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電子帳票システムのメリットと代表的な製品の紹介

「電子帳簿保存法」の改正と「e-文書法」の施行に伴い、帳票類を電子データとして管理するニーズが増大し、電子帳票システムが普及してきています。企業の帳票業務は帳票開発、配信と管理などの順で行われますが、その一環に問題が起こると、全体の効率に影響するはずです。
では、従来に比べて電子帳票システムのメリットは何でしょうか?今回は電子帳票システムがどのように帳票業務を効率化するかを見ていきます。そして、代表的な帳票システム製品5選も紹介しますので、合わせてご覧ください。

電子帳票とは


帳票はビジネスパーソンに対して馴染み深いものだと思います。帳票は「帳簿」と「伝票」などの定型的な書類の総称です。
その中、帳簿は日々の取引を記録するものであり、帳簿をつけることで、会社の経営状態を把握できます。伝票は販売・仕入の取引ごとに発生するものであり、主に出入金記録の管理に用いられます。
電子帳票は文字通り、従来の紙帳票を電子化したものを指します。紙帳票を電子帳票へと移行すると、帳票の作成から、保存、管理と共有までの流れは、全て電子帳票システムで扱えるようになります。
Excelや紙帳票を使った業務に慣れているので、電子帳票システムを導入するかどうか迷う企業が多いようです。以下はなぜ電子帳票システムが必要なのかを解説します。


なぜ電子帳票システムが必要なのか


1.作成時間を短縮する
数多くの企業は業務システムで算出されたデータに合わせてExcelでレイアウトを設計しますが、帳票の種類やデータの量が多くて、レイアウトが不規則である場合、かなり手間がかかります。
電子帳票システムでは、GUIのデザイナで帳票のレイアウト等を定めておけば、業務システムやデータベースと連携して帳票を開発できるようになります。
参考:なぜExcelで帳票を開発しないのか


2.帳票保守を楽にする
紙帳票のデータが更新する度に、手動でデータをはめ込んで出力しなければなりません。複数の部門やスタッフによって手作業でデータの収集と帳票の更新が行われる結果、ミスと混乱は避けられないでしょう。頻繁にフォーマットを変更する場合、一層保守しにくくなります。
電子帳票システムでは、コーディングせずに、グラフィカルな画面で帳票を調整すれば済むようになります。電子帳票のデータはデータベースとともにリアルタイムに更新するので、重複作業をなくします。


3.帳票配信を自動化する
紙帳票を印刷して封筒にいれて郵送するにせよ、FAXで送信するにせよ、膨大なコストを要しているでしょう。メールなら印刷と郵送のコストを下げるものの、更新度に手作業で送付する必要があります。
電子帳票システムでは、大量の帳票でも設定した日に自動的に任意の数のユーザまたは連絡先宛てに配布できます。コストを削減するだけではなく、配信の即時性とデータの正確性も保証するのではないでしょうか。


4.帳票を一元管理する
紙の帳票を保管する場合、部署別や書類別の仕分と該当する帳票を探すことが頭を悩ませるでしょう。帳票の量がそれほど多くない場合は何とかしますが、時間の経過に伴い書類量が膨大になっている場合、帳票の管理が一層困難になります。
電子帳票システムの場合、保管する場所が不要で、大量の帳票でも一元的に管理し、即時閲覧とデータ検索が可能となります。このことにより、組織内の帳票データの利活用を促進するのです。
また、電子帳簿保存法上の「真実性の確保」と情報漏えい防止のため、電子帳票システムは参照、検索、編集などの細やかな権限を設定でき、アクセス・イベントログによる履歴管理機能も備わっています。


代表的な電子帳票システム5選


以上の説明を通して電子帳票システムの必要性を理解できると思いますが、では、電子帳票システムを選定する時、何に注意すべきでしょうか?下記の記事はデータ取得や導入コストなど、8つのポイントを解説しますので、ぜひご覧ください。
帳票作成ツールを比較して選ぶ8つのポイント
以下はおすすめの電子帳票システム5選をご紹介します。

電子帳票システム FiBridgeII

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1.3,500社以上の導入実績
2.帳票データの高速変換・高速検索機能
3.多彩なオプション機能と拡張性
帳票データの変換や検索におけるハイパフォーマンスが一番の特徴です。電子帳票システム FiBridgeIIは金融業、小売業など帳票種類や量の規模が多い企業に採用されることが多いです。独自のDBの採用により、複数年に渡り帳票を保存した場合でもスムーズに閲覧できます。


電子帳票システム FineReport

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1.帳票開発から運用まで一貫して管理できる帳票基盤
2.グループによる共同作業(コラボレーション)機能
3.強力なデータ書き込み機能
4.モバイル端末にフル対応
中国BIベンダー最大手の帆軟ソフトウェアが開発&販売する帳票ツールです。Excelのテーブルスタイルに似た画面で、ドラッグ&ドロップ操作で帳票を設計できます。PCとタブレットから帳票を書き込みする時には、データをデータベースに保存でき、オフィスだけでなく現場など帳票の活用範囲が広がります。

活文 Report Manager

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1.帳票の自動分類、廃棄、転送
2.AIによる帳票のスキャナ保存
3.多彩な帳票検索機能
「活文 Report Manager」は、セキュリティを確保しながら棚卸しなど手間のかかる帳票運用を自動化する電子帳票システムです。「電子帳簿保存法」の対応を支援するには、「仕訳帳」や「総勘定元帳」などの帳簿データと、スキャナで読み込んだ「領収書」や「契約書」などの国税関係書類をまとめて管理し、運用コストを削減します。

WEB帳票発行システム「楽楽明細」

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1.データ連携が簡単
2.帳票発行方法を自由に選べる
3.帳票やチラシ・お知らせといった書類の発送も対応
「楽楽明細」は、請求書、納品書、⽀払明細などの帳票や書類をWEB上で発⾏するクラウド型の帳票管理システムです。クラウドで簡単に帳票を作るだけでなく、郵送まで依頼でき、作業量を大幅に下げます。


電子帳票ソリューション Paples

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1.帳票の設計から廃棄まで一元管理できる
2.あらゆる上位システムと柔軟に連携可能
3.複数言語の帳票も表示可能
Paplesは日鉄日立システムエンジニアリングが1994年から発売している電子帳票システムです。上位システムとのシームレスな連携により既存帳票を電子化でき、新規帳票もプログラムレスで作ります。電子帳簿保存申請サポート、電子保管サポートなどの帳票コンサルティングサービスも提供しています。

まとめ


上記より電子帳票システムのメリットとおすすめの製品を紹介しました。すべての電子帳票システムは帳票作成、保守、配信と管理に高い機能を持つとは限りません。その中の1つか2つに優れたツールは多いです。各システムの違いをしっかり検討したうえで、選択していくのが重要です。

(元記事のリンク:https://www.finereport.com/jp/basicknowledge/reportsystem/


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