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4/14(日) 皐月賞

桜花賞以上に複雑怪奇な皐月賞。混戦必至な今回も絞った馬券で的中を狙います。



クラシック本番のレース質はそれまでの前哨戦と比べて遥かにタフになります。

近5年の1400m通過タイム-ラスト3F
ホープフルS
2023年 1:26.5-35.0
2022年 1:24.3-36.3
2021年  1:26.0-36.8
2020年 1:25.0-36.4
2019年  1:26.1-35.5
良馬場平均 85.58-36.0

京成杯
2023年 1:26.8-35.4
2022年 1:25.8-35.5
2021年  1:27.9-35.2
2020年 1:25.9-36.2  ※稍重馬場
2019年  1:25.9-35.3
2018年  1:24.2-37.0
良馬場平均 86.12-35.68

弥生賞
2023年 1:25.4-35.0
2022年 1:25.3-35.2
2021年  1:27.3-34.5
2020年 1:26.3-36.6  ※重馬場
2019年  1:26.3-37.0  ※重馬場
2018年  1:26.7-34.3
2017年  1:28.2-35.0
良馬場平均  86.58-34.8

皐月賞 1400m通過タイム/ラスト3F
2023年   1:23.4-37.2  ※重馬場
2022年   1:24.8-34.2
2021年    1:23.6-37.0 ※稍重馬場
2020年   1:24.9-35.8 ※稍重馬場
2019年    1:23.4-34.7
2018年    1:23.5-12.2 ※稍重馬場
2017年    1:23.3-34.5
2016年    1:22.3-35.6
2015年    1:23.5-34.7
良馬場平均 83.46-34.74

これだけだとわかりにくいと思うので良馬場平均を並べてみます。
ホープフルS 85.6-35.0
京成杯           36.1-35.7
弥生賞           36.6-34.8
皐月賞           83.5-34.7
ここからわかる通り皐月賞は同舞台の重賞・G1比べて「頭ひとつ抜けて過酷なレース」であり、絶対能力が求められるのです。4レースの中で前半タイム・後半タイムともに最も早い訳ですから、これらの前哨戦が近年イマイチ本番に直結しないのはある意味当然かもしれません。大事なのは前哨戦での結果自体より絶対能力の高さ。横の比較を慎重に行う必要があります。
ちなみに今年の前哨戦はこんな感じ。
2023ホープフルS 85.6-35.0
2024京成杯 85.7-34.8
2024弥生賞 84.7-35.1
皐月賞(良馬場平均) 83.5-34.7
やはり物足りないですね。

そして皐月賞で最も重要なのは「前走の位置取り」

皐月賞本番でのコーナー通過順
2023年(重)
1.ソールオリエンス 15-15-15-18
2.タスティエーラ 5-6-6-4
3.ファントムシーフ 11-11-11-10
2022年
1.ジオグリフ 5-5-6-3
2.イクイノックス7-5-4-3
3.ドウデュース15-15-16-14
2021年(稍重)
1.エフフォーリア 3-4-4-4
2.タイトルホルダー 2-2-1-1
3.ステラヴェローチェ 13-10-10-8
2020年(稍重)
1.コントレイル 12-12-12-7
2.サリオス 4-5-6-4
3.ガロアクリーク 11-11-10-9
2019年
1.サートゥルナーリア 6-7-7-7
2.ヴェロックス 5-5-4-4
3.ダノンキングリー 4-3-4-5
2018年(稍重)
1.エポカドーロ 4-4-4-4
2.サンリヴァル 5-5-5-5
3.ジェネラーレウーノ 2-2-2-2
2017年
1.アルアイン 3-4-5-5
2.ペルシアンナイト 15-15-5-5
3.ダンビュライト 6-6-5-3
2016年
1.ディーマジェスティ 14-14-12-10
2.マカヒキ 17-17-15-13
3.サトノダイヤモンド 8-8-9-5
2015年
1.ドゥラメンテ 13-13-11-7
2.リアルスティール 4-5-5-3
3.キタサンブラック 2-2-2-2

