見出し画像

参加者にとって得しかないパブリックビューイングで主催のヤンマーが得るものを考えてみた

金曜日にJリーグの試合が開催される「明治安田生命Jリーグ フライデーナイトJリーグ」通称金J。
2018年から始まったこの施策ももう6年目だ。Jリーグサポーターにすっかり市民権を得ている。

金Jのいいところは、1試合しかやっていないので該当チームではない他チームのサポ―ターでも見られるところだ。

普段だったら見ないカードも見てしまう。サッカーやっていたらつい見てしまう。
サッカー好きの悲しい性(さが)。
必然的に週末に一斉に行われる試合よりも注目度が高い試合になる。

ということで6月30日、注目集まる金Jのセレッソ大阪vsアビスパ福岡を見た。
スタジアムではない。自宅のDAZNでもない。スポーツバーでもない。
セレッソ大阪主催のパブリックビューイング(以下PV)に行ってきた。

サポーターじゃない人が行ってもいいものなのかなと?と思ったけど気にすることなかれ。友人はセレッソサポーターだから大丈夫。

仕事を外出先で終えて、東京駅に向かった。

■全然お客さん入らないのでは疑惑

私はこのPVをTwitterで知った。セレッソ大阪の公式がヤンマーのツイートをRTしていたからだ。霜降り明星のせいやさんがゲストで来るのにそんなに反応が多くないのが意外だった。

直前のタイミングで何か発信されるかと思ったが、何も追加情報はない。
告知が足りていないんじゃないか?
シンハービールは先着順でプレゼントと書いてあるけどみんな貰えるんじゃないか?
応援する人少なくて会場が盛り上がらなかったらどうしよう?(私が心配することではないけど笑)

ちょっとした不安と共に会場へ向かった。

開場が18時なのでそれ合わせて行ったら、既に並んでいる人がいてホッとする。セレッソサポーターの別の友人も夫婦で来ていた。

抽選会で番号が発表されていて、呼ばれていた番号が100番以上だったので、100人以上集まったんだと思われる。

人が来ないかも、は完全に杞憂だった。
逆に集まりすぎると収用しきれないというのもあるから、あえて告知をしていない可能性もありそう。

ちなみに、抽選会の時にレッズサポーターだと告白している人もいた(セレッソサポの友人に連れられてきていた)。
セレッソのサポーターでなくても、気軽に参加できるイベントだと思われる。

スタンディングも含めて100人集まったら溢れ出しそうな会場

■おもてなしハンパないって

席を確保して受付のところに行くとこの日配布しているさまざまなグッズをもらえた。
うちわ、セレッソ大阪ガイドブック、コナコーヒーのドリップバッグ、あたり前田のクラッカー、抽選券、シンハービール(好きなタイミングで引き換えができる)、ボールペン(アンケート回答の景品)。

両手に抱えて写真を撮ったけど溢れそうな量だ。
無料のイベントだとはとても思えない。

パブリックビューイング参加でもらった景品たち。参加費は無料。

おしゃべりに興じていたら、もう1人のゲストの勝矢さんのトークからスタートした。

この日の収穫の1つは勝矢さんのキャラクターだと思う。
Wikipedia見ると錚々たる経歴でセレッソ大阪のアンバサダーを務めていらっしゃる方だけど、面白い大阪のおっちゃん感がすごかった。いい意味でギャップがある。

つかみで「Jリーグで初めてスローインしたのは私です」というくだりもよかった。

勝矢さんがひとしきり盛り上げてから、霜降り明星のせいやさんが登場。Jリーグの番組をやっているので普段は特定のチームを応援していると言いにくいけど、住んでいたエリア的にセレッソ大阪を応援していると言っていた。

せいやさんがうまく回してくれていたので、勝矢さんのキャラが立っていたというのもあると思う。
イベントのゲストアサインのセンスがすごい。組み合わせの妙。

試合自体はセレッソが負けてしまって、肩を落とす結果になったが、最後の抽選会も含めて大盛り上がりで終了した。

セレッソサポーターの友人は肩を落としていたが、私は大満足のイベントだった。

もしまたタイミングが合えばまた来たい。

唯一気になったところといえば、キャンプ用品のような椅子だったところだ。かなり座りにくかった。隣の女性は途中で中座してしまった。パイプ椅子にしてくれればよかったのに。

管理が容易だからこの椅子なのかもしれないが、もし変えられるなら変えて欲しい。
(無料だから贅沢なことを言ったらバチが当たる)

■参加者はお得だけど主催のヤンマーは?

