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【ジョブ型雇用】無能になるまで昇進を繰り返す時代の終焉。|生き残る1割の上司とは?「●●先生」タイプだった|

結論は適材適所。
もう自身に向いてない職務で
「無能」呼ばわりされない時代がやってきます。


どうも、
安全・安心と絆でつながる
キャリアコンサルタントのタルイです。

週一でnote更新しています。


いきなりですが

あなたは「ピ-タ-の法則」をご存知でしょうか?


 ▼これがピーターの法則の図解です。

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ピーターの法則のポイントは以下の3つです。

●能力主義の階層社会において、人間は能力の限界まで出世すると無能な管理職になる。
●無能な人材はそのままの地位に落ち着き、有能な人材は出世して無能な管理職の地位に落ち着く。その結果、どの階層においても無能な人材で埋め尽くされる。
●組織の仕事は、出世する余地のある無能に達していない人材によって行われる。


つまりは...

人は無能になるまで昇進する
という説です。


本まで出てます▼

実は、この説の裏話をすると...
「ピーターの法則」は
著者:ピーター教授の持ちネタです。

もともとはジョークなんです。

つまりはエビデンスなど
存在しないのです。


ところが
アメリカではジョーク本なのだが
日本では社会心理学扱いされる
ピーターの法則。



その理由は
日本だとリアルすぎるからなのです。



そんな日本でも

無能になるまで昇進する時代の
終焉が近づいております。


なぜならば、
いま日本は「ジョブ型雇用」
変わりつつあるからです。


本日のテーマは
その「ジョブ型雇用」についてです。

これまで日本企業の雇用形態は、
社員が異動や
ジョブローテーションを経ながら

長期的に組織を支える
「メンバーシップ型雇用」が主流でした。


しかし
テレワークや在宅勤務が広がり
「ジョブ型雇用」における
職務記述書の明確化など
働き方の情勢も変化しています。


働き方は変化の最中です。


そんな社会情勢を風刺してなのか、
最近ではTwitterを中心に、

部下から上司の評価を 
ソーシャルゲームでおなじみの
「ガチャ」に喩える風潮があります。


上司の価値も「ガチャ」に変化しています😅

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「チッ!ハズレ上司だ!」


本日のテーマ「ジョブ型雇用」に
「上司ガチャ」も追加しましょう。


ここからは

●そもそもジョブ型雇用って
●上司ガチャでアタリ上司とは?
●無能にならないための回避策とは?


以上について一緒に考察していきましょう。


◆日本は昇進に関してネガティブな国だった...

まずはこちらをごらんください

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※画像はこちらからお借りしました。

パーソル総合研究所は、
日本を含むアジア太平洋地域(APAC)14の国・地域における就業実態・成長意識についてインターネット調査を実施しました。

結果は驚愕です!


日本は出世意欲が最も低いのです!


現在、非管理職である人に聞いたところ、
日本は管理職になりたい人の割合が
21.4%で、14の国・地域で最も低かったのです。

日本では積極的な管理職志向がない人は78.6%にものぼります。

私は、この現象は日本独自の雇用システムといえる

メンバーシップ型の弊害の可能性が高いと考えます。


無能になるくらいなら
昇進を拒む心理ではないでしょうか。


このままいけば
日本の産業のさらなる地盤沈下は
避けられません。


ジョブ型雇用は改革を
進めなければいけません。


◆そもそもジョブ型とメンバーショップ型の違いとは? 


「ジョブ型と言う言葉を
よく聞くけどなんだろう😥」


あなたはこんな不安を漠然と
抱えているのではないでしょうか。


一旦ここで表にまとめてみました。

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働き方の一番の違いは

ジョブ型雇用が
「仕事に人をつける」制度

なのに対して

メンバーシップ型雇用は
「人に仕事をつける」制度

ということです。 

日立製作所や富士通KDDIなどに代表される
大企業がジョブ型の導入を掲げて
改革を推進しております。

それにシニア人材の中途採用の分野では
ジョブ型雇用にあまり変わらないという見方もできます。


◆ジョブ型雇用で整理解雇はありえるのか?