まず、良馬場開催だった5年を抽出してみると、勝ち馬の4コーナー位置取り平均は7.2番手という結果に。さらに広げて好走馬15頭の4コーナー位置取り平均を出してみると5.9馬身になりました。
昨年のような重馬場+Hペースのようなことがない限りは位置を取れる馬の方が好走できる確率は高くなります。
それを裏付けるかのように皐月賞で上がり最速を出した馬の着順は芳しくないです。

その年の上がり最速馬とその着順 ※着順は()内
2023年 ソールオリエンス(1)
2022年 ドウデュース(3)
2021年  ヨーホーレイク(5)
2020年 コントレイル(1)
2019年  サートゥルナーリア(1)
2018年 ステルヴィオ/キタノコマンドール/グレイル(4/5/6)
2017年  サトノアレス(11)
2016年  マカヒキ(2)
2015年  ドゥラメンテ(1)
2014年  ワンアンドオンリー(4)
通算[4-1-4-5]
これだけなら案外馬券に絡んでいると思われるかもしれませんが勝ち負けに絡んでいるのは「世代で頭1つ抜けていた馬」ばかり。並の差し馬では弾き返されてしまう現実があります。

そして本題の前走の位置取りについて

近5年勝ち馬前走平均位置取り:3.6番手
近5年好走馬前走平均位置取り:4番手

皐月賞では前哨戦での位置取りが前目でないと基本話になりません。これは偏に前哨戦のレベルの低さによるものでしょう。道中Sペースで進むレースですら道中位置を付けられない馬は本番だと追走に手一杯になってしまい、差しに回ることすら叶わないのです。
ドウデュース等の本番で差しに回ってきた馬も例外なく前走追走できています。

皐月賞4コーナー8番手以降から好走した馬の前走4コーナー通過順 ※()内は前レースの出走頭数
2023年
ソールオリエンス→5(9)
ファントムシーフ→2(12)
2022年
ドウデュース→5(11)
2021年
ステラヴェローチェ→6(12)
2020年
ガロアクリーク→4(10)
2016年
ディーマジェスティ→7(10)
マカヒキ→8(12)
2015年
ドゥラメンテ→7(12)

以上から
(1)絶対能力の高さ
(2)前走先行できた馬
の2点をクリアしている馬を軸にして狙いたいと思います。(1)に関しては前哨戦のデータだけでは中々現れないもの(蓋を開けてみてからわかることの方が多い)なので前哨戦でみせた底知れなさを直感から判断することになりそうです。間違っても「前走2桁番手追走の馬」なんて軸にしてはいけません。






◎ビザンチンドリーム
散々色々と書き連ねて来ましたが実は昨年の12月2日から皐月賞の本命は決まっていました。規格外の末脚で全てを破壊してくれると、そう信じています。

なぜこの馬を高く評価しているのか、それはトラックバイアスを軸にした評価にあります。
そもそもトラックバイアスとはなんでしょう。端的に言えばコースにおける有利不利になります。これは形状による恒常的なものだけを指すわけではなく、馬場状態によって左右される一時的なものも含みます。
馬の評価方法は人それぞれだと思いますが、自分が重要視しているファクターはトラックバイアスが深くかかわっているものです。具体的にいうとトラックバイアスに抗って好走したのか、それともその恩恵にタダ乗りしたのかについて厳しく査定する方式をとっています。
例えば2022年エリザベス女王杯。この方式では勝ち馬であるジェラルディーナを高く評価出来ませんし、その後1回たりとも印を打ちませんでした。実際その後2023年の間は1度も好走することがありませんでしたから自分の評価は間違ってなかったといえます。
またトラックバイアスに抗った例でいうと、2023年大阪杯のスターズオンアースがわかりやすいでしょう。内前有利の展開の中、古馬GⅠにもかかわらず、1頭だけ差し足を伸ばしてきたレース内容は積んでいるエンジンの性能が違うといえるものでした。あのパフォーマンスを鑑みれば秋の連続好走なんて当然のことと言えるかもしれません。
話を戻します。トラックバイアスを評価の軸とした際に、ビザンチンドリームが魅せてくれた新馬戦のパフォーマンスは本当に異次元としか言いようがないものでした。阪神内回り芝2000mは季節問わず内前有利になりやすい顕著なコースであり、バイアスも常に顕著です。先程例に出した大阪杯も毎年その傾向を踏襲しています。その上あの新馬戦は開催1日目。あの日はどう考えても内前が圧倒的に止まらないトラックバイアスでした。実際、2~4着は綺麗に道中の隊列順で決まっていますからね。そんな馬場をものともせず大外から捲りきっての差し切り勝ち。格が違うと出来ない芸当です。そんな勝ちっぷりに違わず時計面も申し分なく、ラスト4F12.3-11.7-11.5-11.3は破格といっていいでしょう。
力の差でねじ伏せた新馬戦に引き続き、次走のきさらぎ賞でも強引な差し切り勝ち。こんな雑な競馬でも2連勝してしまう訳ですから、能力面では頭1つ抜けている可能性が高い。ここで思い出して欲しいのは皐月賞で差して勝ち負けした馬は「世代内で頭1つ抜けている」という事実。逆にいえば、絶対能力の違いで突っ込んでこれるという話です。自分は器の大きさの違いでここでも勝ち負けとみました。

