ずいぶん前から、ここを歩いてる。
最初に教えてくれたのは父と母だった。たぶん今の私の年頃だった。あの頃は今の私と同じようにスタスタ歩けた。父は走ってたっけ。
今はひとりで歩く。たいてい斉藤和義と一緒。だんだん私の脳の中で善福寺川と斉藤和義の曲が結びついてきているかも。
この町の中で唯一自分のペースで歩いていい場所。考えごとをしながらでも、なーんにも考えなくても、いろんな妄想しながらでも…。悩みごとがあるときは、がむしゃらに。頭を整理したいときは一歩一歩。ぼんやりしたいときはだらだらと。町中じゃそんな歩き方できないよね。
川の水と木々が優しいし、その中で飲むミニストップのコーヒーはすごくおいしい。ここでこうして歩けることがしあわせなのだとしみじみ思える場所。若い時みたいに好きな人がいたら一緒に歩きたいな。でも若い時にはつまらなかったかもね。今日もいい天気だった。