数的優位

【10/5 ジュビロ対マリノス】是が非でも勝ち点が欲しい試合の注目ポイント

久しぶりの勝利はめちゃめちゃ嬉しかったし、この余韻にいつまでも浸っていたい。。。しかし、そんな悠長なことは言っていられません。すぐに試合が来てしまいます。しかも次節の相手は現在3位、横浜 F・マリノス。

そこで、今回は次節対戦相手マリノスの攻撃、守備の特徴と試合の注目ポイントをまとめてみます。

【直近2試合から見るマリノスの戦い方】

参考は直近2試合。マリノスの過去2試合の対戦相手と結果は、
サンフレッチェ広島(3-0 ○)
ベガルタ仙台(1-1 △)となっています。

メンバーは以下の通りでした。

どちらもフォーメーションは4-3-3。広島戦のスタメンだった喜田選手とティーラトン選手は仙台戦では累積で出場停止でした。次節も4-3-3、広島戦のメンバーで来そうな気がします。左ワイドはマテウス選手になるのかもしれませんが。

では、マリノスのボール保持時、非保持時の特徴です(以下、図に示すメンバーは仙台戦のスタメン)。

〇ボール保持時

ボール保持時のマリノスは極端に示すと上ような陣形になります。
ポイントは3つ
①張り出した3トップ
②内側に移動したサイドバック
③ポジション自由な マルコスジュニオール選手

今回は、最近のジュビロと同じ4-4-2を採用していたベガルタ戦で起こった事例を用いて、上記のポイントが試合でどう意味を持つかを見てみました。 水色のマーカーがジュビロの選手。選手名は記名してません。理由は最後に述べます。

☆ボール保持時重要局面 1~ワイドでの1対1局面の創出~

上述したポイント
①張り出した3トップ
②内側に移動したサイドバックは関連しています。

マリノスのサイドバック(松原、高野)が内側のポジションをとると、対面のサイドハーフ(SH)の選手も対応するために、内側に絞ります。中央のほうが守備の優先順位は高いので、こうならざるを得ません。すると、CBからワイドに張り出しているウイングへのパスコースが空くため、パスが通しやすくなります。

マリノスはワイドに突破力のある選手を起用しており、ワイドの選手にスムーズにボールを届けることで、相手SBの選手との質的優位性を生かそうとしているのです。サイドバックが内側をとる別のメリットは後述する得点シーンにも表れています。

☆ボール保持時重要局面2~中盤の数的優位~

もう1つの重要局面におけるポイントは③ポジション自由なマルコスジュニオール選手です。彼は、とても幅広く動いてボールを引き出します。CB近くまで顔を出すことも厭いません。これにより、中盤で図のような5対4の状況が作られます。この中盤の5人は前後の移動が多いため、守備側の4人はマークの受け渡し、周囲の状況把握を常に強いられます。

また、GKもビルドアップには参加するため、最終ラインとFWとの間でも数的優位を生み出し、安定したビルドアップを行います。

仮に前から取りに行こうものなら、

中盤の選手が前に出たことにより空いたスペースにマルコスジュニオール選手が入ってきて、フリーの状態を作ります。彼がここで前を向くとスルーパスも出せますし、仕掛けることもできるため守備側は一気にピンチを迎えることになってしまします。このポジショニングを嫌った広島は途中で前からハメに行くのをやめています。

ベガルタ戦の得点シーンでは上記の局面から得点シーンが生まれています。

少し不注意に前に出たサイドの選手(道淵選手)をきっかけに、一気に局面が変わりゴールまで結びつきました。サイドバックの選手のクロスにサイドバックの選手が合わせてのゴールです。これもサイドバックが内側に入ったことでCB(マテ選手)とSB (大岩選手)の間にスムーズに走りこめたこと、ゴール前まで一直線に走ることができる構造になっていることにより生まれたゴールシーンとなっています。

【ジュビロ非保持時の注目ポイント】
・前からボールを奪いに行くのか行かないのか
・マリノスの中盤の選手のマークをスムーズに受け渡せているか
・CBとSBの間に走りこんできた選手に対しては誰が対応するのか

