Chikahiro Hanamura

大学准教授として研究するかたわら、デザインや美術などの芸術表現、映画や舞台などでのパフォーマンス表現も行う。

「なぜ今の世界になったか」(2019年6月)

●6月1日/1st,June
アシヤアートプロジェクトでご一緒している岡登志子(Toshiko Oka)さんのKOBE ART AWARD大賞と神戸市文化賞の両方の受賞記念公演「緑のテーブル2017」を観に行く。
神戸クリエイティブセンターKIITOは2017年12月に自分の講演で訪れて以来。昼間に来るのは初めてだ。
一時期、集中的にコンテンポラリーダンスを観ていたり、関わっていたりした時期があっ

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「新しい時代」(2019年5月)

●5月1日/1st, May
せっかく令和にマネジメントの授業をするので、「見えない技術の時代を見るまなざし」の話をしたい。この10年のSNS、AI、ビッグデータ、ブロックチェーンなどの見えないテクノロジーの進化が、今の社会にどのような影響をもたらしているのかを、授業のどこかで取り上げてみようと思う。
こうした技術は我々が考えている以上に、とんでもなく大きな影響力を持ち始めている。
それを踏まえて

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「やさしいまなざし」(2019年3月)

●3月4日/4th Mar
間違った行動をした人に対して、僕らが厳しいまなざしを向けるほど、社会はどんどん息苦しくなる。
誰も完璧ではないし、人間は時々間違った行動もする。だから僕らが寛容さを失うと、誰もが人のまなざしの前では自分の過ちを隠すようになるだろう。
大切なのは、正しき心を持っているフリではなく、本当に正しい心をちゃんと持つことだ。そのためには、自分の過ちや弱さを受け入れて乗り越える必要

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「人生の時間」(2019年4月)

●4月30日-02
福島の「はじまりの美術館」で「あしたときのうのまんなかで」という展覧会が行われています。
この展覧会には現代美術家のクワクボリョウタさんや詩人の谷川俊太郎さん、そしてハナムラも含めた8人のアーティストが参加しています。
僕の新作の「半透明の福島」というインスタレーションも体験できますが、今回は、時間、空間、見えない風景、記憶、そして心の中の秘密などについての問いかけをしています

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駿台全国模試の現代文に採用された自著「まなざしのデザイン」を解いてみる

拙著「まなざしのデザイン」が、2018年12月末の駿台の全国模試の国語の問題に採用された。まさか自分の文章がセンター試験に向けた全国模試で選ばれると思っていなかったので青天の霹靂ではあったが、全国各地の受験生の目に触れたことは素直に嬉しい。
 また現代文の問題に選ばれた理由として、「文化・芸術論をベースにして知や社会の枠組みを問い直そうとする論旨の文章を出題した。」と書いていただいたのも大変光栄に

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5-10まなざしから生命表象学へ

「まなざしのデザイン」没原稿:第5章「心の進化」10
 
 まなざしの高度を変えていけば、風景は様々なスケールへと変化し、実は無関係と思われていたものが総合的に関係しているということがわかる。風景というのは、自然と人間の両方の表れである。風景とは一部分だけ取り出すことはできず、自然も人も全てが関係付いているで具体的な世界の把握の方法である。
 しかし近代文明以降の20世紀は、それを細分化して一つ一

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