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第9節 いわきFC

桜の季節だが花見はしたことない。
花に興味はないし酒にも興味ない。だから花見をする理由もない。
だが、唯一桜を見る場所なのが三ツ沢だ。
立ち止まって見るほどではないが、今年も満開の桜に出会えた。
この満開の桜の下でどんなサッカーが観られるのか。

前節とメンバーの入れ替わりがあった。
和田が三田に、慶治朗が村田に変更。村田透馬は初先発となった。

いわきとは初対戦。名刺を差し出すかのように、フル回転で向かってきた。足元の技術は高くはないものの、少しのミスは体力でカバーする感じで、若さ溢れるサッカーだ。他のクラブとは一線を画しているため、ここまで高速でJ2まで到達したのだろう。
試合は前半17分に動く。いわきの大迫が角度の無いところから直接FKをねじ込んで先制点をあげた。
先制を許し、一気にダメージを受けるかと思う間もなく、ファールを受けて流れが止まった隙に、ボニが村田へフィードを送ると、村田が中へ切れ込みシュートしたボールが髙橋、中野へと渡り、中野がいわきDF3人を引きつけフリーの伊藤翔へ冷静にラストパス。それを伊藤翔が流し込みすぐに同点に追いつくと共に、横浜FCJ2通算1000点目のメモリアル弾となった。
得点をお互い取り合った後は、試合が比較的落ち着き始め均衡した状態のまま前半が終了した。

後半に入るとすぐに試合が動いた。いわきが最終ラインからビルドアップを始めようとするも、横浜の前線3人が見事にパスコースを消していた。最終ラインから1つ前へ唯一出せる西川潤へパスを出すと、ユーリが素早く寄せ西川のミスを誘うと、狙いすました三田がボールをカット、そのまま持ち上がると三田が左足を振り抜き豪快なミドルシュートを突き刺し逆転に成功する。
しかし、直後に村田がPA内でファールを犯してしまいPKを与えてしまう。冷静に流し込まれすぐに同点に追いつかれ、前半とは真逆の状態になってしまった。
その後はセットプレーで惜しい場面は作るものの追加点は奪えず。
守備ではカウンターでネットを揺らさられる場面があったものの、オフサイドの判定でノーゴールとなり、お互い決めきれずドローとなった。

スターティングメンバー
市川暉記

前半43分は見事なセーブも、先制されたシーンは意表をつかれた。おそらく隙を見抜かれてしまったのだろう。この隙が勝ち点を失う要因にもなってしまう。隙のないGKを目指してほしい。

岩武克弥

相手の勢いを冷静にいなしながら対応。失点してもしっかり盛り立て、勝ち越し目指す場面ではスタジアムを盛り立てた。

ンドカボニフェイス

この試合でもフィジカルで圧倒。セットプレーでも脅威に。若い相手に威圧感溢れる存在感を放った。

福森晃斗

今節も恐ろしい精度のキックで襲いかかった。後半にはドリブルで駆け上がりラストパスを出すなど、これまでであまり見られなかった姿も見せた。

山根永遠

クロスの精度がいまひとつも、裏への抜け出しでは見せ場を作った。とはいえ絶好調時のインパクトはなく、もっともっとやれるはずだ。

ユーリララ

足元に不安がある相手に激しく寄せに行き、プレッシャーやフィジカルで中盤を制圧した。セットプレーでのヘッドも惜しかった。

三田啓貴

球際の強さが非常に際立った。攻撃面でもあらゆる所へ顔を出してボールを動かした。最大の見せ場はインターセプトからの強烈ミドルシュート。まさにゴラッソでチームとサポーター全員が待ち続けていた瞬間だった。

逆転のミドルシュート
この笑顔が見たかった
ようやく恩返しが叶った

チームの補強の目玉として加わったものの、悔しい結果に終わった昨シーズン、不満を募らせる外野が増え風当たりが一段と厳しくなっていた中で、目の覚める一撃を決めて手のひらを返させた。
不遇から這い上がり、この男もフリエに欠かせない男になる時だ。

村田透馬

今シーズン初先発となり左WB起用となった。見せ場は前半の同点弾のシーン。中へ切れ込み同点弾の起点となった。

縦へ抜ける村田透馬
中へ切れ込む村田透馬

突破は鋭く内外どちらへも行ける強みは存分に出せた。しかし、守備面は完全に狙われていて、失点2つの起点にもなってしまった。特にPKの場面になってしまった守備は、今後しっかりと改善してもらいたいものだ。
伸びしろは非常にあると思うので、夏から秋にかけての成長に期待したい。

伊藤翔

メモリアル男になった。冷静に流し込み今シーズン4点目を決めた。

喜び爆発の伊藤翔

その後はフラストレーションが溜まる部分も多かったようだった。
加入初年度は松本へ放出され、2年目は最後方から序列を上げ、頼りになる存在に。3年目はダービーで決勝ゴールをあげ、4年目はエースの活躍へ進化している。
三田のゴールで真っ先に抱きついたのは、彼の境遇を1番理解していたからだろう。

中野嘉大

同点弾につながるラストパスは素晴らしすぎた。フェイントで一気に2人を崩し、さらに1人を引きつける落ち着きと、しっかりフリーの選手を見つける視野の広さは凄かった。

髙橋利樹

脅威のスタミナで前からプレスをかけ続けた。交代までスピードが全く落ちないところも素晴らしかった。また、背後からのボールを驚愕のトラップで収めるなど、ものすごく引き出しをたくさん持っている。あとは得点の量産に期待をこめたい。

カプリーニ

途中出場が続くが、投入後は縦横無尽に動き続け攻撃を牽引している。

中村拓海

右WBで途中出場。ワンタッチで流れを変えてくれる。アイデアも豊富でそれを平然と行うクールな男だ。

和田拓也

僅かな時間での出場で見せ場はほとんどなく。

新井瑞希

仕掛け続けるもなかなか実を結ばず。スタメンだとまた違った印象へつながるのか。

櫻川ソロモン

僅かの時間での出場が続いている。ライバル達が結果を出し続けているので仕方ないかもしれない。ただ、サポーターが1番ゴールを期待しているのはこの男かもしれない。 
ゴールを決めろ、ソロモン。

永井堅梧

出場なし。ベンチで投入される選手たちに気合いを注入。毎試合やっているのだろうが、今節よくその声が聞こえた。

小川慶治朗

出場なし。呼ばれたものの出場出来ず。途中出場あれば得意のプレスが嵌ったかもしれないが、それは仕方ない。この悔しさを次節で晴らしてくれ。

四方田修平

ホームでドローという結果。勝ってほしかったというのは率直な感想だが、どっちに転んでもおかしくなかった試合でもある。しっかりとモノに出来るチームを作り上げてもらいたい。

メンバー発表を見た時の印象は、連戦を考慮していることは分かったが、スタメン入りしたメンバーには大丈夫かと心配な気持ちが大きかった。しかし、その2人は十分な活躍は出来ただろう。
改めて、現状で最も良いメンバーを選んでいる訳で、事前に一喜一憂せずに試合に臨みたい。

次節も初対戦の藤枝MYFCだ。
そして再びホームで戦う。
次こそ勝利を掴め。

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