見出し画像

とにかく私は書き出した。コンセプト決めに向けて。

約1年前、流行に疎い筆者は、以下のような経緯で自問自答ファッションに興味を持ち、欲しい靴を探し出すことに成功しました。

その靴探しと並行して、私がしたことは。

  • コンセプトについて考える

  • 夏を乗り切るための服一式を揃える

まずコンセプトを決めてからでは?となるところ、自問自答熱にあてられていたのだと思います。あれもこれもそれもやりたくなってしまった。

コンセプトのジレンマ

「似合う」「好き」「なりたい」はちょっとずつ違う。あきやさんの記事に書かれていたことです。

「似合う」「似合わない」はちょっと横に置いておいてもいいのかも。(なぜなら他人が自分をどう評価しようが興味がないから…自分自身の評価が一番大事だから)
自分の「好き」や「なりたい」を中心に考えていこう。を、とにかく書き出した結果、下のようなマップになりました。

文字小さい…このスパイダーマップの雑さ、性格が出ますね…

他の自問自答ガールズの皆さんのように美しいコンセプト図を作れたらいいのに…
素敵な例↓こんなふうにさらっとシンプルにまとめたいのにな…

コンセプトは、仕事のときの自分とは切り離して考えると決めていました。「仕事のときでも着ていけるようなオフィスカジュアルな服」は今回一切考えません。転職してからより一層強くなったのですが、仕事とプライベートは絶対に分けたいという意識が前からあり、現職では(規定が特にあるわけではないのですが)基本スーツがベースの、本当に制服のような服を着用しています。効率的。

仕事が絡まない場面で自分がベストだと思える服を見つけるためのコンセプト。
それを決める前にまず、「なりたい」「好き」を服に落とし込もうとしたときに頭の中に浮かんだことを全部書いていくことにしました。だいぶ矛盾したことも書いているのですが、取り繕わない・嘘はつかないと決めて、取りこぼさず全て書き出していきました。

スパイダーマップを作るにあたってはmiroを使いました。ちょっとお高めの有料ツールで、一時的に使っていたものなのですが、ダイヤグラムやデザインのワイヤーフレームてプレートが豊富で、PowerpointやKeynote等よりも容易かつ綺麗に自分のアイデアをビジュアルに落とし込めて、サービスとしてはすごく好きでした(が、やっぱりちょっとお高めで今は使っていません)。プロのデザイナーだったら年間ライセンスを使っていたと思います。それでもこう荒々しさの残るマップになったのは…やはり性格ですかね…

「なりたい像」:強くやさしく美しい

拡大図

考えるまでもなくすんなり出てきました。「強くやさしく美しい」。プリキュアみたい。あと過去、上司だった女性が強くやさしく綺麗で、かつ仕事ができ非常にかわいらしい性格をしているという、属性てんこ盛りの大好きにならざるを得ない方だったので、その影響も大きいです。あの人になりたい、とは思わないけれど、あんな風に自分も歳を重ねていきたいなとは思う。

「求めるもの」:譲れない機能性

着物も好きです

自分で買った服なのに、「なぜか好きになれない」「なぜか着る気にならない」「なぜか(他の服と)合わない」といった現象に陥ることが頻繁にあるので、その理由を文字に落とし込みたく、服選びの条件として明文化しようと思いました。

その中で、機能性は絶対に譲れない条件でした。汗っかきな私は汗の滲みがモロに出る服は着ることができません。臀部にも汗をかくのでボトムスは裏地がついているものしか着用しません。加えてエアリズムのキュロットみたいなやつを通年履くぐらいなので、それを下に履いていてもバレないものにしなければならないのです。透けてしまったりしていないかどうかひやひやしていたら、おしゃれどころではない。そういう、意味のない心配や我慢をする必要のない服がほしいんだなと分かりました。

「好きなもの」:矛盾が出てきた

ここでは、「求める条件」と矛盾するものがたくさん出てきました。レースや女の子らしさを想起させるもの、柄物、ファンシーなもの。「求める条件」でシンプルでミニマルなものを挙げているのですが真逆…どうしてこうなったのでしょう…でも嘘はつかないと決めて書き出したので、これらが気になるのも事実。

