見出し画像

エンタープライズIS組織にBDR専任ユニットを作ってみた

 こんにちは!SmartHRでインサイドセールス(以下、IS)をしている竹内と申します。
 簡単に自己紹介させていただくと、私がSmartHRに入社したのが2021年5月で、そこからずっとエンタープライズ担当のISをやってきました。最初の1年はメンバーとして営業、そこから約2年はチーフというマネジメントの役割を担っております。

 今回、エンプラ担当のISユニットの取り組みとして、BDRのみに特化した専任ユニットを作ってみました。そこで色々な学びがあったので、この記事ではSmartHRのエンプラBDRの取り組み内容をご紹介できればと思います!


なぜBDRの専任ユニットを作ったのか

 エンタープライズ領域のIS担当として、時期によって課題は色々あるのですが、直近で取り組むべき項目の一つとしてBDRの重要性が増してきていました。

 ありがたいことにSmartHRでISをやっていると、マーケ経由でのリードがかなり入ってきます。これまではISとして成果を出す必勝パターンは、マーケ経由のリードからどれだけ商談獲得できるかでした。(実際に私自身がプレイヤーとしてISをやっていた時もめちゃくちゃ意識していました)
 ただし、このやり方を続けていく中でマーケットポテンシャルの限界にぶつかりそうな将来も見えてきていました。前提としてSmartHRが高い成長を目指していることもありますが、このままだと新規開拓のスピードが鈍化して、会社から求められるミッションが実現できなくなるのではという危機感がありました。
 そこで、BDRを強化しよう!と外部の会社にも講師として入ってもらい、ノウハウ共有や壁打ちの相談などをやっていましたが、取り組み度合いに個人差がでたり、すぐには大きな成果・行動変容に繋がりませんでした。
 これまでの勝ちパターンとしてSDR優先の動き方をしてきたので、経験もノウハウも少ない中でやってもうまくいかないよな〜と今となっては思います。

 とはいえ、BDRの重要性は益々あがってきていたので、BDRのノウハウを蓄積しながらどれだけ成果を出せるかのチャレンジとしてBDRに特化した専任ユニットを作ることになりました。

 参考までにですが、より詳細なエンタープライズIS組織の現状に関しては以下のNoteをご覧ください!


ユニット立ち上げにあたりやったこと

 最初にマネージャーからBDR専任の新しいユニットを立ち上げようと思っていると聞いて、すぐにやりたいです!と手をあげました。ただ、当時決まっていたことは前述の課題解決のために専任ユニットを立ち上げるということくらいで、それ以外は何も決まってない状態でした。実際にどういうユニットにするかの設計から任せてもらえたので、試行錯誤しながらも少しずつ形にしていきました。

 少し話しはそれますが、このあたりはSmartHRが大切にしている権限委譲の文化を実際に感じてありがたいな〜と思いながら取り組んでいました。

 ユニット設計にあたっては具体的に以下のようなことをやっていきました。

  • 現状のマーケットと自社の状況整理

    • エンタープライズ担当の法人の中で、商談状況、リード状況、従業員数の観点を中心に考えました。図にすると以下のようなイメージです。

  • アプローチ対象と方法を決める

    • アプローチ対象は未商談、リードなし、3,000名以上の企業をターゲットとすることにしました。

    • アプローチ方法はイベント、手紙、顧問、紹介、外部ツールなど活用できる余地があるものは何でもやってみるスタンスでやりました。

  • KPI設定

    • KPIはリード獲得数、商談実施数の2つにしました。有効商談数やパイプライン金額の案もあったのですがBDR商談の特性を考えて決めました。

    • 指標自体はすぐに決まったのですが、実際に何件目標で設定するかの部分はとても難しかったです。過去実績も少ない中で手探りで決めないといけない部分も多く、結果として盛大に目標設定はミスりました。(このあたりの詳細は後述します)

  • オペレーション周りの整備

    • SmartHRにはオペレーション関連の整備を担っているOpsと呼ばれる部署があるので、困ったらOpsに相談しながら進めました。やっていく中で色々と問題はでてくるのですが、Opsの存在があったので、めちゃくちゃ困ることはほとんどなかったです。

