Fuji

スマホゲームのプランナー・ディレクター。 絵画とマイケル・ジャクソンが好き。

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マガジン

  • ゲーム考察ノート

    昨今のゲームについて、ゲームプランナー目線で考察します。主にゲームデザインについて注目して書いていきます。

  • あれこれにっき

    普段生活してて急に思いついたことやあれこれ考察してみたことを書きます。

  • 本あれこれ

    読んだ本についての感想や考察をあれこれ書きます。

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なぜポケモンは面白いのか?世界中で愛されるのか?/『ポケモン・ストーリー』を読んで

『ポケモン・ストーリー』という書籍を読みました。 この本は、初代ポケモンである『ポケットモンスター赤・緑』の企画書が提出されてから、2000年までのポケモンの歩みを詳細に綴った本です。 ゲームの企画意図や開発エピソードを知れるとともに、マンガ連載、アニメ放送、ポケモンカードなど様々に展開されていくキャラクタービジネスの裏側も知ることができる、貴重な本です。 当時の関係会社、企画に至った経緯などに限らず、企画に対しての議論(なぜ賛成・反対か)や、さらには大まかな予算規模まで

    • ホグワーツ・レガシーのレベルデザインを分析してみた

      前回、『ホグワーツ・レガシー』の全般的な面白さについて分析しました。 今回は、ホグワーツ・レガシーの中でもレベルデザインに注目して分析してみようと思います。 対象のステージは、「ジャックドウの亡骸」という、ストーリーの序盤で攻略するダンジョンです。 このステージは「アクシオ」という「敵や物体を呼び寄せる効果を持つ魔法」を使ってギミックを解いていくことがコンセプトになっています。 レベルデザインを分析するにあたって、この動画を参考にしました。(24:00~46:25)

      • ホグワーツ・レガシーの面白さを分析してみた

        『ホグワーツ・レガシー』をプレイしました。 あの『ハリー・ポッター』の世界に自分がいて、自由に探索できて、魔法を自在に使って・・・、 と、完全にホグワーツの学生になった気分で最初から最後まで遊ぶことができました。 特に、あれだけの多種多様な個性あふれる魔法(33種類も!)を1つのゲームに落とし込んで遊びを成立させるというゲームデザインが凄いなと感心しました。 反面レベルデザインについては、遊びながら「もうちょっと工夫の余地があったんじゃないかな」と思うところがあったので、

        • Unreal Engine 5を使ってレベルデザインをしました

          Unreal Engine 5とレベルデザインの学習をして、ステージ制作をしました。(制作期間は約2週間です) (出典:Coloso - レベルデザインの基礎から無敵のポートフォリオの完成まで) アクションRPGのゲームを想定して、以下の工程で制作を進めました。 平面図の作成 地形の作成 建物の作成、配置 岩や木の配置 エネミー、アイテムの配置 テストプレイと配置の調整 上記踏まえて、完成したステージを企画意図と共に以下に掲載します。 概要レベルデザインの

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        なぜポケモンは面白いのか?世界中で愛されるのか?/『ポケモン・ストーリー』を読んで

        • ホグワーツ・レガシーのレベルデザインを分析してみた

        • ホグワーツ・レガシーの面白さを分析してみた

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          ポケットモンスター スカーレットの面白さについて考察してみた

          『ポケットモンスター スカーレット』をプレイしました。 ポケモン初のオープンワールドということで、「ポケモンの世界をコライドンに乗って飛び回り、各地のポケモンを捕まえてポケモンとの絆を深めていく」という体験はやっぱりポケモンならではの楽しさがあるなぁと感じました。 総評的に面白いと思ったところをまとめつつ、気になったところは深掘りして考察してみようと思います。 (若干のネタバレを含みます) フィールド探索なんと言っても、今回はポケモン初のオープンワールドなので、まずはフ

          ポケットモンスター スカーレットの面白さについて考察してみた

          『Pokémon LEGENDS アルセウス』ーアクションゲームとしての工夫について考察するー

          『Pokémon LEGENDS アルセウス』をプレイしました。 ポケモンシリーズ初めての「アクションRPG」ということで、これまでのポケモンとは全く異なる体験を得ることができました。 「ポケモン×アクションRPG」としての面白さをどう実現するか、という工夫が散りばめられており、 今までの当たり前だったポケモン体験とのトレードオフになっているところを逐一見直して面白さを磨いていったのだな、という感想を得ました。 アクション要素を中心に、詳しく分析してみようと思います(若

          『Pokémon LEGENDS アルセウス』ーアクションゲームとしての工夫について考察するー

          ティアキンの「くっつける遊び」が実現した体験とは?

          『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(ティアキン)をプレイしました。 やっぱり馬に乗ってる時のBGMいいよなとか、武器の入れ替えがめちゃくちゃ楽になって個人的に嬉しいとか、色々語りたいことはありますが、 メインの遊び部分にフォーカスした分析をしてみます。 まず、ゼルダの遊びのベースは「謎解きアクション」です。 道中に置かれている祠や神殿などの謎を解きながら、アクション操作で敵を倒して物語を進めるゲームです。 ゼルダシリーズに通底するコンセプトですね。 その

          ティアキンの「くっつける遊び」が実現した体験とは?

