次にクル食サービスをコトラーのマーケティング理論から考えてみる

画期的な食サービスを生み出し続ける国アメリカ

レインボーベーグルや寿司バーガーなど、ユニークなフードを創作し続けるトレンドの発祥国アメリカ。

料理だけでなく画期的な食サービスも次々と生み出しています。
例えば、Kit OisixやTasty Tableなどが手掛けている、生鮮食料品をレシピとともに毎週自宅に送り届けるサービス「ミールキットサービス」
このサービスを最初に始めたのはアメリカの「ブルーエプロン」という会社です。

また、レストランの料理をスマホ1つで注文でき、それを一般の人が配達員としてデリバリーしてくれるサービス「Uber eats」もアメリカ発のサービスです。

今アメリカで話題の食サービス5選

そんな画期的な食サービスを次々と生んでいるアメリカで、今話題の食サービスをご紹介したいと思います。

Jacked pack

筋トレを効果的にするためにサプリメントやプロテインを摂取したいが、何を買ったら良いか分からない人向けの、サプリメント・プロテイン宅配サービス。

専門家がユーザーの筋トレや運動の効果を最大化するために、サプリメントを選び、次に1度自宅にデリバリーされます。

Turntable kitchen

食べるものだけでなく食べる際の雰囲気をも楽しみたいという人向けに、レシピとその料理に合った音楽を紹介してくれるサービス。

単調になりがちな食事の時間に変化をつけてくれるサービスです。

Habit


自分の体質に合った食事を食べたいという人向けに、ユーザーの遺伝子を分析して食事を宅配してくれる宅配サービス。

全ユーザーに遺伝子テストを行ない、そのデータを元にユーザーにとって最適な食事を宅配してくれます。

DC Central Kitchen

アメリカで問題になっている「フードロス」と「ホームレスの多さ」の2つを同時に解決してくれるサービスです。

ユニークなのは、ロスフードで調理した料理をシェルターやホームレスのもとに届けるというもので、調理するのはシェルター入居者や元ホームレスの人々という点。

数ヶ月間のトレーニングプログラムを受ければ、このサービスの提供側のスタッフとして働けることができるため、フードロスを減らしながら、新たな雇用を生み出すことに貢献できるとして注目されています。

次にクル食サービスをコトラーのマーケティング理論にあてはめて考えてみる

上記に記載した食サービスをコトラーのマーケティング理論にあてはめると、今後流行するサービスが見えてきます。

その前にコトラーのマーケティング理論について簡単に振り返ってみましょう。

コトラーのマーケティング理論とは?

経営学者であるコトラーは「マーケティングの概念が時代と共に変化してきている」と提唱しています。

マーケティング1.0=製品主義
今ほど十分にモノが少なかった時代に行われていたマーケティング手法です。

今までにない機能や他より優れた性能など機能的価値を訴求することで、購買につながっていた時代。
商品を大量に生産し、広告宣伝をバカスカ行うことで利益を上げることができていました。

マーケティング2.0=顧客主義
市場や顧客に選択肢が増えたことで、良い商品というだけでは購入してもらえなくなりました。
そのため、企業は市場や顧客ターゲットを絞った上で、顧客のニーズを満たす製品やサービスを生み出すようになっていきました。

先ほど紹介した、「Jacked pack」は筋トレを効果的にしたい人、「Habit」は自分の体質に合った食事をしたいと感じている健康意識の高い人をターゲットにしており、マーケティング2.0にあてはまるサービスだと言えます。

マーケティング3.0=価値重視

世の中にものが溢れている今、欲しいものは比較的簡単に手に入るようになりました。
この時代に人々が求めるものは、モノからコトへとシフトしてきています。

そのような時代において、単に顧客のニーズを満たす製品やサービスではなく、製品の裏側にあるストーリーを訴求したり、顧客から共感を得ることが重要になってきたため、マーケティングに「社会貢献」「社会奉仕」という視点が取り入れられるようになりました。

フードロス問題や、ホームレス問題を解決したいという想いから生まれた「DC Central Kitchen」や「Food for all」などのサービスはここにあてはまるでしょう。

マーケティング4.0=自己実現

今はマーケティング4.0の時代に突入したと言われています。

自分の好きなことを好きなだけ追求することが可能な時代が到来した現在、それを満たすサービスや製品を消費者に提供することが必要とされています。

マズローの欲求段階説になぞらえるなら、「マズローの欲求段階説」で唱えられている5段階の欲求のうち、最上位である「自己実現の欲求」を満たすことが求められているのです。

このことから、次にクル食サービスのキーワードは「自己実現」なのではないかと予測されます。

「自己実現」をテーマにしたブルックリン発の食サービスとは?

ニューヨーク・ブルックリンにある「Pilot Works」がマーケティング4.0にあてはまるサービスなのでは?と私は考えています。

「Pilot Works」とは、食のオリジナルブランドを立ち上げたい人のためのコワーキングスペースです。
NYのブルックリンにある同施設は、シェフ起業家を育てるためのインキュベーション機能を有しています。

ここには、業務用のフードプロセッサーやオーブン、フライヤー、料理を急速冷凍する機械など、プロ向けの調理設備が備わっています。

さらに、ここに入居することで、様々な分野のエキスパートからアドバイスを受けることができます。
弁護士、投資家、ソーシャルメディアストラテジスト、栄養士、フードフォトグラファーといった50人以上の各分野のメンターに悩みを相談したり、商品が完成した際、ウェブデザインやパッケージデザイン、動画や写真撮影のサポートも行ってくれます。

「自分のブランドをつくりたい」という人には、ここに入居することで自分の夢を実現させるチャンスが与えられます。

人々が今求めているのは、「自己実現」をサポートしてくれる食サービス

日本でも知名度が上がってきた「クラウドファンディング」にも、「自己実現」の要素が含まれています。
クラウドファンディングでは、「レストランをオープンしたい!新しい食品ブランドを展開したい!でもお金がない!」という人が、その想いに賛同してくれる人から資金を募ることができます。

クラウドファンディングがきっかけで人気飲食店の仲間入りを果たしたお店も沢山あります。

「自分の夢が実現できる」「頑張っている人の夢を応援できる」場であるクラウドファンディングが人気なのも、人々が今「自己実現」を求めているからではないでしょうか。

モノが飽和し、ネットの普及により人と人との関係性が希薄化している現在だからこそ、お金では買えない、人間味のあるサービスへのニーズが高まっていると言えます。

今後、アメリカや日本でどのような食サービスが出てくるかが楽しみです。

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saho

Food × Marketing

食マーケットで話題のブランドやサービスの人気の理由を、マーケティング・ブランディング理論と絡めて分析。
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