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OSAKE×NOMENAI 強制飲み会をエスケープせよ!(最終回)毎日投稿27日目




前回のあらすじ
捻挫アラサー公務員二キが、飲み会強制サークルの飲み会突入!横には0距離のHちゃん。しかし、Hちゃんネキが、このクソ飲み会の誰かとできているとニセゲンは疑い始める。

読者予想結果

第一位4票 主催者ニキ

職場マッチング師匠ネキ①・バイクニキ・勝ち組公務員ニキ・B子ネキ)
・いや、この中ならどう考えても主催者しかいないでしょ。


自信のありそうな、体育会系の顔立ち。腹立つ顔してる(アラサー画伯のイラストより)


第二位1票 スケベニキ


え、これダークホースなのか(中尾)


いかにもエロそうな顔をしている。ただのスケベじじい


第二位1票 ギラギラニキ

柔和な顔の裏に、狡猾さもありそう。社長の器


(職場マッチング師匠ネキ②)
・寝取られ願望ありそう。あーでも、主催者っぽいな!


それは、一次会が終わった瞬間に唐突に起きた。

主催者ニキ「集金するよ。男は5000円、女は3000円!」

女尊男卑はなはだしいってか、たけぇ!よくこんな安物で5000円取れるな!
このクソ狸め!歌舞伎町で監禁されろ!名古屋の栄で、きたねぇパリピにダルがらみされろ!

???「あー、H!(呼び捨て)オレ出しとくからいいよ。」

???は一万円を払う。

主催者ニキ「はい、おつり2000円ね。」

「H、この2000円あげる!」「いぇーいありがと。」


え、何このやりとりは?


店を出た後も親しげにしている。なんなら、裾を引っ張っている。これは、スケベニキとか他多数とHちゃんの距離ではない。恋人の距離だ。

そういえば、

酔いで火照った頭の中を、一次会の会話がぐるぐる頭の中を巡った。



???「俺たち、一年前に五反田のバーで出会ったんだよな。それで、このサークル入ったんだよ。」

???「いやー。よくおれたち家でけんかしましたよ。」


Fランババァ「んー、そういえばぁ~、ふたりはいつもいっしょにきてたんだよねえ~、つきあってるかって?なんかぁ~そういううわさも~ながれてきたけど、よくわかんないのぉ~」


???「はーい、二人腕組んで―。撮るよー。あ、あとでH、公務員ニキに写真送っといて」

Hちゃん「ねー写真見て」

???とのアナウンスには、「私のこと好きなら・・・」

???「H、公務員ニキの隣行って!」

???「そのまま、胸さわっちゃえよ。」

ギラギラニキ「公務員ニキさんさ、だまされたことも、だましたこともないでしょ?」


そう、Hちゃんの常に隣にいたのは、ギラギラニキだったのだ。


え?え?って感じだった。

え、ギラギラニキの発言はなんだったん。

街の喧騒が耳障りだ。

よし、帰るか。

踵を返そうとしたときに、もう遅かった。

ギラギラニキ「7名で!」

おれは二次会の会場に連行されていた。

絶対に勝ち目のない戦、それは火縄銃に立ち向かう武田勝頼のよう。

二次会の席は、
ギラギラニキ Hちゃんネキ 泣き上戸ネキ
ハゲニキ   スケベ爺ニキ オレ

という地獄絵図だった。

ギラギラニキ「公務員ニキさんさ、ここにきたこと後悔してるって顔してるぞwww」
Hちゃんが「そんなことないでしょ」とエロそうにギラギラニキをたたく。

「いや、そんなことないっすよ~(ある)」

スケベじじいニキ「え~、お年寄りのお話は嫌いなの~笑」
「いや、そんなことはないっすよ~(ある)」

泣き上戸ネキ「うっ、うっ、」


なにこれ、ここ地獄なん?


あー、もうどうでもいいや!スケベじじいニキとスケベ話に花を咲かせる気はないので、泣き上戸ネキの観察をする。
泣き上戸ネキは、スマホの画面を見ながらずっと泣いている。オレもスマホをいじりながら、
「なんかあったんですか~」と聞く。

上戸「うっうっ、連絡が帰ってこなくて」

「あー、それはつらいっすね~、彼氏ですか?」

上戸「いや、一回しかあったことなくて」

「なるほど、マッチングアプリ的な?」

上戸「はい・・・。すごくいい感じだったんですけど、急に連絡が来なくなっっちゃって。私なんか悪いことしたかなあって。ずっと考えてるんですけど分からなくて」

「今も、ずっと連絡送ってるんですか?」

上戸「はい、何度も送ってるのに、一通も返ってこなくて」

そして、崩れて泣き始める。

ああ、そりゃぁ、返ってこんよ。脈がないか、しつこすぎて引かれたか。ただ、初対面の若造にアドバイスされるのも癪だろう。

「それはつらかったですね~」

上戸「はい、ほんとこんな話聞いてくれてありがとね。」

「あーいやいや。つらいことありますよね〜」

おれも上戸ネキと同じく、ずっとスマホをいじっているのでほとんど聞いていない。ほぼ脊髄反射で会話している。薄情な人間だオレも。

ギラギラニキ「なになに~?オレも聞かせてよ。H、そこ変われ」

H「え、やだ。」

ギラギラ「なんでだよ~、ちょっとかわるだけだろ。ほら、いけ。」
無理にどかそうとするも、頑なに動こうとしない。

「あー、じゃあ、Hちゃん俺の隣(お誕生日席)まだ空いてるからこっちくる?」

Hちゃん「うん、行く!公務員ニキもこっち来て」

なぜか、誕生日席の場所に二人で〇距離でくっついて座ることに。

なんなんこれ?

