夏ももうすぐ終わりそうなので最近読んだ短歌をまとめておきます

最近趣向が変わってきたのをひしひしと感じます。なにがあったのか。

夕暮れは憂いを連れてやってやってくるやさしさだけのライ・ウイスキー

電話口で愚痴る元彼の足元のこおろぎがただ季節を告げる

ぼくたちの世界を均一に保つためタイムラインに除草剤を撒く（うたの日）

にいちゃんがベッドの下に隠してたエロ本・エロ本・中也の詩集

クリープハイプの歌を歌う時きみがいなくてほんとによかった

下着何色って聞かれたらお前の血の色だよって殴る

猿みたいにキスをしてきたその口でかあさんの肉じゃがを食べてる

花を入れた棺でひえた祖母にふれマタアイマショウと囁いておく

殺伐とした月曜日のTL(ティエル)に花の写真をそっと流して

今日の花言葉が悲しいやつだった俺も悲しくなってしまうよ

花の名はふたつくらいしかいえないが君のいいとこはたくさん言える

I cry at the flower garden where you can not hear your voice.

俺のタイムラインを誹謗中傷で汚すな喰らえねこちゃんbot

ねこちゃんbotだけだよこんな時間にも僕を笑顔にしてくれるのは

さよならはブロックでなんて悲しいことねこちゃんbotは絶対言わない

ねこちゃんbotさんがいいねしましたと表示される稼げるFXのはなし

早朝にタイムラインに落とされた つらい、しにたい、ねこちゃんbot

作戦はいのちだいじにぼくたちは幸せの種を抱えてるから

気分じゃない集合写真もピースする俺が生きてる証明として

健全な精神を取り戻すためにねこちゃんbotをフォローしまくる

限りないつらさを取り除くため我々はおふとんに向かった

壊されることを承知で砂糖菓子みたいなこころをきみにむけてる

嘘を嘘と見抜く力が欲しかったただ薄まってゆくハイボール

日曜の午後の穏やかなTLみたいにいつも生きていきたい

傷ついた羽を休めるために飲むやさしいだけのウォッカトニック

言いかけた言葉ごと胃に流し込む気持ち強めのジントニック

うるさいなあ今生きようとしてたとこだからもう少し死体でいさせて

俺はしなない俺はしなないからそんな顔して深夜に泣かないでくれ

TLからいなくなった者たちのためにしんでも呟き続ける

なつ、とける、アイスを救命するためにOKGoogle 近道 と言う

そのままの君でいいよといえなくて缶ビールをごくごくと飲み干す

このままじゃいけないしまあとりあえず缶ビールをごくごくと飲み干す

またひとり夏の魔法に犯されて1等明るいネオンになった

鍵盤をなぞるやさしさそのままに私を愛してくれたらいいのに

遅ればせながら自分を愛しますもっと貴方を振り向かせるため（うたの日）

亡骸は案外ねむっているみたいびっくりした？って起き上がりそう（うたの日）

やわらかく煮込んでいますあなたへの想いを咀嚼しやすいように

◎ねこちゃんbotは実在しませんがなんだかすきなフレーズです