Data Analyst Meetup Tokyo vol.9 at 株式会社ピースオブケイク

Data Analyst Meetup Tokyo vol.9に参加させていただきましたので、イベントレポとして残しておきます。

会場はnoteで有名な株式会社ピースオブケイク様で、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました:D

メモがわりのイベントレポと感想を軽くまとめておきたいと思います。

noteの急成長を支えるデータ分析(安藤剛 / THE GUILD)

2018年6月に発足したnoteの分析チームに所属する安藤剛さんが、noteの急成長を支えるデータ分析についてLTしてくださいました。

noteの分析チームに関する記事は下記になります。

noteのMAUは1,000万人を超えてきており、より質の良いプラットフォームにするためにデータ分析チームが発足したとのことです。

分析チームが発足した当初の状況は下記のようでした。

・データ分析チームを発足した当初、KPIが定まっていなかった
・量は追っているが、質に関する指標はみていなかった
・それにも関わらず急速にスケールしていた

上記の状態は非常に危険だったと言います。

そこでnoteの分析チームはまず最重要KPIを定めていきました。noteの最重要KPIは以下の2つになります。

KPI①:創作活動開始の転換率
KPI②:創作活動の継続率

noteはプラットフォームビジネスなのでネットワーク効果が働きやすいサービスと言えます。一方で質の悪いユーザーがいると負の循環が周り出す恐れもありました(負のネットワーク効果)

そこで質を重視したKPIを掲げ、以下の3つの価値に焦点を当てていったそうです。

コネクション

ユーザーが増えれば増えるほど接続性が増えていくコネクションに対して、データの焦点を合わせました。

コネクションの負の効果は、スパムユーザーのような存在となります。(質の悪いユーザーが繋がってしまう)

noteの分析チームでは、異常値の観測・検測スパムユーザーに対する是正・勧告という対応を行いました

コンテンツ

プラットフォームサービスではコンテンツが増えれば増えるほど価値あるサービスになります。

一方でユーザーを不快にさせるコンテンツで溢れかえると一気に質の悪いプラットフォームとなる恐れがあります。

noteの分析チームでは、人力の巡回による質の向上、スケールのための自動化への投資、キュレーション・パーソナライズへの投資を行ってきました。

クラウント(影響力のある人)

プラットフォーム上から一定有名人が生まれると、競争原理が働き質の良いプラットフォームになれる可能性があります。

一方で新規のユーザーが埋もれてしまう可能性もあるため、気をつけなければならない一面もあります。

noteの分析チームではランキングなど勝者争奪仕組みの排除、マッチングアルゴリズムの強化などの取り組みを行っています。


noteのログ分析とNPS分析について

noteではユーザー理解を深めるためにログ分析にとどまらない分析を心がけていると言います。

ログデータに頼ったデータ分析はユーザー視点で見たり行動の一部に過ぎず、もっと深いところを可視化する必要があると言います。

その一つに定性分析を組み合わせたNPSがあり、noteについて以下のような分析結果が得られたと言います。

深津さんが解説しているNPS調査の記事は以下になります。

noteでは質の良いプラットフォームを保つために上記のような定量と定性を組み合わせた分析を行っているようです。

また、noteのデータ分析チームは組織横断型になっており、データの民主化を行なっていく体制になっていると言えます。

noteの急成長を支えるデータ分析まとめ
1. コアバリュー・ミッションに応じたKPI設計
2. 良質なネットワークを維持するためのデータ分析
3. クリエターファーストのための定性データ
4. 組織横断的なデータ活用の促進

「データ分析」において「分析以外の役割」はキャリアになるのかを考える(しんゆう)

2人目のLT登壇者は「データ分析とインテリジェンス」を書いているしんゆうさんの登壇でした。

大きなテーマとしてはデータ分析を行う人とデータ分析を定義する人(アナリティクスディレクター)のキャリアについてです。

データ分析はプロセスである

しんゆうさんによるとデータ分析はプロセスを経て行われるのに、一部のみが語られることが多く、可視化しにくい前提があると言います。

またこれらをつなげたり、マネジメントする人、期待値コントロールを行う人の職種が定義されていません。

しんゆうさんはこのようにデータ分析以外を行うデータ分析の人を「アナリティクスディレクター」と定義しています。

しんゆうさんは、このアナリティクスディレクターがキャリアになるかどうかについては非常に厳しいとの見方を示しています。

アナリティクスディレクターはスキルが可視化されづらい点、またどの専門職種からもかけ離れている点から評価がされづらいと言います。

ただし、必要となってくる職業ではあるので徐々に求人が増えてきているそうです。

LT詳細はスライドがアップされているので、そちらをご覧ください!

剛力で作るデータサイエンティストのキャリア~Kaggler枠の場合~

3人目のLT登壇者はDeNAでKaggler枠として活躍している原田さんでした。

DeNAにはKaggler枠というのがあり、データサイエンティストながら業務時間中にKaggleやってもOKだそうです。原田さんは社内にKagglerがいる利点を以下のようにあげています。

・精度の高いモデルを作れる
・Kagglerはgithubからコードを取ってきてデータ分析をすることができる
・論文を読んでなんとなく理解する
・いろんな問題を解いていることが重要
・Kagglerにデータを渡すと、データのバグを見つけることができる
・Kaggleで色々試しているので勘所がわかる

普段からいろんなモデルを作成したり、統計手法を試したりしているのでデータに対する知見はかなり優れているようです。

DeNA内のKagglerの立ち位置は以下の図のようになっています。

・全社部門にデータサイエンティスト(Kaggler)がいる
・事業部門にデータサイエンティスト(アナリスト)がいる

ただし、アナリストにもKaggleが強い人がいたり、調整力の高いアナリストがいたりと多様性を増してきていると言います。

データアナリストとKagglerがどのように交わっているかは以下のスライドに乗っているようです。

また今後の課題感として、Kagglerの評価基準が曖昧で優秀さの証明が難しい部分があります。

データ分析に対する基準を上げるためにもKagglerとしての地位を確固としたものにすることが今後の動きとしてありそうです。

Data Analyst Meetup Tokyoまとめ

以上が今回のLTについてのイベントレポとメモになります。

また今回のDAMTではディベート形式のコンテンツもあり、全員参加型の有意義な時間となりました。

データサイエンティストのキャリアについて様々なLTや議論がありましたが、結局調整力や目的軸をぶらさない所は依然として重要だなと感じました。

またKagglerのようなデータサイエンティストが増えてくると、データ分析界隈自体の質やレベルも上がってくるのではないかと思いました。

評価基準が曖昧な界隈だからこそ、今後も自分のスキルセットとキャリアを今回の会で知り合った人たちと引き続き考えたいと思いました。

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daiki_futami

IT企業のデータ分析チームに所属しています。以前はエンジニアやSEOなどをやっていました。データ分析やエンジニアリング、グロースハック関連の学びを貯めていきます
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