「見える化」のちから

「見える化」の波が、教育分野にも押し寄せています。
「見える化」とは、業務上の問題を常に見えるようにして、解決のためのプロセスを分かりやすくしたり、問題が起こりにくい環境を作るための取り組みの事です。視覚的に分かりやすいように表やグラフを使って示したりすることによって、情報の共有や最適化を図ろうというものです。
主に製造現場で使われてきた手法が、ビジネスでも有用だと伝えられるようになり、多くの企業が取り入れています。
その「見える化」が、教育や勉強といった、仕事とは別の分野でも注目されているのです。

「見える化」のメリットは主に以下の5つです。
1:課題の発見と把握
2:共有と標準化
3:育成
4:リスク、ミスの軽減
5:コストの削減

まさに仕事をする上で有用な考え方なのですが、これはそのまま勉強にも当てはめることができます。

1:課題の発見と把握
継続して勉強の記録をつけていくことによって、得手不得手なものが分かったり、集中しやすい時間・場所がより明確になります。進捗や課題を認識しながら進めることによって、より効率的に効果をあげられるのです。

2:共有と標準化
これが顕著に表われているのが、学生の間で流行している’勉強垢’と言われるものです。SNSで勉強に関する投稿を主に行うアカウントのことを指しますが、勉強時間の管理の他に、情報共有という側面があります。自分の勉強法の良かった点・悪かった点を、他人と共有することでブラッシュアップし、自分の中で一番良い方法を見出して行くことが可能になります。また、自分のやり方を他の人と比べることで一般的な勉強法を知ることができ、自分の勉強法を改める機会を得ることにも繋がります。

3:育成
これは2と関連することですが、最適な勉強法やノウハウを養っていくことがこれに当たります。また、自分のノウハウを活かして、他の人の役に立つという点でも、「見える化」は育成に繋がると考えられています。

4:リスク、ミスの軽減
課題や計画を見える化することによって、同じミスを繰り返したりせず、効率的に勉強を進められるようになります。

5:コストの削減
勉強にコストというものは存在しないように思われますが、時間や労力もコストに入ります。集中しやすい時間を見つける、自分にあった勉強法やテキストを選ぶことによって、それらは削減することができます。勉強法を最適化することによって、労力を少なくした状態で勉強することが可能になるのです。

このように、「見える化」の利点は多くありますが、多くの人がこれを勧める根底には、
『勉強という行為がもっと豊かになってほしい』という思いがあります。
効率的にしてほしい、ではなく、豊かにしてほしいというのがポイントです。勉強にはもちろん嫌なこともたくさんあると思います。失敗や躓きも多くあるでしょう。しかし、それらを活かしながら、より良い環境で、楽しく学べることが’’勉強の豊かさ’’であると思います。

例えば、私たちの頭の中に本棚があるとして、そこに入れる本を整理していくとします。
知識や課題が本だとすると、どのように整理・分類するのか。どんなラベルをつけて、どの順番で手に取るのか。それを本棚を見ただけで分かるようにすること。そして、自分の好みの本を並べて行き、心地よい空間を作るということが、勉強の「見える化」なのです。
自分好みの本棚を作ることができれば、読書や、新しい本を手に入れるのが楽しくなるように、勉強も楽しいものにしていくことができるはずです。

残念ながら、私たちの時間には限りがあり、頭のメモリも無限ではありません。
自分に必要なもの・合うものを選んでいくという作業は、大人になってからも付きまといます。
勉強で「見える化」させる習慣をつけることが、将来勉強以外の場面的にも大いに役立つと考えられます。
この機会に、自分の勉強方法を見つめ直してみるのも良いのではないでしょうか。

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