セレッソ大阪は名前の通り、大阪が拠点のチームだ。
東京在住のサポーターも多いけど、ホーム的な使い方ができる場所は特定のスポーツバーなどを除いて東京にはない。

そんな中で、今季からヤンマービルでのPVが始まった。
東京に住んでいてなかなかホームに行けないサポーターでもこういった場所があれば仲間が作りやすいだろう。

地方のチームが東京にこういった拠点を作った例はあまり聞いたことがなかったのでとてもいい試みだと思う。

繋がりが作れて、いろんなグッズももらえて、参加者にはお得しかない。

ヤンマー的には何のメリットがあるのか?
いくつか思い当たる点が出てきた。

①リクルーティングに使える
②社会貢献(一種のフィランソロピー)
③クラブサポート

私が考えるヤンマー側のメリット

①について、ヤンマーはBtoB企業だ。
BtoC企業と違って、私たちの普段の生活の中でヤンマーを意識することはほとんどない。
ヤンマーほどの企業であれば、認知度が低くて受験者の確保に苦労するということはないだろう。
それでも、いざ就活しようと思った時に、「そういえば」と認知できて「せっかく受けるなら知っている馴染みのある企業がいい」と思ってもらえたらいい人材が集まるきっかけになるかもしれない。

実際にこの日の参加者の中には子どもや大学生もいた。
東京駅の近くなので、フラっときたらしいサラリーマンっぽい人もいた。
転職のきっかけにもなるかもしれない。

いい人材集めに苦労している企業は多い。
このパブリックビューイングがどれだけ貢献しているかは測りようがない(アンケート等で取るしかない)けど、影のアシストくらいはしているのかもしないと思った。

②について、ヤンマーは言わずと知れた大企業だ。
大企業は自分たちの利益を確保するだけでなく、文化や芸術、スポーツなどを支援することで、社会貢献活動を行っている。
社会へ役に立つ以外でも、投資家へのアピールや企業価値の向上、ビジネス機会の創出にもつながるので、企業的にもメリットはある活動だ。

③クラブサポート
下記の通り、ヤンマーはセレッソのトップパートナーだ。
大阪のホームゲーム以外の部分、東京でPVイベントをすることで、東京でのクラブの価値向上につながる活動ができるかもしれない。
地元大阪のファンを増やすことも重要だけど、パイは限られている。
それ以外のエリアを狙うことで市場は広がる。その拠点として、このPVが使えるかもしれない。
クラブの価値が向上すると、スポンサーとしてもメリットが大きくなるだろう。

https://www.cerezo.jp/support/partner/

今後続けてもらうためにもこういったメリットがヤンマーにもあればいいな、と思って捻り出してみた。

■次回の開催は…。

7月16日、18時から開催される。
私は国立競技場に行くので参加できない。
前回はシンハービールだったが、今回はコナビールらしい。
相変わらずの太っ腹。
個人的に、ハワイ島のビール工場で飲んで以来のファンのビールだ。
行きたかった。。

ゲストはペナルティのお二人で豪華なゲストも継続している。
都内近郊で予定のない方にぜひおすすめしたいイベントだ。

参加者にも主催者にもメリットがあるイベントとして今後も続いてほしい。

■追記

ちなみに今後の開催予定はこちら。
毎月下旬目途で実施されるようだ。
10/28(土)の大阪ダービーが入っているところが熱い。
ゲストは誰がくるんだろう、と今から楽しみだ。

https://www.yanmar.com/jp/yanmar_tokyo/news/2023/05/25/124647.html

この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?