4/7(日) 桜花賞

混戦必至な桜花賞ですが絞った馬券で的中を狙います。良馬場想定の予想です。



まず、桜花賞のレース質について。端的にいえば「この時期にしてはタフな流れにもかかわらず上がりも要求される高レベル戦」これに尽きると思います。過去5年のラップタイムは以下の通り。

桜花賞 1000m通過タイム/ラスト3F
2023年 57.6-34.5
2022年 58.8-34.1
2021年 56.8-34.3
2020年 58.0-38.1 (※重馬場)
2019年 59.4-33.3
2018年 58.7-34.4
平均:58.26-34.12

阪神JF 1000m通過タイム/ラスト3F
2022年 57.0-36.1
2021年  59.0-34.8
2020年 58.7-34.4
2019年 57.5-35.2
2018年 59.1-35.0
平均:58.26-35.10

チューリップ賞 1000m通過タイム/ラスト3F
2023年 59.9-34.1
2022年 58.5-34.7
2021年 59.0-34.8 (稍重)
2020年 59.3-34.0
2019年  59.9-34.2
平均:59.32-34.36

VM 1000m通過タイム/ラスト3F [参考データ]
2024年 58.5-33.7
2023年 58.0-34.2
2022年 57.6-33.4
平均:58.03-33.76

見比べてみればわかるのですが、桜花賞・阪神JF・チューリップ賞この3つのレース質は全然違います。そして驚くべきことに桜花賞で優勝するには阪神JF並の通過タイムでチューリップ賞より早い上がりを使わなければならない。同じ舞台であっても求められる能力値が段違いなのです。
近年チューリップ賞組が優勝出来ない傾向はここら辺も関係しているのかもしれません。
では勝ち負けに絡める馬はどんな馬か。勿論、1600mの距離を33秒台で上がって勝ち負けできた履歴があることは必要条件になるでしょう。桜花賞で先行して上がり3ハロンが34~秒だったコナコーストやウォーターナビレラでさえも桜花賞までに1600mで33秒台の末脚をみせています。
ただ、だからといって闇雲に溜めて末脚にかけるタイプが適しているわけでもありません。近年の好走馬から明らかな傾向が示されています。近6年好走馬と3.4コーナーにおける位置取りは以下の通り。

2023年
1.リバティアイランド 10-9
2.コナコースト 2-2
3.ペリファーニア 4-4
2022年
1.スターズオンアース 10-9
2.ウォーターナビレラ 2-2
3.ナムラクレア 4-4
2021年
1.ソダシ 3-3
2.サトノレイナス 15-16
3.ファインルージュ 8-6
2020年(※重馬場)
1.デアリングタクト 13-12
2.レシステンシア 2-2
3.スマイルカナ 1-1
2019年
1.グランアレグリア 3-1
2.シゲルピンクダイヤ 15-12
3.クロノジェネシス 8-9
2018年
1.アーモンドアイ 15-16
2.ラッキーライラック 3-3
3.リリーノーブル 6-6

それは「道中1桁番手で運べること」になります。後方待機からでも差し馬が飛んできているじゃないかとの声が聞こえてきそうですが、10番手以降の後方追走から勝ち負けまでに至った馬はどれも後に三冠馬やそれに類する実績を残した馬ばかり。例外は2019年のシゲルピンクダイヤしかいません。つまり、位置が取れない馬は余程の能力差がない限り勝ち負けに絡むことは叶わないのです。
以上から、勝ち負けの軸は
1.1600mで上がり33秒台を使ったことがある
2.道中9番手以内に運べる
この2点が当てはまる馬から選ぶのが得策でしょう。今年は10番手以降から差せるほど上位の差はないとみているので追走出来ない馬を遠慮なく軽視していきます。