取り組み内容

 まず取り組んだこととしては、本格的に手紙アプローチを始めることでした。それまでも全くやってこなかったわけではないですが、通常のIS業務にプラスしての取り組みで後回しになっていました。その結果、ノウハウも蓄積できてない状態だったので、ここから取り組みました。
 ちなみに手紙送付のツールとしてSendWOWを使っているのですが、タグ機能がとても便利で、業種別にタグをつけて内容を蓄積したり、リード・商談獲得につながった手紙の内容をすぐにチェックしたりできるようになりました。

 手紙送付をきっかけにリード獲得・商談獲得を目指していく中で、トークスクリプトを固めていったり、リード・商談獲得の成功パターンを増やすといった地道な取り組みをやっていきました。
 このあたりのより詳細な内容はまたの機会にでもまとめてみようと思います。

 あとは他の企業様でやられているような取り組みも参考にさせていただき、LinkedIn Sales Navigatorなども使ってみました。

やってみての感想

 退路を断つというか、限られた範囲の中でやったからこその学びが多かったと感じました。
(今回だと限られた担当企業数の中でBDRに特化したアカウント開拓をやる)
なので、この取り組みをやってよかったと思っています。

主な成果としては以下です。

  • 手紙送付から着電できればほぼリード獲得には繋がった

    • リード獲得の定義はメールアドレスが取得できたか、としました

    • 一緒にやっていたメンバーがとても優秀だったことも要因としてあります

  • リード獲得からの商談獲得の割合が想定以上に高かった

  • 手紙作成の雛形を複数のパターンで作れた

    • 業種別、役職別、フロントトーク別といった形でそれぞれのベースは作れたと思います。もちろん実際に送るときのwhy you nowなどの文言は変えますが。

  • 有効商談への移行率が高かった

    • 当初はBDR商談なので移行率は10〜20%pt下がるだろうなと想定していましたし、FS(フィールドセールス)に対してもBDR商談なので他商談と状況が違う可能性が高いことは事前に期待値調整をしていました。

    • 蓋をあけてみると、有効商談への移行率は想定より10%pt以上高かったです。

      • 事前の下調べをかなり実施したのでアプローチすべき部署・担当者から商談獲得できた(キーパソンとの接点をしっかり作れた)、BDR経由でのアプローチで商談に応じていただける≒温度感高めで商談に応じてくれる、といった点が理由かなと考えてます。

 一方で反省としてあるのはKPI設定を盛大にミスしたことです。
 新しい取り組みだったので前提情報を揃えるのが難しかった面もありますが、リストコンディションや難易度を考えると当初決めた目標水準はハードすぎました。
 ありがたいことに一緒にやっていたメンバーは現場からどんどん声をあげてくれたので、早めに気付くこともできましたし、結果として期中にKPIを修正していきながら最後まで走り切ることができました。

 組織として、こういった変化への柔軟性があるという点は個人的にとても好きだし、すごいなと思ってます。

今後目指したいこと

 今回の取り組みによりエンタープライズISでBDRをやる型は作れたと思うので、今後はこれを浸透させていきたいです。一方でここまでお読みいただいた方は感じているかもしれませんが、特に目新しいことをやったわけではないので出来ることはまだまだあると思ってます。なので他の企業様でエンタープライズBDRをやっている方がいらっしゃれば気軽に情報交換できると嬉しいです!

 また、IS組織の成長を考えたときに新しい取り組みに挑戦するユニットをどんどん作っていけると理想かなと思いますし、BDR以外にも挑戦したいことはいっぱいあります。そして、その挑戦を後押ししてくれる風土もあります。だけど、とにかく人が足りなくてやりたいことがあってもできない(後回しになってしまう)、という非常にもどかしい状況です。そんな状況なので是非皆様のお力を貸してほしいです!!

 エンタープライズIS、エンタープライズBDRについて興味ある、語りたいという方はお気軽に連絡いただけると嬉しいです!カジュアルにお話しましょう!

Facebook
Pitta
YOUTRUST

We Are Hiring!

SmartHRでは、一緒に働くメンバーを募集しています!
少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ採用サイトや募集要項、その他の記事をご覧ください!

採用情報|株式会社SmartHR


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?