惚けて

7/10にソロ作品「惚けて」を発売致しました。もうずっと作っていたのでやっと聴いていただけるところまで来て嬉しい限り。

内にこもりすぎていたものだったので聴いていただくことでやっと「惚けて」が生き生きしはじめたような気がします。

この2年弱なにがあったのかなぁ。と思うけれどわたしは今まで通りに喜んだり悲しんだり怒ったり離れたりそばにいたり、恋をしたり、恋をしなくなったり、善悪の線引きを考えたり、なにが一番悲しいのか。を考えたり、人と一緒に居たかった事を悔やんだり、優しくできなかった事を悔やんだり、自分の優しさを相手に渡す事をやめたり、はじめたり。欲を持って、その先の想像をしたり、思いから派生した未来の形相を伺ったり、栄養が足りなくなった頭の中で一人でぼーっとしたり。

そんなふつうの毎日を送っていました。
劇的な事や毎日にドラマチックな事があったわけでもない、サスペンスのような恐ろしい事があったとしても忘れてしまっているような事ばかりだ。

持ちはじめた気持ちの鮮度を保っておく事は難しくて、きっともっと素晴らしい未来に期待をして、結末を求めて人がもっている欲ってどうにも素晴らしく毎日変わっていくんだろうな。と思って。

ただぼーっと対象に惚けていられる無形の時間だけはとっておけないから悔しくもなる。
素晴らしい未来もいいけれど、ただ思っている時間は尊いものです。

無数にあるのだけど手でとった瞬間に新しい気持ちが芽生えてなくなってしまう。
だからずっともっておけない。

悲しいけれど逞しい人間の性分なのかもしれない。
もっとあなたに、時間に、惚けていたいのだけどね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?