〇シンエンペラー
対抗はやはりこの馬しかいませんでした。そもそも皐月賞の予想は「シンエンペラーに先着することができるかどうか」これが自分の中での出発点です。
この馬を評価するにあたってやはり語るべきはホープフルSでしょう。

以下、ホープフルのレース回顧になります。
2023ホープフルS 84.3-35.9
例年より芝が綺麗だったとはいえ、かなりの消耗戦だったことは間違いない。先行馬にとって厳しい展開。実際上位は差し馬で埋め尽くされており、ホープフルS組先行馬のその後をみればかなりの差し有利だったことが分かるはず
2着:シンエンペラー(2番手)→弥生賞2着
3着:サンライズジパング(5番手)→若駒S1着
7着:ショウナンラプンタ(3番手)→ゆきやなぎ賞1着
8着:インザモーメント(6番手)→アザレア賞1着
逆に差し馬のその後は芳しくない。4着だったアドミラルシップはゆりかもめ賞8着、弥生賞7着と立て続け惨敗している。ゆりかもめ賞のレース後コメントで鞍上から「新馬戦からの変わり身が欲しい」と指摘されているように完全な実力負け。6着のシリウスコルトは弥生賞では3着に入ったものの完全に展開がハマってのものでしかなく、能力でもぎ取ったものとは言い難い。ディスペランツァはその後アーリントンCを勝つように完全なマイル馬にもかかわらず差のない9着までこれた。
以上からホープフルSは「異常なまでに差し馬に展開が向いたレース」といえる。

ホープフルSで先行競馬で差のない2着だったシンエンペラーは勿論着順以上の評価を与えるのが妥当です。
また道中の位置取りが着順に反映される弥生賞でも5番手から2着に来れていますから、トラックバイアスに逆らっても安定して能力を発揮しているのも加点要素。まだ完全に能力を出し切れていないのは明らかですからスケールの大きさという点も合致します。着内なら今回もこの馬ではないでしょうか。個人的には中段での差し競馬に徹して欲しいところです。

▲ミスタージーティー
ホープフルSの5着はかなりやらかしての結果でノーカウント。能力の高さは間違いない上、前走で上手く先行競馬できたことから残りのホープフルS組より器用さで軍配が上がる。若葉Sの最後はソラを使ったせいでそこまで着差が着いていないがブリンカーで対策しているらしいのでパフォーマンスが上がる可能性あり。

☆サンライズジパング
ホープフルSは大きな不利あっての3着で着順以上の評価を下すべき内容。前走追走出来なかったことがきがかりだが馬場によるものだと目を瞑ればこのメンバーでも上位の馬。

ヒモはパドック次第で変わりそう。何れにしろ抑えても三連単の3列目になります。

🥀皐月賞🥀
◎ビザンチンドリーム
〇シンエンペラー
▲ミスタージーティー
☆サンライズジパング

ヒモはパドック次第で変わりそう。何れにしろ抑えても三連単の3列目になります。








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