「ジョブ型は雇用を切られやすいので心配😰」 

多くの方が、ジョブ型雇用になると
仕事がなくなると首を切られる
と勘違いなさってます。

結論は、ありえません。


雇用は入社時点の約束事項です。
日本では「正社員」と呼ばれる労働者の雇用契約に
職務(ジョブ)の限定がないのです。

メンバーシップ型雇用とは
別の言い方をすると
職務(ジョブ)の合意なき雇用であります。

この雇用契約のもと
会社の都合で一方的にジョブ型雇用に
変えることができません。

日本ではジョブ(職務)が無くなったから
という理由による整理解雇は厳しく制限されています。

まず解雇を回避する努力義務が
定められています。

具体的には
配置転換や出向等の業務確保の努力が
企業に求められているのです。

つまり、
他に回す余地のあるジョブがあれば
解雇は認められにくいです。

しかし
イノベーションや
テクノロジーの進化などにより
産業の構造変化が起こってます。

企業の存続が深く不確実になったことで
ジョブ型に移行するのは止むなしです。


◆9割の中間管理職はもういらない


「9割の中間管理職はもういらない」

なんとも衝撃的ですが、 
ご安心ください。

本のタイトルです。

著者の佐々木さんが考える
いらない・使えない中間管理職とは
どんな存在でしょうか?

一言で言えば、「ただ承認して、報告して、挨拶するだけ」の中間管理職です。

そんな、アホな中間管理職が
いるわけないと思いますよね😅

しかし、行動パターンまで落とし込んでみると
案外ありえます。


[承認する]

部下が
「連休をください」
「今日は早く帰らせてください」と言えば
「いいですよ」と承認するだけの仕事です。

不毛。

[報告するだけ]

部下に資料を作らせて、
ただチェックして
上司に報告するだけの仕事をする人です。

それが必要な資料かも判断せず、
ただ時間を穴埋めするために仕事を作って、
それをチェックし、気に入らなければ部下に作り直させます。

しかもその判断基準は自分の好みに合うか合わないかです。

なんて不毛。


[挨拶する]

取引先を訪問しても、
なにか売り込むでも、
新しい事業の提案をするでもなく、
単に挨拶するだけの中間管理職です。

本当に不毛。


ジョブ型における上司の仕事は
アサイメント(作業割り当て)です。

アサイメントとも言います。

こちらの記事でも紹介しましたが

海外でも職場の上司の采配は重要です。


上司がきちんと部下の能力を見極めて
適正サイズの仕事を割り振なければ
無理が出てきてしまいます。

そのためには
上司には将来を見通す予測、
分析能力や部下を適切に導く
能力が必要になります。


では、1割の必要な管理職について
必要とされる管理職とは
どんな人たちを指すのか?

