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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論886」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第45号(2009.11.25発行)「クラブビジネスにおけるインターネットの活用ーゲインズビル・ヘルス・アンド・フィットネス・センターの事例」3~※名称等は当時、一部文章省略

クラブというコミュニティからの情報発信

コーリー・キャノン氏はZwurlyのコア・ユーザーであるとともに、見込み客、クラブメンバーとのコミュニケーションにおいて電子メールを多用している。
彼女はまた法人顧客の開拓においてもインターネットを活用している。
「インターネットで潜在顧客について研究することで、セールスプレゼンテーションをカスタマイズしています。」
彼女はそうしたリサーチによって、営業成績が少なくとも2割アップしたと語る。

GHFCはリテンション・マネジメント社のサービスも利用している。
ノースカロライナ州コーネリアスを拠点とする同社は、IHRSAのメンバーでもあり、フィットネスクラブに新規に入会した会員を、スタートアップし、クラブに馴染ませるための8週間にわたる電子メールキャンペーンサービスを提供している。
メッセージは、クラブのプログラムや各種アクティビティ、キャンペーンなどを、タイミング良く、親しみやすいトーンで紹介するものである。
GHFCではさらに全ての会員に対して、隔週で電子版のニュースレターを発行している。
このニュースレターの目的は、情報提供を通じて会員の関心を引き、クラブの活動に参加してもらい、関係を維持することであるが、それに加えて、クラスへの参加やパーソナルトレーナーの利用など、クラブとして会員にして欲しいことを積極的に働きかける手段にもなっている。
コーリー・キャノン氏は、こうした電子媒体を活用した働きかけが、パーソナルトレーニングの売上の15~25%増加に寄与していると推算する。

またGHFCが地元ゲインズビルのベンダーと共同で開発したインターネットベースのアプリケーション、グループ・インタラクティブ・ネットワーク(以下GIN)は、経営陣とクラブスタッフの間で情報を共有する上で重要なツールとなっている。
GINは、電子メールと掲示板からなり、内部ミーティングのリクエストや告知、シフトスケジュール変更のリクエストとその処理などに活用されている。
さらにGINイントラネットでは、スタッフのためのトレーニングビデオや、営業・マーケティングなどの各スタッフが利用するためのオンラインセミナーが見られるようになっている。

~ここまで~

顧客とのコミュニケーションにおいて、米国では15年前からWEBツールが有効活用されていたことが、前回までで確認できましたが、社内ツールについても、この頃から現在の日本のそれと遜色ない活用をしていたことにさらに驚かされます。

当時を思い返すと、社内のコミュニケーションツールは、PC電子メールでほぼ対応しており、スタッフへの研修ビデオもわざわざDVDに焼いて配布しておりました。

この頃から、米国のようにネットアプリで様々なことが出来ていれば、相当な時間短縮に繋がっていたことは間違いありません。
日本の労働生産性が先進国の中で下位に沈んでいるその一端は、こうした労働インフラの遅れも影響していることを強く感じる記事でした。                                                                                                                                                                                            

お読みいただきありがとうございました。

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