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育つぶ~『旅のたからもの』

言葉に表せないほど美しい海。
白を透きとおらせたような砂浜。
色とりどりの魚たち。
未開拓な様子がまだまだ残っている景色。

今年の夏休みに選んだのは、沖縄の宮古島。

時計の針に追われることなく、ゆっくり過ごしたいという意味では
これ以上ない環境ではないのでしょうか。
実際に来てみるまではそれも分かりませんでしたが、
こんなに素敵なところへ訪れることができて、
それ自体がパパにとっての発見でもありました。

息子くんも、何かを感じるところがあったんじゃないだろうか。

息子くんが楽しめるように

息子くんを授かってからというもの、
旅行を考えるときは、息子くんに一番楽しんでもらえるような
旅行を考えるようになりました。

例えば、建造物や芸術を鑑賞散策することに比重をおかず、
体を動かして思い切り楽しめることを優先するといった感じです。

そうなると、どうしても夏は海や山しか選択肢がないということになりがちですが、
海にも山にもさまざまなところがあるので、地域を工夫するようにしています。

親は海外にも行きたいと思ったりもしますが、
海や山に行くのであれば、
息子くんにとっては国内も海外も変わらないかな、と。

それよりもそこでどれだけ大いに楽しむことができるか。
そこを意識しています。

一番の思い出は?

お風呂で日々特訓している甲斐もあって、
息子くんは、水が顔にかかるのをそれほど嫌がらなりました。

そして海に入っても顔に水がかかるのを許容できるようになっていました。
浮き輪じゃなくて、浮き腕輪だけでも浮いてられました。

大きな進歩。

息子くん自身にも印象深い旅行になったんじゃないだろうかと
パパは密かに期待をよせていました。

何が一番楽しかった?

帰りの飛行機で尋ねてみました。

「きもだめし〜」

はにかみながらも、即答。
何故はにかむ?

パパの期待とはまったく違ってたけど、
それはそれで、息子くんにとってはとても良いことでした。

宮古島で泊まったのは、夫婦経営の宿。
そこでの晩ごはんは、宿の家族や、他の宿泊者と一緒に食べるという
フレンドリーなスタイル。

最初はちょっと考えたけど
そういうのもいいかな、と
宿泊をきめた。

初日の晩ごはん、
息子くんは隣にちょこんと座った女の子2人から目が離れない。
宿のお子さんたちだよ、と言っても聞こえてない(笑)


三日目ともなるとさすがに子供たちも
お互い打ち解けてきて、
晩ごはんの後はトランプや
ボードゲームで遊び始めました。

息子くんは明らかにいつもとは違う盛り上がりようだったなぁ。
女の子たちを意識してるんだろうか。

息子くんにとっては夜更けの時間まで遊んだ。
その後は瞬殺で眠りに入ってた。
よほど楽しかったんだね。


翌日は台風直撃。
宿泊客がウチだけだったので、
子どもたちは昼間から広い宿の中で大はしゃぎ。

すぐに停電になりましたが、昼間は問題なし。
しかし、夜はさすがにツライ。

居間だけ自家発電で明かりを照らしてもらい
お客様用の部屋は真っ暗のまま。

そこで始まったきもだめし大会。
状況を逆手にとった子供たちの機転はすごい。

長い廊下に並んだ部屋のどこかにある人形をとってくるという設定。
子供たちはもう無駄に大騒ぎ。
そうなると親たちもやんちゃな心が疼く。

おばけ役を買って出て、
子供たちにキャーキャー言わせて楽しみました。

こんな感じで50年に一度の台風をやり過ごした。

本当に楽しそうな息子くん。
昨日までの海や魚の美しい記憶は
すっかり上書きされちゃったんだろうな。

それでも一応息子くんに聞いてみた結果が冒頭の回答。

まぁ親の目論見なんてこんなもの、ですよね。

でも、息子くんが旅先で心から楽しんだことが、結構大事なことじゃないかと思っています。

こんなふうに一期一会でお友だちができるって、考えてみたら素晴らしいこと。

でも、次回行ったときに、またすぐに一緒に遊べるのかと言うとそういうわけでもないんでしょう。
本当のお友だちになるにはまだ努力が必要でしょうね。
親が多少力を貸してあげればいいかな。

手紙で交流をとれば、
ちゃんと覚えててくれると思いますし。

また宮古島に行く機会があったら、そこに泊まろうかな。

いろんな地域にお友だちがいるってことは、
絶対息子くんの人生を豊かにしてくれるはずだよ。

パパはまず暑中お見舞いを出すところから
やってみようかな。

ある父親とひとり息子の毎日を描いています。 息子の行動や発言に気づきを覚えたことをテーマに、 父親として子育てに取り組む姿を見ていただければ嬉しいです。