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[2024]阪神タイガースの外国人について

 阪神ファンなので阪神についてちょっと書きます。
 阪神タイガースは見事2023シーズン日本一になりました。強みの投手力はしっかりと結果を出し、野手の大社ドラフトも大成功、10ゲーム以上離しての優勝は納得のところでした。
 ただ今回は、外国人選手について書きたいと思います。
 コンテンダーだろうが再建期だろうが、外国人補強はどこのチームも行うのがNPBでは一般的。今オフも各所で補強の話を聞きます。一方で我ら阪神タイガースは投手を一人獲得したのみ。もとより岡田監督は外国人に対して積極的ではなさそうなので、補強をしないのも理解はできます。
 日本人のみでも十分な戦力は勿論作ってきました。
 ただ私は思うのです。ロースターに折角加えるのですから、ちゃんと外国人を使いたいです。
 というわけで、今回のnoteは2023シーズンの外国人選手の振り返りです。


2023外国人投手

42:カイル・ケラー

一軍成績:27試合1.71 1勝0敗8H1S 26.1回 28K 16四球 1.44
二軍成績:無し
 来日二年目シーズンだったカイルケラー。一年目は、来日が遅れたのに抑えを任され、流れを止められず爆散という開幕戦を経験してしまった。その印象は未だに強いが、以降はスプリットを覚えるなど適応する姿勢を見せて34試合に登板。二年目に期待感を抱かせた。
 来たる二年目、ブルペンで優先度が最下位なのではないかというところからスタートし、「投げたいのに投げさせてもらえない」というような趣旨の発言もあったように思う。
 しかしブルペンがしんどくなる七月、八月には登板試合数を立て続けに貰い結果で応えている。東京ドームでピンチを凌ぎ雄叫びを上げるケラーを見て、心強く思ったもの。
 しかし残念ながら、家庭の事情などもあって緊急帰国。指揮官の信頼が徐々に高まっていた矢先の出来事だった。
 「よぎる」とか言ってないで使え、と思っていたが帰国してしまった。
 そして読売ジャイアンツに行ってしまった。複雑である。

98:コルテン・ブルワー

一軍成績:13試合2.38 0勝1敗2H0S 11.1回 14K 6四球 1.06
二軍成績:1試合 0.00 0勝0敗0H0S 1回 2K 0四球 0.00
 シーズン途中7月19日に契約合意した新外国人。来日前から「シーズン途中で日本に来る投手としては最高ランク」との評価をファンや識者から出ていたほどの投手。カタログスペックもそうだし、マイナーでの成績を見てもその通りだった。
 NPB初登板は8月15日と契約から約一か月後だったが、フォーシーム、カットボール共に一流である事が伺えた。被打率.136はイメージ通りで良かったが、カウントの作り方に苦労する場面も有るには有って、そういった点で指揮官の信頼を得られなかった気がする。股関節の状態が悪かったといった情報もオフには出たが、もう少し競った場面での投球を見てみたかった。

99:ジェレミー・ビーズリー

一軍成績:18試合2.20 1勝2敗0H0S 41回 43K 13四球 1.17
二軍成績:9試合2.25 1勝3敗 44回 43K 5四球 0.70
 ビーズリーは便利屋扱いを受けながら好投を見せ2024シーズンの契約も決まっている。18登板のうち6試合が先発で41イニング食ってくれたのは大きい。球界トップクラスのスイーパーを武器に、もっと見たいと思わせた。
 スウィングマンにしておくには勿体ない投手なのだが、文句も言わず投げてくれた。ビハインドではあったが日本シリーズ第二戦で彼が投げてくれた事も、シリーズを制覇するには必要だったと思う。

24:ブライアン・ケラー

 そんな奴はいない。知らない。

 選手の誕生日があった時には、ブルペンスタッフでお祝いをする事がある。ブルワーやビーズリーに言える事だが、来日したかと思えばまだよく知らないチームメイトの誕生日ケーキが出てきて、一緒に写真に写らなければならないイベントが起きたりする。
 慣れない環境で仕事をしてくれた彼らに感謝したい。

2023外国人野手

7:シェルドン・ノイジー

一軍成績:133試合 .240(475-114)9本56点0盗 .623
二軍成績:無し
  2019年にPCLとはいえマイナーで27本塁打を放った経験がある強肩強打の内野手。
 太平洋を渡り球速が落ちる外国人投手は多くいたが、バットが寝てしまう野手は初めて見た。強肩強打の内野手はシュアな打撃の外野手へと変わっていた。
 快進撃を続けるチームにおいて、ライト方向におっつけ続けるノイジーの打席を私は一年間、モヤモヤとした気持ちで見続けた。
 ノイジーに与えた516打席が38年ぶりの日本一を手繰り寄せるとは思いもせず。そもそも、.295/.328/.623という数字が183cm105kgの体格から繰り出されている時点で複雑であった。
 シーズンで一切怖くなかった打者が山本と宮城を打つとは誰も思わないのである。
 日本シリーズの活躍でノイジーの残留は決まった。バットを立てて米球界に居た時と同じアプローチを見せてくれるよう、岡田監督と話し合ったそうだが、本職でないにせよもう少し外野守備の動きも改善して欲しい。落下点にたどり着くまで遅すぎる。

55:ヨハン・ミエセス

一軍成績:60試合 .222(126-28)5本16点0盗 .666
二軍成績:16試合 .318(44-14)2本7点0盗 .912
 マイナー通算140本のパワー、オリンピックで呉昇桓を打ち砕いた場面などその長打力に期待がかかっていた外野手。
 指揮官のお気に入りなようで、2024シーズンも契約済み。
 143打席は決して少なくない数字で、勿体ない場合もある。ただサンプルの小ささに目をつぶれば出塁率、長打率共にノイジーを上回ってもいる(.301/.365/.666)。長打の可能性についてはノイジーよりも有るかもしれず、2024シーズンも同打席程度は起用してもよさそうだ。

2024新外国人

 外国人補強に消極的な阪神は、新外国人も一人だけ。

00:ハビー・ゲラ

 2023WBCのパナマ代表。ナショナルチームでクローザーを務めた。台湾ラウンドで98マイルから100マイルの速球を投げ込んでいたので、阪神の一員になってくれて非常に嬉しい。コントロールには多少難があるので、多分監督は敬遠するだろうが、ボールの強さはあると思うので投げさせて欲しい。

2024外国人起用願望

 選手を並べてきたが、2024シーズンのロースターに入っているのはビーズリー、ゲラ、ノイジー、ミエセスの四人。

 ビーズリーには調整方法に無理を言うかもしれないが、先発の穴埋めをお願いしたい。2023は流石に上手くいきすぎなので、成績を落とした先発陣を助ける役割で貢献して欲しい。
 中継ぎも含め、15試合60イニングを最低ラインとしたい。

 ゲラはケラーが抜けた所には入れる。試合数は伸びないかもしれないが45試合を目標としたい。

 ノイジーは、2023のような状態だと起用しないで欲しい。30試合100打席は目を瞑るかもしれないが、もう一年同じ打席は絶対に見たくない。
 代わりは小野寺もそうだが野口もいる。井上や前川もいる。

  最後にミエセス。2023と同じくらいの成績だとやはり通年で150打席が限界。キャラや振る舞いに愛嬌があるのは理解するがだからと言って打席数を与えることは出来ないだろう。
 ただ、少しでもアプローチの向上が見られたら打席をどんどん与えるべき。ミエセスはノイジーと違って2023シーズン、固まった打席数は与えられなかったからである。

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