これは、嘘だ。まやかしだ。ともう一度自分に言い聞かせる。

すると、スケベじじいニキが満を持して俺たちに話しかけてくる。

「いいかお前たち、精○と卵○はな。今のうちに冷凍保存しておくんだよ。」(おい、運営これで18禁の記事にならないよなぁ?)

おい、これ3回目やん。Hちゃんの方を盗み見ると、同じことを考えていたらしく目が合う。まただよって目でにやけていた。

またお決まりの流れカーと思って聞き流していたら、

「俺はな。40代で結婚したんだけど、、、、、

「そのせいで、子供ができなかったんだ。」


え・・・?Hちゃんも絶句。

だからな・・・。若いうちだぞ。いいか。お前ら若いうちに子供を作れよ。

そうだったのか。スケベじじいニキなんて言ってすまん。本能で若い子にセクハラしてしまうのか・・・。いや、やっぱりセクハラはダメだろ。

そのあと、なんか腕相撲大会しようってことになった。男たちはHちゃんにいい所を見せようと頑張っている。俺は早々に戦線離脱して、傍観している。
ギラギラニキ「よし、ベトナムニキ、公務員ニキと試合しろ」

あれ、、、?

ベトナムニキお前いたのかwwww

ちなみにめちゃくちゃ弱かった。

次は、公務員ニキVSスケベじじい

あれ、こいつ。

手首ひねってズルしてきやがるwww

もういいや、おいぼれ人生に華を持たせてやろう。

わーつよーい!まけたー!

Hちゃん「ねえ、ズルはだめでしょ🙅‍♀️」

スケベ「いやー、これはテクニックっていうんだよ〜(ニチャア)」

....。

決勝戦
公務員ニキVSギラギラニキ

うん。

こいつにだけは負けたくねぇwwww

力を温存していたので、ワンフォーオール100%出した。


うおおおおおおおおスマッーーーーシュ!!!!!

最終回に相応しい壮絶なバトルだった。

せってるぞ、これはいける、、、!

しかし違和感に気づいた。ギラギラニキが笑っているのだ。

「まあ、こんなもんか。」

バタン。

勝負はあっさり幕を閉じた。

ギラギラ「ま、俺格闘技やってたからね。」

金も権力も女も手に入れた強えおっさんだった。これは最終回ではない。むしろアニメなら序章だ。

スケベニキ「そろそろお時間なので、お開きにしましょう。1人2000円にしましょう。ここで皆さんに提案なんですけど、Hちゃんは無料にしたいんですけど、皆さんどうでしょうか?」

じじいはチラリとHちゃんに目をやる。


おい、じじい。お前にもう勝ち目はねえよ笑
苦笑しながらも、賛成でーす。と空返事した。

Hちゃんはギラギラと同じ電車で帰って行った。あ、スケベじじいも。

23時59分。そして物語は冒頭に戻る。

結局、今日俺は何がしたかったんだ?

飲んだ後特有の自己嫌悪。今日俺は一万弱と貴重な休日を使って、何をしていたのだろう。その日の夜は、誰よりも自由で、誰よりも星が遠かった。あぶくひとつ無い水面に、思いっきり大石を投げ込みたい気分だった。まあいい。創作や物語は痛みから生まれるものだ。


後日談
Hちゃんからラインがきた。社交辞令のあと、

もう、どうでもよかったので、
「あ、そういやギラギラニキと付き合ってるの?」

Hちゃん「あー、付き合ってた!かな。」

でしょうね。20近く上のおっさんと付き合うのは、なぜだろうか?金?そこに愛はあるんか?

「ふーん、復縁しちゃう感じ?」
Hちゃん「んー、どうかな。分かんない笑」

する感じやん。

「なるほどー、じゃあデートに行こうよ。」

オレの文章力も怪しいが、既読無視。やっぱ好きなんじゃん。じゃあ思わせぶりな態度取るなよ。いや、これが港区女子?の普通なのか。ま、そんなもんだろう。

1日後にラインが帰ってきた。
いいよ!ご飯からなら!
その前に五反田に前のメンバーで飲みに行こって話になってるんだけど、どうかな?

提案されたのは、火、水、木

ド平日かよ。埼玉住みなので、1時間かかるし、平日死亡してるのでメンタルと体力が多分持たなそうだ。

「あー、その週忙しいから今回はやめとくねー!」

Hちゃん「そっか、行けそうになったら、連絡して!」

うん、これでいい。
結構意気投合したと思ったのに。普通に飲み行く友達くらいはなれると思ったのに。

ギラギラニキと復縁するための出汁に使われてるのかもしれない。
ギラギラニキと協力してアムウェ○ィとかに勧誘するのかもしれない。
それでも、ほんのちょっとだけ、もしかしたら、ほんのちょっとだけ気があったのかもしれない。

あー、三つ目ならよかったのに。

でも、もう結果は分からない。
だって、もう会うことはないだろうから。
別に、Hちゃんのことなんて、一ミリも好きになってなんかないんだから。

ふと空を見上げた。雲の向こうには、澄んだ透明なライトブルーが広がっている。

Hちゃん。数時間のロマンスをありがとう。幸せになってくれ。

独身捻挫アラサー公務員、飲み会強制クソサークルに参加してみたシリーズ。完













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