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デカフェを利用した食欲抑制法

食品利用による食欲コントロール

太らない為には何よりもまず「食べ過ぎない」ことが前提ですが、個人の意志力による食欲コントロールには自ずと限界があります。「食をもって食欲を制す」ー「気合いだ」などの頼りにならない精神論を当てにするよりも、食欲抑制に貢献する食事を選んだ方がはるかに効果的です。

食事による食欲抑制効果については、近年の調査研究によりいくつかの食品にその効果が認められているようですが、最も代表的なものとしては食物繊維を多く含む食品が挙げられます。豆類を始めとした食物繊維を多く含む食品には、従来から言われている消化管での栄養吸収速度を緩やかにするはたらきのほか、ペプチドYYなどの食欲抑制ホルモンを刺激するはたらきなどが近年の研究で判明されています。

さらに、最近のコーヒー研究においては、実はコーヒーにも食欲抑制作用が期待できるとする研究報告がされています。コーヒーにも食欲抑制ホルモンを刺激する効果が認められたというものです。

 

コーヒー消費大国である日本

コーヒーについては、運動との併用によるカフェインの脂肪代謝効果やコーヒーポリフェノールによる肌の光老化防止効果など、近年様々なメリットが解明されています。また副腎を刺激してコルチゾールの分泌を促すなど上手に利用すれば多くのメリットをもたらしてくれる飲料です。

我が国においての消費量も年々増加しており、全日本コーヒー協会よれば1996年以降の国内消費量はほぼ右肩上がりで、直近では約46万トン(2017年)となっています。また、同社におけるアンケート調査によれば国民1人当たりの週間飲用杯数は11杯とのことで、これは1人当たり1.6杯分のコーヒーを毎日飲用している計算になります。

もはや茶系飲料よりもコーヒーの方が身近ではないかといったところです。

 

デカフェの食欲抑制効果

コーヒーにも食欲抑制効果が認められるといった研究が、近年相次いで報告されており、そのメカニズムが食物繊維の場合と同じく食欲抑制ホルモンを刺激するというものです。代表的な食欲抑制ホルモンとしてレプチンやペプチドYYなどが知られていますが、このうちコーヒーはペプチドYYを刺激して食欲を抑制することがGreenbergら(2012)の研究により報告されています。

同研究ではまた、カフェイン入りコーヒーとカフェインレスコーヒーによる食欲抑制効果の比較も行われたようで、カフェインレスコーヒーの方が食欲抑制効果が高かったことが示されています。このことから示唆されるのは、食欲抑制効果を期待するならデカフェを選んだ方が良いとのことです。

ただ、カフェインは脂肪分解と関係すると言われていますから、期待する効果によって使い分けた方が良いということになります。脂肪燃焼を期待したいならカフェイン入り、食べ過ぎ防止ならデカフェ、ということのようです。

 

<参考文献>

Greenberg, JA., & Geliebter, A. (2012). Coffee, Hunger, and Peptide YY. Journal of the American College of Nutrition, 31(3), 160-166.
https://doi.org/10.1080/07315724.2012.10720023

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誠にありがとうございます。
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さくら

サイエンスライター。専門は化学になります。
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