今年の流行語大賞は『リアル』に決定しました。
最近『リアル』が流行っている。
レンタルでボディを借りるなどして、外へ遊びに行くことだ。
自分としては軽薄なブームに安易に倣いたくないのが本音だが、一般的女子高生としての立場がそれを許してはくれない。
孤立するのもイヤなので、渋々フレンドとの初リアルと洒落込まざるを得なくなったのだ。
可憐@Karen-Kato:ボディどれにしよっかなー
レンタル品はどれもイマイチかわいくない。
有名人ともなると高価でイケてるボディを所有したりしているらしいのだが、自分には無縁な話だ。
安くて無難なのを選んで、やたら長い案内や規約を読まされて……「確定」する。
視界が暗転。
散々読まされた案内文でわかってはいても、初めての経験にドキドキする。
「うー……ん」
程なくしてゆっくり目を開けると、小奇麗な店内。
音声に従ってカプセルから出る。
多少違和感はあれど、概ねこんなもんかという感覚だった。
「さて、待ち合わせの場所行かなきゃなっと」
【続く】
スシが供給されます。