ここから考えてみます。


◆〈上司ガチャ〉アタリ上司とハズレ上司の一番の違いは「●●力」

ここからアタリ上司と
ハズレ上司の比較を
していきたいと思います。

▼こちらの記事も参考になりました。


●アタリ上司は金八先生タイプ

本文を追加

※去年でロゴが青いのに変わったそうです。


金八先生タイプとは
どんな新人でもオールラウンドに
指導や育成ができる人。

新人の価値観や考え方を
じっくり聞いた上で
仕事の意味を丁寧に
教えることができます。

最大の特徴は聞き上手であること。

つまり「傾聴力」です。

新人の話をじっくりと聞いたうえで、
今の仕事が本人のキャリアのために
必要であることを丁寧に説明し、
目指すべきゴールを設定してあげる。

コーチングの名手ともいえます。

ちなみに「金八先生」タイプは
100人に1人のレアガチャ
SSRな人材です。

これから中間管理職の椅子は
確実に減りますので
レアガチャを目指すのも戦略です。


参考までに傾聴の「あいうえお」
あ アイコンタクトと相づち
い 言い換え
う うなづき
え 笑顔
お オウム返し


●ハズレ上司① ジャイアンタイプ

金八先生と対極的に
コーチングが下手くそです。

本人は質問しているつもりが、
部下には尋問にしかなっていない💧

図22

基本、親分肌で
人の話はあまり聞きません。

言われた通りに行動しないと
急に怒り出す
いわゆる“瞬間湯沸かし器”と
いわれるタイプです。

新人が相談してきても
『俺はこうやっていた』と、
自分のやり方を押しつけてきます。


●ハズレ上司② ケンさんタイプ

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※画像はこちらよりお借りしました。

要するに寡黙で何も言わない人です。

人に仕事を教えるのも下手くそです。

部下に対しては
『黙って俺の背中をみろ』
という感じの人です。

もちろん性格をよく知っている
部下からは信頼されます。

しかし何も知らない新人にとっては、
ただ怖そうなオジサンです💧


ここで、補足しますと、

ジャイアンタイプと
ケンさんタイプは
適材適所でいったらプレイヤーです。

単純に管理職は向いてないので
自分が活きるフィールドを求める
選択も必要です。


◆ハズレ上司にならない解決策は「学び直し」


前述しました「ピーターの法則」を
回避するために

組織としてできることは以下の3つです。

①昇進させず、昇給
②昇進前に訓練
③昇進後に「無能」になった場合、一度降格


①に関してはジョブ型雇用と人事評価制度の領域です。

これまでのメンバーシップ型の
評価制度では、

昇給するためには
出世したり昇進・昇級しないと
給与に結びつきませんでした。

ジョブ型はむしろ仕事そのものの評価
給与が決まる制度といえます。

ジョブ(職務)ごとに
単価報酬を変えるなど
合理的でわかりやすい
給与体系は用意できます。


②に関しては、学びなおしです。

学び直しの機会を
会社が用意してくれれば最高ですが

現実的に厳しいと思うので、
自分で学び直しされるのが
ベストでしょう。

この本は最近出版されたばかりですが

「学びなおし」に関して
わかりやすい5つの行動原理を
教えてくれます。

●「ジョブ型時代」の5つの行動原理

1.学びのアップデート
知識経験能力を素早く身に付けいち早く新しい環境に適応する
2.持論を形成する
自分なりの判断で「未知の課題」に対応する
3.適切に主張する
相互尊重的(アサーティブ)なコミュニケーション
4.前向きに捉える楽観性
「何とかなるだろう」と割り切った考えをする
5.チームワークに貢献する
周囲とうまく協働する人がキャリアを成功させる確率を高める


この本の読書日記は次回書きます。

「ジョブ型」とは 椅子取りゲーム のことだった


③昇進後に「無能」になった場合、一度降格

現状のメンバーシップ型では
ちょっとありえない選択です。

ジョブ型では、
降格=職責の小さい仕事への任命を
意味し、純粋な仕事の変更も含みます。

しかし
日本従来のメンバーシップ型では
降格=能力が1ランク下がることを
意味します。

そして実質的にメンバーシップ型では
降格はほとんど起きません。

また、降格によって
モチベ―ションが低下したり、
本人が異動を拒否したりする
リスクがあるため、
実際に降格させるハードルが高いです。

無能にならないためには
個人ができることを考える必要があります。

私が事例として紹介したいのがこちら▼

ご存知の方も多いかもしれません。

佐久間さんは
「管理職になるよりも、現場でディレクターを続けたい」

という理由から
今年3月末でテレビ東京を円満退社し、
フリーランスに転向しました。

そして現在は、
フリーのテレビプロデューサー、
演出家、ラジオパーソナリティ、
YouTuberとして活躍しています。 

会社員で管理職として
無能になるならば

退職してスペシャリティーな人材として
自らの働き方を変えられました。


◆「もう無能にならなくていい時代」〜生きてさえいれば誰かの役に立つ時代〜

最後に記事をまとめます。

●かつて我々は無能になるまで昇進を繰り返した。
●ジョブ型とは職務に人をつける
●ジョブ型で整理解雇はありえない
●アタリ上司は「傾聴力」が求められる
●ハズレ上司にならないためには「学びなおし」が必要
●無能になるくらいなら自分からキャリア構築をする


キャリアを「人生ゲーム」で見立てた時に
もう人生ゲームのマスが見えなくなりました。

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私達は昭和から平成にかけて

⇒学校で「教育」を受けて
⇒卒業後には数十年にわたって「仕事」
⇒「老後」を静かに迎える

といったシンブルな三段構成の人生ゲームを過ごしてきました。

しかし、 
バブル崩壊以降の経済成長の停滞と
人口減少によって、
教育・仕事・老後の人生ゲームの
オンボード自体なくなりました。


もうゲームのルールが変わりました。


今までのゲームの戦い方は 減点されないことでした。

これからは自らが戦略を持ってゲームメイクをすることです。

これからのゲームの戦い方は
次回の記事でがっつり紹介したいと思います。

日本人のビジネスパーソンの大きな転機になるでしょう。

ゲームの戦い方を知る人にとっては
これは脅威ではなく絶好の機会といえます。

与えられたキャリアを歩む時代は終わりを迎え
一人一人がキャリアを作る時代が来たのです。


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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