ちょっと思案してみて、「好きなもの」は服ではなく小物類で取り入れるべきなのかもという考えに至りました。例えば仮にシナモロールというかわいいキャラクターがとても好きだったとして、私自身シナモロールになりたいとは思わないのと同じ。好きなものが、必ずしも、わかりやすく目につくところにあるとは限らない。裾にレースがついていたり、アクセサリーでガーリーなものを取り入れたり、好きなものをポイントで入れていくのが私には合っているのかもと思いました。(もちろん、シナモロールでもポムポムプリンでも、各々の好きなものを自分の全身を使って表現したい!いや表現するんだ!という方もいらっしゃると思います。それはそれで素敵だしスタイル貫く姿はかっこいいです。not for meという意味で)

これらの「なりたい像」「(ファッションに)求めるもの」「好きなもの」を踏まえて、真ん中の黒いボックスにコンセプトをあてがえば、完了です。でも、これだ!というコンセプトがすぐ出てこず。後日一応当面のコンセプトを入れたのですが、正直このときはまだ満足にはいたっていませんでした。

(スパイダーマップ内の黄色の付箋は、後日決めたコンセプトを補足するために付け足したものです。その補足内容も含めコンセプトについてはまた別途詳しく書かせていただきます)

マーガレット・ハウエルで夏を乗り切る

上のようなことを行なっていたのが1年前、夏に入るかどうかの手前ぐらい。その夏を乗り切る服を、私は持っていませんでした。
コロナ禍でリモートワーク中心だったということもあり、別に見栄えが良くなくても着られれば何でも良いくらいの気持ちで数年いたのですが、自問自答ガールズを自称したいと思うなら気にするべきだろうと思い。その夏を乗り切るための服も、急ぎ調達する必要が出てきました。

スパイダーマップで挙げたポイントを網羅できる夏服…と考えて思い出したのが、マーガレット・ハウエル。

以前こちらのお店で何かを買った記憶がうっすらあって、何となく服のスタイルを覚えていて好きなタイプの服であることは分かっていたので、「オンラインショップだと手触りが分からない!お店に行こう!」と思い立ちました。
そしてお店に着いて思い出したのですが、私、以前来た際も全く同じ服を着ていたようです…。試着室で妙な既視感を覚えて、そういえばこの服をここで脱いだ記憶があるなと…どれだけ服を買いに行くための服がないんだ。
しかも全身ユニクロでボタンも取れかけの服だったので「こだわりの、良いものを長く着ている」という言い訳はできない…絶対にその日は何か1点でも買って行こうと決めました。

お店で試着した結果、マーガレット・ハウエルの服はどれも手触りがすごく良い。夏服は特にすごく汗を吸ってくれそう(重要)。
そして形がとてもきれい。肩肘張っていなくて自然なんだけれど、きちんとしている、清潔感があってきちんとしている印象を損なわない形。よそゆきではないかもしれないけれど上質な日常を楽しむための服。

公式オンラインストア

デザイナーさんの理念としても、私のコンセプトマップの中で書いていたポイントを重要視されていたようでした。機能(私にとっての汗対策)、とっても大事。何となく、と感覚的にお店に行ってしまったけれど間違ってはいなかったみたいでよかった。

「私は職人気質のデザイナーだと思います。私のデザイン哲学に物づくりの過程は不可欠なものです。そして服にとって着心地は重要です。私はいつでも服がデザイン画に描いたそのままであってほしいと思ってきました。つまり、リラックスしていて、息吹を感じるナチュラルな感じです。メンズの服はその構造、着心地、そして機能的なところがとても興味深いです。だからメンズの服をデザインすることから始めましたが、そのうち女性もそんな服を求めていると思ったのです。」

公式サイト

その日は最終的に、麻とコットンリネン素材のトップス、麻のカーディガンを即買いしました。麻大好き。ちなみにこの夏もガンガン着ます。というか春ごろからもう着ています。