テグレトールとニコチンについて

胃薬はガスターじゃやっぱダメで、結局スルピリドに戻った。
しかし、スルピリドは太る。多少は仕方がないが、いくつかのズボンが履けなくなってきて不便……。

テグレトールの血中濃度を計って、まだ余裕があったので増量。
テグレトールは200mg×5T/dayに。

そして、また、たばこの効きが悪くなった。

テグレトール飲みはじめたときもそうだったが、テグレトールが増えると、たばこを吸った気が薄くなる。わかりやすく商品のタール表示に換算すると、1錠増加で2mg強い商品を買うとちょうど同じになるくらいだろうか。

テグレトールは自己誘導といって、肝臓で自分自身を代謝する酵素である「CYP3A4」他いくつかの代謝酵素を増やす効果があるらしい。だからニコチンの代謝も速くなるのかと思ったが、そうでもないらしい。
(「CYP」は「シトクロムP450」の略で、酵素のグループの名前。CYP3A4はその中の3A4という物質(酵素)。)

テグレトールは主にCYP3A4で代謝されるが、ニコチンは主に(70%程度)「CYP2A6」によって代謝される。CYP3A4とCYP2A6とはまったく別の物である。だからか、添付文書などにも相互作用の表記はない。

とはいえ、何かの違和感があるのはたしかだから、個人的には、次のように考えている。

  1. テグレトールがついでに増やしてしまう「その他」の酵素の中にニコチンを代謝する酵素も含まれているんじゃないか?

  2. あるいは、CYP3A4などの代謝酵素のうちどれかがニコチンやその活性代謝物を代謝するのでは?

  3. 神経細胞などの周囲で、未知 or マイナーな相互作用が起きている?

のどれかだろうと思っている。もしかしたら代謝速度に関連する遺伝的多型とかも関係あるのだろうか。だからググっても同じ症状が出てこないのかだろうか。でも、遺伝子なんて専門的すぎて素人には調べようがないんだよなあ……。

いずれにしても、慣れるまで我慢するか、安直で健康に悪いけど、強いたばこに変えるくらいしか対処はないだろうと思います。


参考:
テグレトールの添付文書: http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1139002C1082_2_13/

  • 「ニコチン」「喫煙」などの語は出てこない

  • 「本剤は多くの薬剤との相互作用が報告されているが、可能性のあるすべての組み合わせについて検討されているわけではないので、他剤と併用したり、本剤又は併用薬を休薬する場合には注意すること。特に本剤の主たる代謝酵素はチトクロームP450 3A4であり、またチトクロームP450 3A4をはじめとする代謝酵素を誘導するので、これらの活性に影響を与える又はこれらにより代謝される薬剤と併用する場合には、可能な限り薬物血中濃度の測定や臨床症状の観察を行い、用量に留意して慎重に投与すること。」

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