夏真っ盛り!部屋にこもらず、街へ出て羞恥心粉砕法をやってみよう!
歳のせいか、最近は評価されている自己啓発書を読んでも、「こんなのに啓発される自己ってレベル低すぎないか?」などと思ってしまいます。「少年漫画のほうが、よっぽどモチベーションを上げてくれるじゃないか」と。
もちろん、これは自己啓発書への向き合い方からして間違っているのはわかっています。最初から何も期待せず、批判的に臨むのですから、ツッコミどころばかり目につくのは当然です。
また、「自己啓発書を読んで変わらないのは、書かれていることを実行しないからだ」とよく言われますが、まさにコレで、自己啓発書は読んだ後の行動とセットで評価しなければなりません。騙されたと思ってやってみたところ、人生が劇的に変わることだってあるのですから。
さて、そんな私が、20年前に出会いたかった一冊がコチラです。
著者のアルバート・エリスは自分の容姿にまったく自信が持てない、イマドキの言葉でいえばインセル(不本意な禁欲主義者。要するに女性と交際したいけどできない非モテ)でした。
しかし、そんな自分を変えようと、1カ月の間に100人以上の見知らぬ女性に声をかけるという課題を自らに強制し、実行しました。結果、1人だけデートの約束をとりつけたものの、待ち合わせに彼女は現れなかったそう。
さんざんな結果に思えるかもしれませんが、アルバート・エリスはこれで自信を深めたといいます。女性に罵られることも、嘔吐されることも、警察に通報されることもなかったことで恐怖心がなくなり、以来、女性とふつうに会話ができるようになったといいます。
……というエピソードからわかるように、本書は自己変革のための理論的な解説も多いのですが、「行動」を非常に重視します。Wikipediaによると、アルバート・エリスは、現在の認知行動療法の基礎を築いたとのことですので、それも納得です。
そんなアルバート・エリスが、モジモジした自分を変えるために発案したのが「羞恥心粉砕法」でした。この字面のパワーからわかるように、非常にスパルタな内容です。
たとえば、こんなことをします。
これを何度もやると、「恥ずかしい」が「楽しい」に変わるのだそうです。ものすごい人格改造です。
私はこのうちの4つほどは、ナチュラルに実行したことがあります。今になれば、そんな恥も乗り越え、笑い話に転化しているのだから、効果はあるのでしょう。
20年前の自意識過剰な自分が、もしこの本と出会い、羞恥心粉砕法を実行していたら、もっと前向きで快活な、素敵な人生を歩んでいただろうと、素直に思います。
ぜひ、みじめな自分を変えたいと本気で思うのであれば、この羞恥心粉砕法を試してみてください。
夏真っ盛り。人の心も解放的になるこの季節は、絶好の機会になることでしょう。
ただし、羞恥心粉砕法を実行するうえで、アルバート・エリスは2つ注意点をあげています。
1つは露出狂的なことをして逮捕されないこと。もう1つは誰かの頬を叩くとか、他人の害になることをしないこと。
それに注意したうえで、自己責任で実行してみてください。
「恥知らず!」と罵られようが、羞恥心が粉砕され、新しい自分に出会えるはずです(たぶん)。
(しかし、また冒頭の歳の話になりますが、私の場合は今更どうあがいたって変わらないでしょうし、仮に変わったとしても、変なものに目覚めてしまったら困るのでやりません)
(編集部 いしぐろ)
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