島根県津和野町の教育①~地域主体の社会教育~

Moi!


フィンランドに来て3日が経ち、時差ボケから徐々に復活しつつあるmagaranです。


3日間で気付いたこと。

私のいるロヴァニエミという地域では、リスちゃんがあちこちでちょろちょろしててとってもかわいい🐹!!

そんなに森の中ではないのに、リスもウサギも鳥も人間の生活の近くで共生しているのが不思議。


"ねぇ、ぶっちゃけ人間のことどう思ってるの?
その木の実、おいしい?私にも半分くれない??"


英語もフィンランド語もマスターしたいけど、今はリス語を話したい…!!と心から願う今日この頃です。



さてはて、フィンランドに来て3日、気温14℃~16℃を行き来している寒さにもちょっとずつ慣れてきたところですが、よくよく考えてみたら私、フィンランドに来る3日前まで太陽の光がんがんの島根の山奥で、子どもと全力で川遊びしてたんです。笑

それが今はヒートテックにセーター、お腹にこっそりカイロまで貼ってたり貼ってなかったり。

人生とはまさにジェットコースターだ…!笑



前置きが長くなりましたが、今回は私が子どもたちとあついあつーい夏を過ごした、


島根県津和野町の社会教育

について、書いていきたいと思います!


津和野町ってどこや?
教育そんなに盛んなん??
社会教育?初めて聞いた!(もちろん学校の社会科の授業のことではありません)

っていう人!!

そんな人にこそぜひ読んでほしい!

それではLet's go!!😄



[まず津和野町ってどこでしょう?]


島根県津和野町は、山口県との県境に位置する、人口7600人の小さな町です。



「山陰の小京都」とも呼ばれるように、城下町時代の美しい建物や街並みがそのまま残されていて、歩いているだけで歴史を感じます。

街を歩いていると、ほとんど全ての建物が赤茶の瓦屋根なんです!言葉で表すのは簡単だけれど、実際に歩いてみると感動します。


自然も豊かで、町の真ん中を通る川を挟むようにして家々が並んでいます。そしてその家々を囲むように、山脈が連なっているのです。



そして、私が特に感動したのがこれ!!

どーん!



津和野町の教育委員会。
日本遺産に登録されているんですって。
当時の建物がそのまま使われているから、冬はとっても寒いそう。



さてさて、津和野町の魅力はいくらでも語れそうですが!紹介はこんなところで、早速津和野町の社会教育について見ていきましょう!


[ここがすごい津和野町!!地域主体の社会教育]


皆さん「社会教育」という言葉を聞いたことがありますか?

「社会教育」とは、簡単に言うと

「学校以外で行われている教育」全て

のことを指します。


私たちの暮らす社会では、地域によって差はあれど、公民館や生涯学習センター、その他様々な場所で教育的な活動が行われています。


そして実は、この社会教育の推進を担う「社会教育主事」という職業が存在するのです。



社会教育主事は、地域に対して実際に社会教育事業を企画・実施したり、社会教育を行う地域のリーダーに専門的な助言や指導を行ったりします。

(社会教育主事についてもっと知りたい方はこちら→http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/gakugei/syuji/index.htm)


社会教育主事は地域によって様々な活用の仕方が取られていますが、ここ津和野町では、



「地域に社会教育の機運を起こし、地域住民とともに、地域の資源を最大限に活用して津和野の教育を作っていく」



ことに重きが置かれているように感じました。


ここからは、私が津和野滞在中に1度参加させていただいた地域の社会教育の現場についてお話していきます!


[津和野の魅力は豊かな自然!自然を活用した親子教室🌱]


お邪魔したのは、地域のおじいちゃん、おばあちゃんたちが運営する「放課後ワクワク広場」の夏の親子教室。

普段は学童保育や、週に2日のテーマを持った放課後教室を行っている団体が、夏休み特別企画として開催した自然体験教室です。

スタッフは全部で10数人ほど。
ほとんど地元のおじいちゃん、おばあちゃんで、
1人社会教育主事のお兄さんと、
自然教育活動をメインにしている地域おこし協力隊のお兄さん、
そして津和野高校3年生の男の子
が参加していました。

子どもたちは20人ほど。
まずスタッフから注意事項などの説明があった後、


何やらぶっとい竹を切り始めました。


一体何を作っているのだろう??

それは一旦お楽しみにしておいて、
子どもたちは川をせき止めたプールで大はしゃぎ。
一応見守り役で入った私も子どもたちに水をぶっかけられる絶好の対象になり、結局どっちが子どもかわからないくらい、水のぶっかけあいになりました。

めっちゃ気持ちよかった!!

そうこうしている間に、今度は先ほどの竹たちが、火の上に並び始めました。
お父さんたちが大活躍して、火を起こします。
一体竹の中に何が…??


正解はこれ!!

さっき竹を切っていたのは、竹飯ごうを作るためだったんですね!


竹で炊いたご飯、竹の香りがほわーっとして、めっちゃ美味しいんです!!

一方ではスタッフがカレーを作っていて、


みんなで美味しいカレーライスをいただきました♪
ちなみに、この日のカレーには、前日近所のおじさんが捕ってきたイノシシの肉も入っていました。
津和野にいると、イノシシの肉食べるのが日常になります。

カレーライスを食べた後、みんなで片付けと集合写真を撮って、解散となりました。

[🌱社会教育としての自然教室🌱]

この日、一番がんばって働いていたのはやはり社会教育主事のお兄さん。

だけれど、社会教育主事の方は、あくまでも地域の人が主体で作り上げたものなのだと仰っていました。

社会教育主事は、ただ地域に働きかけることしかできない。
社会教育は、地域の人たちが発起人となってやるからこそ地域に根付き、続いていくものなのだと。

この日、時間があまりなくゆっくりお話を伺うことはできなかったのですが、
暑い中真っ赤な顔をして笑顔で語る社会教育主事の方を見て、


地域で作る教育の場がいかに価値あるものなのか、
それを地域の中で持続させていくことがいかに大変なことなのか、
しかしそれでも社会の中での教育の場を作り続けていくことのこだわり、地域への想いを、

ひしひしと肌で感じることができました。 

最近よく「地域に開かれた学校」とか言うけれど、
学校を地域に開く前に、
まず教育は学校でやるものだという固定観点を捨てて、
地域とか学校とか関係なく教育の場を作っていく。 

そうやって地域全体で子どもを育てていく雰囲気ができれば、誰かが重すぎる責務を背負うことなく、
大人も子どもも自分らしく、のびのびと育っていくことができるのではないか。と強く思いました。

次回は、日本でもまだ香川県高松市と津和野町にしかない「芸術士」という教育に深く深く関わる職業について書いていきたいと思います!

最近日本でもよく聞く「レッジョエミリア教育」の考え方がベースとなっている芸術士。
アート教育に興味がある人は特に知ってほしい!

ではでは、また次回、お会いしましょう。

Nähdään!✨




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?