2019_02_02虚数

【理系】【文系】虚数iはおとぎの国の数字ではない

 おはようございます。Forestmanと申します。今回は虚数i(電気電子系では電流iとの混同を避けるためにjと表記する場合がありますが、この記事中では虚数はiと統一します)について書いていこうと思います。

 私がこの記事を書こうとしたきっかけは元バイト先にいた高校生に「虚数とかよく分からないんですよね。2次方程式を無理やり解くためのものですよね?」と聞かれた経験があり(どんな経験?)、虚数をもっと身近に感じて好きになってほしいと思ったからです。ホモよりがばがば理論ですがお付き合いください。

実数は存在する?

 虚数を考える前に現実にある(?)と認識されている実数は、実際に存在するのでしょうか?

実数は存在…






しません!!!!!!(暴論)

 正確には実数も虚数も概念であり、実際に物を数えるときに足し算や掛け算が適用できるだけなんです。もっと言えば数学自体が概念であり現実にはありません。現実の問題や事柄において適用できるだけです。

では実数の実態はなんでしょうか?
それは直線(数直線)にある点です。

上図のように1、2などの数字は数直線における点の位置を表す情報なのです。

余談ではありますが数直線を考えることで、(マイナス)×(マイナス)=(プラス)になるのが直観的に分かります。

まず2に‐1を乗じます(①→②)。ここでマイナスをかけることで、数直線上において点が180°回転させられことが上図から分かると思います。
マイナスを乗ずることによって点を回転させることが、
虚数ならびに複素平面(後で登場します)を考える上で非常に重要となります。
そして-2に再度-1を乗じることで元の2に戻ることが分かると思います。(②→③)

 もちろん中学校で習う、後ろ向きで後ろに進むとプラスの向きになるので(マイナス)×(マイナス)=(プラス)という考え方も間違いではないですが、この記事では虚数の理解を目的としているので幾何学的なマイナスの意味を理解してほしいのです。

虚数とは

やっと本題に入ります。では虚数iとは一体どんな数でどんな意味を持っているのでしょうか?一緒に考えていきましょう。

まずウィキペディアから虚数の定義を引用させてもらいます。

虚数(きょすう)とは、実数ではない複素数のことである。ただし、しばしば「虚数」と訳される 英: imaginary number は、「2乗した値がゼロを超えない実数になる複素数」として定義される場合がある。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%99%9A%E6%95%B0)2019/02/02参照

要するに2乗するとマイナスになる数ということです。
式で表すと i ^2 = -1となります。
※(○^△ ⇔ ○の△乗) 

そうですよねこれだけでしたらこの犬のようにもなりますよね。

虚数は数直線上には存在しないんです。ではどこにあるのでしょうか?






はい、みんな心の中にあります。

ごめんなさいふざけました。


実数の説明の所で、数直線上でマイナスをかけると点を180°回転させると説明しましたが虚数iをかけると点はどうなるでしょう。
iを2回かけるとマイナスになる ⇔ iを2回かけると180°回転させる
つまりiを1回かけると点を90°回転させることになるのがわかるでしょうか。
(下図参照)

ここで察しの言い方は気づいたでしょう。
ただの直線が虚数によって平面へと拡張されたのです!!!!!!!
この実数軸と虚数軸によってあらわされる平面を複素平面(ガウス平面)と言います。

xy平面で(x, y) = (1, 2)とあらわされる点Aは、複素平面では A = 1 + 2iと数字で座標を表現できます。(上図参照) そして実数と虚数で表される数を複素数といいます。そう考えるとベクトルと考え方が似ていますよね。ベクトルだけで十分と思われますが複素数は点の回転を計算するときに効果を発揮します。
※ベクトルでも点の回転を表現可能だが行列まで学ぶ必要がある。

記事が長くなってしまったので、複素数の回転の計算は別の記事で書きたいと思います。


まとめ

・実数も虚数もこの世には存在せず概念である

・虚数は数値だけで座標を表せる画期的なアイデア

・虚を見すぎてゲシュタルト崩壊する

最後まで見ていただきありがとうございました。
間違っているところがありましたらコメントよろしくお願いします!


2019/02/03追記
複素数は点の回転において効果を発揮すると書きましたが、詳しくは原点を中心とする回転において効果を発揮します。


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