🥀桜花賞🥀
◎チェルヴィニア
〇アスコリピチェーノ
▲ライトバック
☆マスクオールウィン
△コラソンビート
△キャットファイト


◎チェルヴィニア
悩みに悩みましたが最終的にこの馬と心中することに決めました。決め手はなんといってもアルテミスSのパフォーマンス。
ラスト3F11.4-11.2-11.0は破格のラップといっていい内容。ただ、それ以上に驚くべきはこのラップがあくまでも余力を残した状態での数値だったということ。勝利を確信したルメール騎手が残り50m程で追うのをやめていました。最後まで追っていればラスト1Fで10秒台が出ていたことは間違いないでしょう。
この値の異次元さにピンと来ない方向けに過去のアルテミスSの1000m通過タイムとラスト4Fラップを並べてみます。
2024 1:00.0 12.0-11.4-11.2-11.0  チェルヴィニア
2021  0:59.2 12.0-11.6-11.5-11.7 サークルオブライフ
2020 1:00.9 12.3-11.2-10.9-11.9 ソダシ
2017  0:59.8 12.3-11.4-11.5-12.2 ラッキーライラック
2016  1:01.0 12.2-11.5-11.7-11.3 リスグラシュー
錚々たる面子である過去のアルテミスS勝ち馬たちと比べても1枚上手なラップの踏み方をしていることがわかります。
もちろん、臨戦過程や追走経験など不安点があることは否定のしようがありません。ただ、後にでてくるアスコリピチェーノを下せるかどうかで出走馬を評価した際に十分なポテンシャルがあるのはこの馬しかいませんでした。仮に追走できなくてもぶっこ抜けるだけの能力差を秘めている可能性もありますし大外枠もレース経験が浅いこの馬にとってはそこまでマイナスにならないと考えればここから入るのが正解とみます。

〇アスコリピチェーノ
この馬を評価しないなんて自分には到底出来ませんでした。その結論に辿りついた理由を説明する上で2023阪神JFについて語らないといけません。
2023年阪神JFはかなりレベルの高い一戦でした。先程使用した1000m通過-ラスト3Fの平均タイムと2023年阪神JFを比べてみるとわかりやすいですが、例年以上にハイレベルであり桜花賞に近いレース質。レコードレースだったことも頷けます。

2023年阪神JF        58.4-34.4
阪神JF平均タイム 58.26-35.10
桜花賞平均タイム 58.26-34.12

そうなると当然阪神JF組の好走組に高い評価を与えなければいけませんが、桜花賞にあたってどのような序列をつけるべきでしょうか。
アスコリピチェーノと2、3着を比較してみましょう。まずコラソンビートについて。3頭の中で1番前目の6番手で運んで最終的には0.2差の3着。直線でやや外目に出したとはいえ最後1Fの末脚比べでは前2頭に屈してしまう形に。行き足が良くないながら前目につけようとした分最後に甘さがでたという見方もできますが、1600mがやや長い印象を拭えないのもまた事実。アスコリピチェーノより評価することはできません。
次に2着ステレンボッシュ。10番手から末脚を伸ばしクビ差の2着。最後の直線で若干もたついた故のクビ差であって能力差などないようにみえますが、実はそこには絶対的な差が存在しています。
そもそもなぜ追走出来なかったのでしょうか。そしてなぜ最後の直線で若干もたついてしまったのでしょうか。
答えは簡単でステレンボッシュが中距離馬だからです。通常、中距離馬がマイル質のレースでいつもの能力を発揮できるわけがありません。あのスターズオンアースでさえもVMでは精々3着までが限界でした。(VMはG1マイルにしては道中緩い流れが多い)それを考えれば、中距離馬が阪神JF、ましてや桜花賞相当のレース質でのマイル戦で本来の能力を出し切れるわけがないのです。この裏付けとして距離延長が向くことをルメール騎手がレース後に示唆していました。距離の融通が効いていた2歳時とは異なり、成長した分だけ距離適性の差がアスコリピチェーノとは開いてしまっていても不思議ではありません。そもそも最後の並びかけたところからアスコリピチェーノに僅かながらも引き離されていますからね。
以上から阪神JF組で1番評価するべきはアスコリピチェーノと考えます。そして23阪神JFは前哨戦として1枚上でしたから、その1番手評価を勝ち負けレベルと考えるのもまた当然です。

▲ライトバック
3番手はこの馬から。まだ底を見せていない可能性に託しました。
アルテミスSでは4着でしたが、寧ろよく0.6差に収めたなと驚いてしまうくらい道中力みっぱなしだったことを考えれば評価を落とす必要はないでしょう。前走のエルフィンSもややかかりながら余裕のある差しきり勝ち。永島騎手騎乗だったとはいえスウィープフィートを余裕を持って下している点も評価できます。今回ペースが緩むとはまず考えられないですから本来の力を発揮してどこまでか期待したいです。

※大穴ならマスクオールウィン。前走のフェアリーSではかなり大味な競馬で差のない2着。ペースが流れた冬の中山マイルで3歳ながら上がり33.9を繰り出せたのは評価に値します。内枠に入れば3番手評価でも良かったですが大外枠なのでこの評価に。

※抑えはコラソンビートとキャットファイト。最初に書いた2つの項目に当てはまる内枠の馬ということで。この他だとセキトバイーストをヒモにいれるかもしれません。

※クイーンズウォークは消し評価。能力だけで来る可能性もありますが、ペースが流れた前走で11番手だったということがひっかかります。今回も10番手以降に位置しそうなので評価出来ませんでした。ステレンボッシュやスウィープフィートも10番手以降で道中運びそうですから消すことにします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?