原体験の再現
こどもの頃の佳き思い出の数々・・・
中でも通った習字教室がすごかったんです。
どうしてあんなことが可能だったのか
記憶では確か私が小学校1、2年の頃から、
家から徒歩2分のところにあった習字教室に通い始めました。
5年くらいは通ったでしょうか・・・
真面目にお習字をする教室でした。
墨汁のにおいに包まれながら、
先生の夫さんが登山と写真が趣味で、
教室に一枚の高山植物の写真があったので、
ぼんやりと眺めながらだったことを思い出します。
その夫さんがホタルを観に連れて行ってくれたのもよく覚えています。
家からそう遠くない場所でも、
こんな素敵なところがあるんだなと、こどもながらに想いました。
すごかったのは、夫さんだけでなく習字の先生!
習字教室あらため、そこはカルチャースクールさながらだったのです。
先生はたった一人でしたが、どうしてあんなことができたのか今でも不思議です。
習字の先生から教わったもの
あげればきりがないほど、いろんなことをさせてもらいました。
昭和感たっぷりで懐かしく思い出す方もいらっしゃるでしょうか。
例えば、粘土人形の壁掛けタイプ。
女の子のスカートのフリルを作ったり、お洋服の模様を絵具で描いたり、
ニスでしっかり仕上げるまでさせてもらいました。
他にも革細工のブローチ作り。
青紫の花をかたどり、母にプレゼントしました。
パン粘土という絵具を混ぜながら作る粘土で、果物をたくさん作ったり・・。りんごの薄い色から赤い色まできれいに調整したりして。
またある日は、
先生のご自宅の浴槽に、水に浸した籐がぎっしり!
その日はかごを作り始めました。
取っ手付きかごが一つ完成するまでじっくり制作しました。
クリスマス会では、
「金のガチョウ」の劇を衣装もばっちりで演じました。
その頃、私は5年生か6年生になっていたので、主人公役でした。
遊びながら本業も
ここでの経験が生涯にわたって影響を与えてくれていると感じています。
こんなにいろんなことやってお習字がおろそかだったかというと全くそんなことはなく、毎年、東京都美術館に飾ってもらっていました。
1級か初段にはなったと思います。
名簿があって、自分の名前が出ているか見せてもらったりしました。
(せっかくきれいな字を覚えたのに、後に丸文字が流行ってすっかり崩れてしまったんですけどね・・・)
電車に1時間ほど揺られ、美術館に行った後は、上野動物園にも連れて行ってくれました。
遊びも盛りだくさんだったのに、しっかりお習字をやっていたこのスタイル。
この感じ!って今でも想うのです。
かのこでいろんな活動をする原動力には、
私が、この頃に蓄えさせてもらった「楽しかった~!」があるんだと思います。
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