続いて、マリノスのボール非保持時についてまとめます。

☆守備の原則は常に前向き守備。

マリノスはボールを失った直後、また相手ディフェンスラインの選手がボールを持っているときには、勢いをもってボールを狩りに行きます。
特徴は、マルコスジュニオール選手が一列上がり3トップの選手と合わせて4人で最終ラインにプレスを掛けます。また、後ろの選手は基本的に人につき、パスコースを消しにかかります。この時、最終ラインはハーフウェイライン付近まで上がります。

こうなったらパスコースを探している余裕はないため、あらかじめ対応策を決めておく必要があるでしょう。あるいは高い最終ラインを利用して、大分戦のようにサイド奥で起点を作ることもできるかもしれません。←詳しくは大分戦のレビューをご覧ください。

しかし、何も完全無欠の守備ではありません。

☆狙いどころ1:サイドでの数的優位

一旦、前からのプレスを剥がされた、あるいはロングボールを蹴らせたものの、こぼれ球を拾われて守備に戻る際、ウイングの選手は前にプレスをかけていたことと、守備意識が若干弱いこともあり、戻りが遅くなるシーンが何度かありました。
この時に、SBの選手がSHの選手をサポートすることができれば、サイドで数的優位を生かして崩すことはできると思います。

上記の数的不利に対応するため、マリノスは中盤の選手がカバーに入ることでサイドの局面を数的同数にします。しかしこの際、危険なバイタルエリアをカバーする選手がもう片方の中盤の選手1人となります。

このスペースを生かしてチャンスを作れればとは思います。しかし中央で失うとカウンターのリスクが怖いため、ミドルシュート等を攻め切ることが大切になりそうです。

仙台戦での失点シーンでは、上記のバイタルが薄くなった状態で逆サイドに振られ、シュートまで持ち込まれるとともに、ポストの跳ね返りをサイドバックの選手(永戸選手)に詰められて失点しました。本来であれば、対面するエリキ選手が永戸選手のマークに戻ってくるべきなのですが、途中でプレスバックをやめてしまった結果、フリーでシュートを打たれてしまいました。

【ジュビロ保持時の注目ポイント】
・前からプレスをかけられた場合にどう対処するのか(人に対して前向きにアタックしてくる守備をどうひっくり返すか、あるいはどう利用するか)
・如何にサイドで数的優位を作り出すか                

【絶対に勝ち点を!!!!!】

これまで、マリノスの攻撃、守備についてまとめてきました。マリノスは選手1人1人のクオリティが高く、ボールを相当保持されることが考えられますが、焦れずに焦れずに焦れずに(大事なことなので何度も笑)、先に失点をしない!これが一番のポイントだと思います。マリノスの前線の選手たちはスピードがあり、かつ攻め残りをすることもあるため、リスク管理は徹底しなければなりません。広島は2点目をとられて前に出たところをカウンターで3点目を決められて勝負ありでした。               

何が何でも勝ち点を取るために。フベロ監督がどう采配を振るうのか。普段、あまり意識をせずに試合を観戦の方はぜひ、今回お示ししたポイントを意識してご覧いただけたらよいのではないかと思います。

最後に~試合を深掘りし、自分で考え、試合をもっと楽しく~

今回、ジュビロを示したマーカーには選手名は記載しませんでした。
理由は、スタメン予想は人それぞれ違うからです。今回のプレビューを受けてでもよいですし、この選手が好きだから等々、スタメンを妄想するのは試合前の大きな楽しみの一つだと思います。

川又選手が再び離脱ということで代わりに誰が出るのか、スタメン、あるいはフォーメーションはいじるのか。どうしたらマリノスに勝てるのか。そんな議論ができるきっかけになればいいなと思っています。

最後までご覧いただきありがとうございました。なんとしても、勝ち点をホームでつかみ取り、残留へ望みをつなげましょう!!!!!

いけっ!いけっ!こーすけっ!やーまもと こーすけ!
いけっ!いけっ!こーすけっ!やーまもと こーすけ!!