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理想体型を目指すための指標

比率から見る理想体型

人は多様な価値観の違いを認めたいと思いながらも、例えば「平均顔」に見られるように様々な事物に対して「黄金比」という理想を求めてきた歴史があります。多様性を認めつつ、誰もが共感できる事象を追究することも人間社会を営む上では必須のようです。

理想体型を追究することは健康体を維持する上で非常に大事な事柄です。見た目の美しさや美しいボディラインを目指すことは、肥満予防への一つの動機付けにもなります。

ただ従来のスリーサイズの数字のみの観測では、ボディライン全体のバランスが掴みにくいといった問題点があります。ウエストの数値が平均より大きいからといって即肥満体型とは断言できません。肩幅やバスト、ヒップとのバランスによりそのウエストサイズで丁度良い可能性もあります。身体全体をとおしてボディバランスを見るための指標が必要です。そのためには、個々の数値にこだわるのではなくあくまで全体のバランスが大切になります。

 

バランス指標としてのWCR値とWHR値

ボディラインバランスを見る物差しとして近年よく使われているのが「WCR(waist to chest ratio)」と「WHR(wasit to hip ratio)」という指標です。前者はウエスト・バスト比率、後者はウエスト・ヒップ比率を表し、いずれも人を真正面から見た場合の比率になります。両指標ともウエストと比較してバストやヒップが大きければ1より小さい値を取ります。逆にお腹の出っ張りが明確な場合は1より大きい数値を取ります。

これら指標を割り出し理想的なボディラインを探ろうとするのが近年の体型研究になります。一例としてはCrossleyら(2012)の行った3Dソフトウェアを用いた理想体型調査があります。イギリスの白人大学生80人を対象にしたもので、被験者に自ら思い描く理想的な体型を3D画面上に描いて貰うだけのシンプルな研究です。



Crossleyら(2012)の結果によれば、男性が求めている女性の理想体型比率は、WCR値とWHR値がそれぞれ0.69及び0.73となっています。ウエストサイズが60cmである女性の場合、男性が求める理想バストは90cmになります。男性の場合、女性が求める理想数値はそれぞれWCR=0.77及びWHR=0.86となったようです。男女とも異性に対してメリハリのある逆三角形ボディを求めていることになります。

 

バランス指標による効果的な体型管理

バランス指標はWCRやWHR以外にもウエストとショルダー比率を見るWSRといったものもあります。いずれも人体の部位と部位のバランスを観測するための指標です。人体は個々のパーツが繋がって構成されているものであるため、こういったパーツのバランスを見ることで理想とする体型を管理することが出来ます。

理想的な見た目をアウトプットとして目指したいのなら、体重や体脂肪を気にするよりもむしろこういったバランス指標を用いた体型管理の方が効果的ではないかと考えられます。

 

<参考文献>

Crossley, L. K., Cornelissen, L. P., & Tovée, J. M. (2012). What Is an Attractive Body? Using an Interactive 3D Program to Create the Ideal Body for You and Your Partner. PloS one, 7(11), e50601.
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0050601

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ToRu

サイエンスライターのToRuです。専門は食品品質管理学になります。日本語、中国語、英語のトリリンガル。ブログ「トリビアエクスプレス」https://fit-healthy.net/
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