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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論879」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第45号(2009.11.25発行)「各社で導入進む、アウトドアプログラム」~※名称等は当時、一部文章省略

フィットネスクラブ運営各社で、このところアウトドアプログラムを導入する動きが顕著になっている。
業界大手の一社、セントラルスポーツ株式会社も、先日、新しいアウトドアスポーツである「スポーツウォーキング」を商品化、国立霞ヶ丘競技場にて「第1回スポーツウォーキング大会」を開催した。

ランニングやウォーキングなど、アウトドアプログラムの導入進む

大手フィットネスチェーンを中心にアウトドアプログラムを商品化し、その充実を図るクラブが増えている。
株式会社ルネサンスは、10月から店舗周辺の公園や自然を利用して「ノルディックウォーキング」「パークヨガ」「パークタイチ」「パークフィット」などを行う「アウトドアフィットネス会員」や、ランニングやウォーキングレッスンなどが受けられる「ウォーキング会員」を導入。

株式会社ティップネスも、2年前にランニングセッションを導入。
その後、ノルディックウォーキングもメニューに加え、さらに2008年2月には「ランニング会員」を導入している。
株式会社ジェイアール東日本スポーツもランニング会員を導入。
初心者に向けたマラソン教室などを実施している。

そうした中、セントラルスポーツも「スポーツウォーキング」を導入した。
これは競歩とウォーキングの中間の動きをするもので、ウォーキングにルール付けをしたもの。
同社は、このスポーツウォーキングの普及に向けて、10月23日国立霞ヶ丘競技場にて初の「スポーツウォーキング大会」を実施した。
大会には7~81才まで、およそ350名が参加して、歩き方の講習を受けた後、5㎞の競技を楽しんだ。
同社は今後、このスポーツウォーキングを全国の各クラブでサークル活動化し、広げていく構想を持つ。

~ここまで~

2007年に始まった東京マラソンを契機にマラソン熱が広がり、また同年にビーチタウン社が葉山に本格的なアウトドアフィットネスクラブをオープンさせるなど、記事の時代はアウトドアプログラムへの関心が業界各社高まった時期と言えます。

現在はと言えば、ビーチタウン社(2021年にルネサンス傘下)がプロデュースするクラブは順調に増加してきましたが、記事にある業界各社の取り組みは、一過性のもので下火となってしまいました。

この辺りは業界あるあるで、トレンドに飛びついてみたものの、収益化が想定通りに進まず、誰も責任を取ることなく徐々にシュリンクしていく構図と想像できます。
コンセプトは同じであっても、その事業に対する熱量の違いが、やはり勝負を分けたと歴史的に評価できるでしょう。                                                                                                                                                                                                                                      

お読みいただきありがとうございました。

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