に落ちてたり手札にきててルートに入れないパターンもあるので、その場合は可能な限り相手を不快にするか後のターンに続くように盤面を作りましょう。

非生物編

御霊の足跡
3マナの釣り竿で自分の墓地限定かつターン終了に生贄になってしまうという一見すると他のリアニメイトカードよりも弱いカードですが、生物が死んだほうがCIPやPIGを再利用できるこのデッキ、特にハルクを釣り上げる場合はただのメリットでしかないという変わったカード。
実際つよわいカードなので採用は悩むけどメーレンならいいかぁで許される。

鏡に願いを
何度も抜いては採用してを繰り返してる微妙枠。
主な使い道は陰湿な根などから出たトークンや、無限コンボに入るときに邪魔な無のロッド、逆に無のロッドで動かないクリプトなどをさくって別のカードに変えるためのサーチという使い方が多め。
妨害置物や生物が概ね3マナ以下に集中しているので序盤にここから引っ張ってきてターンを稼ぐのも手だけど、このカード自体が協約しているとヘイトを買いやすいので注意。

陰湿な根
なぜかメーレンが誘発するたびにマナクリトークンが増えるって書いてるよくわからないカード。
置くとなぜかものすごい勢いでヘイトを買いますが、メーレンもこいつもゲームを直接終わらせるわけではないことを力説してカウンターをもらわないように政治をしましょう。実際こいつのカウンター吐いてる暇あったら別のやつのコンボ妨害に吐かないと、この程度のジェネラルと相性のいいだけのカードは見逃してほしいって力説していきます。
一応献身のドルイド＋ミケウスで無限パーツですが、このデッキの場合速攻を持たせる手段がないので無限トークンからの即勝ちにはつながってないことを力説しましょう。こいつさっきから力説してばっかりだな

オルサンクのパランティール
≪ファイレクシアの闘技場≫からシンボルを取り除いたら、占術2がついて誘発がエンドフェイズになって墓地肥やしがついてきた。上の陰湿な根よりも何言ってるのかよくわからないですねこれ。
墓地にカードが落ちることが大したデメリットではなく、デッキ全体のマナもそれなりに重いメーレンなら相手が嫌がってドローさせてくれるのでそれなりに使えるということで採用してます。
ただ、こちらもメーレン同様悠長なカードではあるので過度な信用はしないほうがいいです。

飢餓の潮流、グリスト
PWって書いてるけど多分生物ですねこいつ。緑頂点などから持ってこれることは有名ですが、メーレンの場合なぜかメーレンの誘発でも墓地から釣り上げれます。PWって何だろうね本当に。
奥義を使うことはほぼなく、-2でのサクリ台役兼除去および+1での墓地肥やしとトークン生成が主なお仕事。今のレシピでは採用していませんが≪汚染≫を採用する場合はメーレンがいなくてもこいつだけで維持できる点も覚えておくといいかと思います。

呪文を唱えるたびに手札を1枚捨てることを要求するエンチャント。
ファクトやマナクリをばらまくだけで手札が減るので、全体的にとんでもない勢いでゲームが減速します。
特にカウンターをかかえたい人たちが苦しくなるのと、コンボデッキはコンボをこの上から押しきろうとすると手札がなくなるので咎められた時の立ち直りがこんなになるのでものすごく嫌われるカード筆頭。
自分も効果に巻き込まれるのである程度注意が必要。メーレンさえ出せれば毎ターン1枚損失回収できるのでこれを出すときはメーレンが出ているor近いターンには出せる算段が立てられてる状態が望ましいです。

採用を見送ったカード

夏の帳
強いんだけど、三玉とか抑圧とか置くデッキで防御札使うのあまりに弱かったため。落葉の道三のほうがまだいいかなぁとか思ったけどあれも3マナが重かったので同様に不採用。

自然の要求
枠があれば入れたかったです。入れ替えるとすれば≪鏡に願い≫あたりが丸いかな？とは思います。

基盤砕き
2マナの想起で帰化内蔵の生物はまぁ強いんですが、置物破壊自体は相応に足りているため不採用。あと4マナなせいで異界の進化ハルクに対応してないのが惜しい。

汚染
メーレンorグリストがいる状態で無のロッドかアウフがあれば黒マナしか出せないロックをかけれるのが強み。
しかしながら現代においては≪活性の力≫での強引な脱出が可能なこと、黒が強いEDHにおいては結構「デモチューから毒の濁流でクリーチャー全破壊」という簡単な方法で脱出されてしまうこと、脱出された場合にわりと立て直しが困難なことなどを理由に不採用。

ウルザの物語
マナファクトや頭蓋骨締めなどにアクセス可能、トークン生成ができるとわりといいことは書いていますが、無のロッドを置いているときに3ターン後にマナが減る本当にどうしようもない置物に変わってしまう点が気になり不採用。

まとめ

まだまだ書きたいことはいっぱいあるんですが、現在のリアルの忙しさを鑑みてこのあたりでいったん〆たいと思います。
こんなカードお勧めだよ！自分はメーレンでこういうカード採用しているよ！というのがあれば twitter（現X） で是非教えていただけたら幸いです。
ちょくちょく更新できたらいいなと思います。