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NISAとiDeCo、どっちを先にやればいいの?

フォレスト出版編集部の寺崎です。

前回記事では「NISAとiDeCoは何歳から始めるべきか?」ということで、NISAとiDeCoを始めるのにベストな年代を解説しました。

今日は「じゃあ、NISAとiDeCo、いちおう両方やるつもりなんだけど……どっちを先にやったほうがいいの?」と疑問をお持ちの方に、新刊『NISAとiDeCoでお金を増やす方法』(山崎俊輔・著)から引用してご説明します。

基本的考え方は「iDeCoファースト」が基本

 私はよく「iDeCoファーストで考えましょう」と言っています。
 NISAとiDeCo、どちらから始めようかと悩んだら、iDeCoを最初にしてみましょうというわけです。
 その最大の理由は税制優遇の大きさです。そもそも掛金段階において非課税で積立投資できるというメリットは他にありません。会社員にとって所得控除を得られるチャンスは、これ以外には住宅ローン減税くらいです。
 資産形成において、税制優遇のある口座はできうる限り活用したい選択肢です。もっとも税制優遇の大きいiDeCoが活用の第一、NISAが第二と考えるべきだというのが基本です。

山崎俊輔『新NISAとiDeCoでお金を増やす方法』より

答えはもう出ましたね。

ズバリ・・・iDeCを先にやれ!というわけです。

その理由は「掛け金段階で非課税」という税制優遇が圧倒的なメリットだからです。NISAは毎月稼いだ金額からすでに税金が引かれたお金で投資するわけですが、すでにこの段階で税金が引かれてしまっています。

また、自由に引き出せないというiDeCoが持つデメリットが、逆にメリットになる、と著者の山崎さんは主張します。

iDeCoのデメリットがむしろメリットになる

 確かにiDeCoの枠組みは小さく、中途解約できないという制約はあります。特に2024年からNISAの枠が大幅に拡大することで、「iDeCoなんてやらなくても枠は十分あるんじゃない」という雰囲気になっています。
 しかし、むしろ枠が大きく、またズルズルと中途売却の誘惑も増してしまう口座になりかねないからこそ、「崩せないiDeCo」「枠が小さいiDeCo」をファーストチョイスにしてみることをおすすめしたいのです。
 iDeCoの枠が小さいことはむしろ「まずは、このくらいの枠を自分の老後のためにやっておこう」と位置づけるためのサイズ感なのだと考えてみましょう。
 月1.2〜2.3万円というのは、「このくらいの枠は中途解約せずに続けていこう」と割り切るのにちょうどいいサイズではないかと思います。
 しかし、中途解約をせずに続けることが、老後のための準備としては大きな意味を持ってきます。
 NISAは長期投資で用いてもよし、長期投資で使わないスタイルでもよしと自由度が広い分、使い方が定まらない恐れがあります。人間は解約することができる誘惑に思ったより弱い生き物だからです。実は「一般NISAの5年、つみたてNISAの20年まで続けるか」というのはちょうどよい心理的歯止めでもあったわけです。
 iDeCoはそもそも解約できないからこそ、20年以上を視野に入れた超長期の積立分散投資を行いやすくなります。
 まずは次のように整理をしてみてはどうでしょうか。

 ①まずはiDeCoに加入し、上限まで積み立てる。
 ②それ以上の余裕がある分をNISAで積み立てる。

山崎俊輔『新NISAとiDeCoでお金を増やす方法』より


「この貯金口座には絶対に手を出さないでおこう」と固く誓ったものの、家計のキャッシュフローが悪化して、ついつい貯金を切り崩してしまう・・・。

そんな経験がみなさんありませんか。

NISAの場合もそれができてしまうのですが、iDeCoは無理です。絶対に途中で引き出すことができません。だから、そのデメリットを逆に利用してメリットとしようじゃないか!というわけです。

※さらに詳しくは新刊『新NISAとiDeCoでお金を増やす方法』ご参照ください。

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