          『ブルーアーカイブ』ゲームデザインレビュー

          今回は今年の2月に配信開始した、『ブルーアーカイブ』についてレビューします。 ゲーム性についてブルアカのゲーム性は一言で言うと、「編成の面白さはプリコネ風、操作の面白さはクラロワ風」と呼べます。 ▼敵との相性を見極めながら編成する ブルアカのキャラクターには、5種類の攻撃タイプと4種類の防御タイプがあります。 キャラクター同士が敵対した時に、自分の攻撃タイプと敵の防御タイプの相性によって、ダメージに差が出ます。 「重装備の敵には爆破より貫通が効く」し、「軽装備には貫

          『ブルーアーカイブ』ゲームデザインレビュー

          【書評】USJを劇的に変えた、たった1つの考え方

          『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』という本を読みました。 『ドリルを売るには穴を売れ』は読んだので、それに続くマーケティング入門書として、この本を手に取りました。 読んだ理由「マーケティングの入門書」というところで調べていくと、圧倒的におすすめに挙がるのがこの本でした。 USJということで僕の好きなエンタメビジネスにも関係していたので、「あのUSJの中身を知れるなんて凄い」とワクワクしながら読むことにしました。 書いてある内容マーケティングの知識から、USJでの

          【書評】USJを劇的に変えた、たった1つの考え方

          Identity VとDead by Daylightに学ぶ、コンシューマゲームをスマホゲームに落とし込む時のヒント

          今回は、IdentityとDead by Daylightを比較することで、コンシューマゲームをスマホゲームに落とし込む時のヒントを探ろう、という分析をやってみます。 今回は主にゲームデザインについて2つの作品を比較して、そこから学べるものを見つけていきたいと思います。 比較①ルールまずはルールについて比較していきます。 【Dead by Daylight】 【Identity V】 はい、ルールは全く同じですね。 図で見ても分かると思いますが、ルール自体は1VS

          Identity VとDead by Daylightに学ぶ、コンシューマゲームをスマホゲームに落とし込む時のヒント

          【書評】ドリルを売るには穴を売れ

          『ドリルを売るには穴を売れ』という本を読みました。 マーケティング入門書として勉強になる本だったので、その概要と学んだことを書きます。 読んだ理由僕は今、スマホのゲームプランナーをやっています。 「ゲームプランナー」という括りでは職種は開発職になりますが、「スマホのゲームプランナー」という括りでは、マネタイズなどのビジネス的な観点も踏まえながら企画や仕様を考える必要があります。 そうなると、どうしても「マーケティング」という知識が必要になるのですが、マーケティングをちゃ

          【書評】ドリルを売るには穴を売れ

          研修では教えてくれない(かもしれない)作業効率が上がるショートカットリスト

          仕事でExcelやパワポを使い倒して早何年ですが、「新卒の時にこれ知ってたらめっちゃ仕事効率的にできたやん!」というショートカットや設定などの小技がたくさんあるので、当時の自分に向けて「こういうことができるんやで」と説明していきたいと思います。 新卒の方など、「作業を効率化できるショートカットを知りたい」という方がいらっしゃいましたらぜひご活用ください。 【Microsoft Windows】▼設定編 ・毎日開くソフトは自動でおまかせ 「Startup」フォルダに、毎日必

          研修では教えてくれない(かもしれない)作業効率が上がるショートカットリスト

          【レビュー】モンスターハンターライズはなんであんなにサクサク?

          今回はつい1ヶ月前、3月26日に発売された『モンスターハンターライズ』について分析します。 僕は発売日に購入して、60時間ほど遊びましたがすごく面白いですね。 僕のモンハン履歴は、2nd Gや3rdをたくさん遊んで、そこからしばらくモンハンには触れず、そしてワールドを遊んだのが最後でした。 ある程度モンハンに慣れているユーザーからすると、今回のライズはとても遊びやすい作品だなぁと感じました。 キーワードは「サクサク感」モンハンライズのキーワードは、なんと言っても「サクサク

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          ゼノブレイドのバトルシステムと、その面白さについて分析してみた

          こんにちは、ゲームプランナーのFujiと申します。 普段はスマホゲームの開発現場で仕様作成やスケジュール管理などをやっています。 noteではいろんなゲームについて、プランナー的視点でゲームのレビュー記事を書いています。 今回は昨年Switch版が発売された、『ゼノブレイド』についてレビューします。 僕はそのSwitch版で初めてプレイしました。 プレイ感想は一言で言うと、「バトルが面白く、全く飽きないゲーム」でした。 ゼノブレイドはそれくらい、毎回バトルをするたび

          ゼノブレイドのバトルシステムと、その面白さについて分析してみた

          習慣のススメ

          あけましておめでとうございます。 ゲームプランナーのFujiと申します。 普段はいろんなゲームについて、プランナー的視点でゲームのレビュー記事を書いています。 新年1発目のnoteは、「習慣が大切」という話をしたいと思います。 歴史上これまで、たくさんの人が説いてきた話であり、noteを毎日書いているクリエイターさんにとっては「ハイハイ」という話だとは思います。 思いますが、「でもやっぱり習慣って大切だよね!」と叫びたい気持ちです。 だから、新しい目標を立てるこのお

          習慣のススメ

          2020年を代表するスマホゲームまとめ

          こんにちは、Fujiです。 もうすぐ2020年が終わります。早かった・・・。 今年もたくさんのスマホゲームが配信されました。 そこで、個人的に「これは2020年を代表するスマホゲームだ!」と思ったタイトルをまとめてみました。 スマホゲームのクオリティも年を重ねるごとにどんどん進化しているので、2020年時点のクオリティラインを知っておくことはプランナーにとってはとても重要ですね。 話題になったもの、ビジネス的に成功したもの、ゲームデザイン的に尖っていたもの等、それぞれ

          2020年を代表するスマホゲームまとめ