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病院での待ち時間に読める本ではなかった!

 43種の参考文献(外国語等)、研究者による数多くの実験、統計等に裏付けられているので疑う余地はない。

読後、しばらくはそれらのパッチワークのバランスが崩れてしまう。

ベルカーブ70の反対側の数パーセントを恐れなく認めて、脳裏に残る片々はなかった。

 新潮新書の特徴は「現代を知りたい大人のために700円で充実の2時間」二時間!

雑誌感覚で読める比較的ライトな内容を取り扱っています。

「週刊新潮」に連載されたものを加筆・修正した内容です。

(「目次より」)が帯裏に提示されている

 作家のあとがきには「バカと無知の壁」を乗り越えて
ベルカーブの少数派の目線です。

noteの読書感想文の中に「メモを取りながら3ヶ月かかった」との記事もある。

 先の「バカの壁」(450万部)を書かれた方は常日頃、偏差値(ベルカーブは意味はないと言われるが…)70以上の方々とお話しされている。何の説明も必要がない方々…

ベルカーブの一番高いところ50の人間やカーブの下あたりには理解しにくいと思うのです。

 著者は学者ではなく作家。
50万部突破とベストセラー作家です。(名前はsnsで知った)

多くの方(500000人)がこの本を二時間で読まれ理解したのでしょうか?

『一人でもおおくのひとが、本書で述べたような「人間の本性=バカと無知の壁」に気づき、自らの言動に多少の注意を払うようになれば、もうすこし生きやすい社会になれるのではないだろうか』と結んでいる。

「もう少し生きやすい社会に…」

一人でもおおくの人が…"もう少し生きやすい社会に…"

自戒の念をこめて記すと。

どの世代にとっても「生きやすい社会」になって欲しいと思って読書をします。
しかしながら週刊新潮の読者層は60代以降らしい。

脳科学者にはわかっていても一般的な知識しか持たない(ベルカーブのトップ)人間には脳のメカニズムの理解は極めて難しい。

作家が言語で説明しても直ぐに読者の血肉にはならないと思う。
脳の理解力を推し量ることもできず、読むほどに自分の能力がわかって気落ちもする。

考えてみると本は恐ろしいものがある。芸術は理解する人間の勝手ですが、本は間違えると凶器にもなる。

最近の事件にみると…作家の捉える善・悪よりむしろほとんどが、コミュニケーション能力がなくsns上の架空で生きている。

社会が生きやすくなるのは
:自分を含め一人一人が地道に勉強をしていくしかない。
snsには転がってない。

個々が持っている能力(コミュニケーションスキル)をあげるのは、社会学者が繰り返し言うところの真の教育かもしれません。

チョマチョマ切り刻んで考えるより能力を持ち、引いて全体をみる。

言葉を吐き出して炎上するのを楽しむゲームに参加しても能力アップにはならないと思う。

「自らの言動に多少の注意を払うようになれば」作家のあとがきには納得する。

関係ないのかもしれないけれど:
「World Happiness Report(世界幸福度報告書)」の2023/03 年版を発表した。国別の幸福度ランキングで日本の順位は137カ国中47位。

上位10位は北欧が多い。スウェーデンに暮らして感じたのです。

彼らに自他の思考のズレはない。本音(honne)とか建前(tatemae)の固有名詞など持ってない。

意味のないプレゼント(お中元・お歳暮等)などは何故?と聞かれる。下心もない。

日本人の習慣と答えた。

60代に行き着く前に"シンプルな表現をして生きる"を願うのです。

いわば、真似でもブームでもない精神的ミニマリストを!

落花してもなお椿はつばき

しばらくして再読しましょ。


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