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気仙沼市デジタル水産業推進協議会のアドバイザーにCEO山本が就任しました!

こんにちは。フーディソンnote編集部です。
嬉しいお知らせがあります。このたび、CEO山本が気仙沼市デジタル水産業推進協議会のアドバイザーに就任しました!

気仙沼市デジタル水産業推進協議会とは?

気仙沼市デジタル水産業推進協議会(会長・斎藤徹夫気仙沼漁協組合長、以下当協議会)は、漁業・水産業が抱える「不確実性」をデジタルの力で低減していくために、2023年5月に立ち上がりました。気象や海洋に影響される漁は先行きが予想できないため、魚市場の水揚げ量だけでなく、加工や流通などでも不確実性が連鎖しています。当協議会は、漁業、魚市場、流通、加工等の水産業、関連産業、観光団体、関係団体等が集まり、不確実性の解消に向け2026年までに8つの取組みの事業化*を掲げています。

また宮城県気仙沼市は、2023年8月に水産庁の「デジタル水産業戦略拠点」に選ばれました。国からの支援も受けながら、デジタル化で水産業の課題解決や地域発展するロールモデルとしてデジタル水産都市を目指しています。

8つの取組みの事業化
1. 遠洋・沖合:洋上支援デジタル基盤
2. 遠洋・沖合:海洋観測データによる漁 業支援システム
3. 沿岸・養殖:漁業/水産/海業 求人 ポータル・人材バンク
4. 沿岸・養殖:海の“見える化”・海況データ共有基盤
5. 海業:海業振興情報発信基盤“みんなの港”
6. 漁港:デジタルハーバーマネジ メントシステム
7. 水産データ:水産行政・研究データ基盤
8. 水産データ:水産バリューチェーン情報連携プラットフォーム

アドバイザーとして貢献したいこと

私たちは「生鮮流通に新しい循環を」をビジョンに掲げ、2013年創業以降、10年以上アナログな水産業界のDX化を推進してきました。水産流通デジタル化の最大の壁とは「データ化」です。水産流通における魚の場合、毎日の水揚げ量や種類、大きさなど、何がどれくらい水揚げされるかは日々変動するため、データ化するのに非常に手間がかかります。私たちがこのデータ化の壁をどのように工夫して越えようとしているのか。これまでの取り組みが、気仙沼市におけるデジタル化推進のお役に立てる部分もあるかと考えております。

参考:水産DXストーリー


講演会の様子

1月24日(水)に当協議会の勉強会にて山本がアドバイザーとして初の講演を行いました。講演は1時間程でしたが、その中で当協議会の方々が特に興味関心を持っていただいた一部をご紹介したいと思います。

デジタル化で重要なのは、新しい商売を創り出すこと

水産業界での知見がない中で、私たちは「小さく学んで大きく育てること」ことで、事業を成長させてきたという事例をお話しました。具体的には、飲食店の需要をフックにデジタル化を推進してきたことを挙げました。便利に発注したいという飲食店の需要に対して、スマホで魚を仕入れられるECサイト「魚ポチ(うおポチ)」の提供を小さくはじめたこと。飲食店へ魚情報を配信する上で、デジタル化の必然性が出てきたこと。飲食店の利便性が向上し、注文が増えいったこと。そして注文が増えれば、産地から仕入れ量も増え、産地と共に魚情報のデジタル化を進めてきたことなど、デジタル化のステップを紹介しました。産地の立場からすると、これまでアナログで問題なかった商売に、わざわざデジタルにする必然性はないと考えるのが普通なのかと思います。しかし、新しい商いを生み出せることが分かれば、産地も魚ポチを利用するようになり、まだ道半ばではありますが、デジタル化を進めやすくなりました。魚ポチでは月間4,000件を超える飲食店に魚をお届けするサービスに成長しています。

水産流通デジタル化の最大の壁とは「データ化」

毎日入れ替わる魚情報をどのようにデータ化をして魚ポチに掲載しているのか? その取り組み事例を紹介しました。一番スマートなのは、産地から仕入れた魚を、産地側で自社開発したアプリに写真や魚種名、重さなど直接入力していただくことです。ただ、産地の仕入先すべてがアプリを利用するわけではなく、従来のFAXで魚情報を送っていただいている仕入れ先もあります。そのFAX用紙を当社の情報配信チームが、手作業でデジタル化しています。手作業というとデジタル化していないと考えられやすいのですが、紙からの入力業務もテクノロジー活用で効率化を進めており、魚ポチ年間売上は、2016年対比で大幅に拡大していますが入力スタッフはほぼ同数で行っています。講演会のなかでは、手作業のなかでも効率化してきた具体事例をお話しさせていただきました。

今後も引き続き、当協議会との連携や講演の様子など発信してまいります!